日本語字幕:手書き書体、下、林 完治/ビスタ・サイズ(Panavision)/ドルビーデジタル・dts
2095年、ニューヨーク。人々は自分の悪い部位をユージェニックス社が提供する人工臓器と気軽に交換し、サイボーグ化した人間と、ミュータントであふれていた。そこへ突然、空中に浮かぶピラミッドが出現した。中には神と称する生物がおり、頭部が鷹で体が人間の古代エジプトのホルスが他の神々から死刑を宣告され、7日間の執行猶予を受ける。ホルスは人間界へ降りると、青い涙を流す女を捜し始めた。そして連続猟奇殺人事件が発生する。 |
久々に腹が立った。なんだ、これは。実写が3割くらいであとはすべてCG。どっちかにすればいいのに。確かにビジュアルは面白い(どれも、どこかで見たようなものばかりだが)。しかしストーリーは……。全体の印象としては、とても幼稚な感じを受けた。 ようするに自称神という男のホルスが、死刑の判決を受けて、青い涙を流す女を捜し出してやりまくるという、ただそれだけの話。「ブレードランナー」(Blade Runner・1982・米/香)や「フィフス・エレメント」(The Fifth Elemant・1997・米/仏)の真似をしたビジュアルは単なる飾りでしかない。一見重厚なようでいて、実は薄っぺら。CGと実写の差がありすぎてて違和感だらけ。これだったらすべてCGにしたほうがスッキリして潔かったのに。どうせモーション・キャプチャー使うのなら、実写を入れる必要なんてなかっただろう。Hなシーンを撮りたかっただけか。確かにそのシーンをシコシコとデスクトップで作っている姿は変態のようで薄気味悪いが。 CGの感じはゲームから生まれた「ファイナル・ファンタジー」(Final Fantasy: The Spirits Within・2001・米/日)にそっくり。あのときのスタッフが関わっているのだろうか。どうでもいいことだが。 公開初日の初回、50分前に銀座の劇場に着いたら、定員入れ替え制になったとかで、たとえ前売り券を持っていても当日券との交換が必要になり、1Fのチケット売り場には15人ほどの行列。思ったより混んでいるなと思ったら、毎月1日は映画の日で当日入場料金が1,000円ぽっきり。しまった、忘れてた。この日は普段あまり映画を見に来ない人も来るので、マナーの悪い人が多くなりあまり映画好きとしてはありがたくない。むしろ平日を映画の日にしても客の少ない日を増やすようにすればいいのに。普通そうするんじゃないのだろうか。前売りとかと引き替えられる先売り券というのもあるらしいが、じゃ前売りの意味は? システムもよくわからないし。面倒でしようがない。 40分前、売り場が開くが時間がかかる。何か手続きでもあるのか。全席指定というわけでもなさそうだし。理由不明。この時点で25人ほどに。老若比はだいたい半々。女性はたった1人。違う売り方をしていたようだが、やっぱりこれはしようがないだろう。でも実写のような広告の仕方だった(こんなにCGが多いなら見なかったかもしれないが)。 指定席は10席×4列にぴあ席10席×1列が設定されているが初回は全席自由。右中央の9席×3列が女性専用のレディース・シート。 またも関係者らしい座らない一団が一番後ろにズラリと20人くらい立っていたが、どうにも気になる。2人もいれば十分だろう。なぜこんなにも来ているのか。 コーヒーは200円でちゃんと泡立っていたし、いれ立てのレギュラーでお買い得。 女性の比率がちょっと上がって、最終的に540席に4〜4.5割ほどの入り。この出来ではこれ以上の入りは期待できないのでは。宣伝で言っていたが『「ブレードランナー」や「フィフス・エレメント」の原点がここにある』などとよく言えたもの。名作を冒涜していることにならないだろうか。素晴らしい名作が過去にあったから、本作で真似ができたと、あえて言えばそういうことではないだろうか。 |