2004年2月22日(日)「ツインズ・エフェクト」

THE TWINS EFFECT/千機變・2003・香・1時間47分

日本語字幕:手書き風書体、下、風間良平/ビスタ・サイズ/ドルビーデジタル

(米R指定)

http://www.twins-effect.com/
(全国の劇場案内もあり)

ヨーロッパからヴァンパイアの王族が香港へ逃れてきた。彼らを追って一族の覇権を狙うデコテス(ミッキー・ハート)も香港へやってきていた。ヴァンパイヤ・スレーヤーのリーヴ(イーキン・チェン)は早速香港に戻ってヴァンパイヤ退治を始めるが、スレーヤーの同盟から新しいパートナーとしてジプシー(ジリアン・チョン)がやってくる。そのころ偶然ヴァンパイアの王族の最後の一人カザフ(エディソン・チャン)と、リーヴの妹ヘレン(シャーリーン・チョイ)が出会い、恋に落ちていた。

62点

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 うわー、まいった。香港映画でもいまだにこんなユルユルの映画が作られていたんだ。コメディとホラーとアイドル映画を、ほとんど工夫もなくっつけただけ。いいのかこれで。一番いいはずのクライマックスで2〜3回気を失ってしまったぞ。見ていないところがたぶん何秒かはあるはず。クソー、睡魔がガマンできなかった。

 香港の映画は、ライバルに盗まれたりするので、明確な脚本はないのだという。その日撮る分だけをスタッフと役者に渡すのだとか。もし、それが本当だとしたら、本作はほとんど先を考えずに、場当たり的に撮っていったとも取られかねない。

 なにしろちぐはぐ。コメディ・パートとホラー・ホラー・パートで違う人が演出したかのような印象がある。1本の作品としてのカラーがないし、一体感が欠如している。

 見所は、かわいい香港アイドルの2人、ちょっとふっくらとしたシャーリーン・チョイと、ジリアン・チョン。そして、ドニー・イェンが振り付けと監督をしたというアクション・シーン。この2つ。特にホラー・パートのアクション・シーンは、カッコよくてレベルが高い。彼にかかれば、釈由美子が「修羅雪姫」(2001・日)になったように、見た目重視のアイドルだってアクション女優に変えてしまう。本当にこの人はそういう優れた能力を持っているのだと思う。すばらしい。公式サイトによると本作で第10回金馬奨のアクション演出部門で最優秀賞を受賞したという。納得でしょう、ここだけは。

 ただしヴァンパイアが消え去るデジタル・エフェクトは、見ている方が恥ずかしくなるほどドニー・イェンがアクション・シーンの振り付けをした「ブレイド2」(Blade II・2002・米)そのまんま。何の工夫もない。いいいのかなあ。

 ドニー・イェンはクレジットを見ると共同監督になっているから、彼がアクション・シーンをはず。ということは問題のアイドルのおちゃらけシーンを演出したのは、もう1人の共同監督ダンテ・ラムか? でもフィギュアまで出た「重装警察」(Hit team・2001・香)を撮っているし……ボクは見ていないけどね、あまりにマイクロ劇場での上映だったので。

 公開初日の2回目、80分前に着いたら新宿の劇場はロビーの人影なし。まあ始まったばっかりなのだから当然か。60分前になったらオバサンが1人やってきた。それから2人連れの20代後半とおぼしき女性、マナーの悪いオヤジなどがポツポツと現れ、35分前で19人に。男女とも30代くらいの人が多いようだ。

 20分前に列を作らされて、10分前に入れ替えとなった。この時点で50人くらいで、男女比は4.5対5.5とらいの比率でやや女性の方が多かった。下は小学生くらいから、上は老人まで結構幅広い。最終的には300席の6割ほどが埋まったとはリッパ。でもいいのか、これで。みんな満足したんだろうか。ゲスト出演のジャッキー・チェンとか、イーキン・チェン、「クローサー」のカレン・モクとか出ていたからOK? ボクは不動産屋のモモコ、マンディ・チュンがよかったけど。

 初日入場者、全国1,000人限定プレゼントというのがあって、小さな巻き尺式のキー・チェーンをもらった。ジャッキー・チェン版と、ツインズ版があったので、ツインズ版をもらったが、ちょっと恥ずかしかった。


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