2004年2月29日(日)「ギャザリング」

THE GATHERING・2002・米/英・1時間41分

日本語字幕:手書き書体、下/シネスコ・サイズ(マスク、Panavision)/ドルビーデジタル



http://www.gathering.co.jp/
(音に注意。劇場案内もあり)

イギリス西部で、紀元100年頃に作られた最も古いと思われる教会が発見される。しかし、その祭壇にはキリストの磔の像が背中向きにおかれ、それを取り囲むように壁に10人ほどの人々が掘られていた。教会はこれを発表せず、1人の学者サイモン(スティーヴン・ディレイン)に調査を依頼する。同じ頃、サイモンの妻マリオン(ケリー・フォックス)は車であやまって通行人のキャシー(クリスティーナ・リッチ)をはねてしまい、あわてて病院に連れて行くがかすり傷程度の軽傷だという。キャシーはお詫びのため、彼女を自宅にしばらく泊めることにするが……。

75点

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 なかなか怖い。なんだか本当にありそうな話で、リアルでテーマも強く伝わってくる。実際のテーマはもっと普遍的なことだとしても、上辺ではキリスト教がらみの話なので、日本では受けにくいかもしれない。IMDbの評価は「ゴシカ」の5.5をわずかに上回る6.0だが、ボクはもっと評価してもいい気がする。

 ただ、ストーリーの展開こそがこの映画のおもしろさなので、内容的なことを書くとこの映画の魅力を損なってしまいかねないので、あえて書かない。ラストに今回の事件の真相がわかるようになっている。そしてそれが家族の絆を深め、癒しへとつながっていく。ああ、こんな行動を取らないようにしなければと、素直に思える。でも素直に思えず、道徳の教科書じゃないんだから教訓的すぎるぞと感じた人には、面白さが半減するかもしれない。そのへんは微妙。

 うまいのは、開始早々主人公を交通事故に遭わせることで、短期的な記憶喪失状態におくこと。これで、観客ももちろん、主人公も周囲の他の登場人物たちも、何が起こっているのかわからない状態におかれる。誰かだけがわかっていて、1人高みにいるようなことはない。

 さらにうまいのは、実はその中に事態を知っている人物がいて、単に知らない振りをしていただけで、いきなり事件に関わってくること。ここから映画は急展開していく。うまいなあ。

 とにかく主演のクリスティーナ・リッチがキレイ。とてもセクシーに、とても魅力的に描かれている。少しスリムになったようだけれど、ボリュームある胸はそのままで、理想的な体型になったのではないだろうか。これからの活躍にも期待したい。

 公開2日目の2回目、ギリギリ5分前に着いたら、新装なった指定席なし(ぴあ席3)の2穴カップホルダー&フック&傘立て付き177席に20人ほど。今度は中央通路なしで千鳥配置になったが、やっぱりそれでもスクリーンは見にくい。前席の人の頭がじゃまになる。

 男性はほとんどオジサンで、女性は20代後半から30代くらいか、やや若い。1人で見に来ている人が多いようだ。男女比は半々くらいで思っていたより女性が多い。

 カーテンなしのむき出しスクリーンはちょっとさみしい。やっぱり、いちいち開いたり閉まったりして欲しいなあ。


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