2004年6月13日(日)「スターシップ・トゥルーパーズ2」

STARSHIP TROOPERS 2 : Hero of the Federation・2004・米・1時間32分

日本語字幕:手書き風書体、下、小寺陽子/ビスタ・サイズ(Sony HDW-F900デジタル・ビデオ・カメラ)/ドルビーデジタル

(米R指定)

http://www.sonypictures.jp/ST2/
(音に注意。全国劇場案内もあり)

人類と昆虫型宇宙人との戦いがいまだ続く中、ある惑星でシェパード将軍(エド・ローター)率いる部隊がバグに包囲され全滅の危機にあった。将軍は最後の中隊に脱出し本隊に救助を求めるように言って脱出させる。近くに数日前に破棄されたという地球軍の前哨基地があるというのでそこへ向かうと、独房に1人の元大尉ダックス(リチャード・バージ)が監禁されていて、唯一の生存者だった。

65点

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 テレビみたいだと思ったらアメリカではビデオ作品として作られたもの。それが日本では劇場公開された。おそらくかなりの低予算だと思われる。映画としてみるとビジュアルもみみっちく、セットも小さく、ストーリーもちっちゃなもの。しかしビデオとして見れば、よくここまで映画のような予算をかけて作ったものだと思う。

 それにしても、あまりに脚本がひどい。ストーリーなどはなきに等しい。ようするにバグとの戦いをもっと見せたかったと、そういうことだろう。フィル・ティペットは「スター・ウォーズ」の時代からストップロモーションの名人であって、監督ではない。そういう人が監督をすれば、普通は自分の技術を見せるカタログ的な作品になってしまうだろう。そしてまさにその通りの作品になっている。

 良いのは、新しいパラサイト型の新しいバグたち。これがクモのようだったり、おどろおどろしくて内臓感覚で、気持ち悪くていい。いいって、気持ち悪いんだけど、出来が良い。まるで生きているよう。ズバリ、あとは見所なし。

 登場する銃も、ハリボテで銃口だけがフラッシュで青くパカパカ光るだけのオモチャみたいなもの。というかそれ以下。反動もないから、役者もリアクションしにくいらしく、呆然と撃っている。それをあとからデジタル処理で、大きめのフラッシュにしているらしい。

 おそらく、超低予算で、もう役者も決まっていて、セットはここまでという制約があって、ロケほとんどなし、スタジオも1週間とかしか取れない、スタッフの拘束も1週間のみなどという条件でも良いなら監督をやらせて上げよう、などと言われたのではないだろうか。そのかわりエフェクトは低予算ながら好きにして良いと、そんなエファーだったのではないかと邪推したくなってしまった。

 特に悲しいのは、見捨てられたという前線基地。このできそこないのロボットというかサイロのような筒型の形状は、デザインが感じられない。子どものイタズラ描きみたい。ああ。見ない方が良かったかも……。

 公開2日目の初回、35分前に銀座の劇場に着いたら、すでに開場済み。場内には30人ほどの人が。おばあさんが1人であとは男性。老若比は4対6でやや若い人が多いか。しかし徐々に中高年が増えだして、15分前くらいから若い人が増えだして、結局ほぼ半々に。女性は1割に満たない感じ。

 それにしてもスクリーンに見えにくい小さな劇場。イスが長いす形式のひとつながりになって、千鳥配列にはなったものの、あいかわらずスクリーンは見えにくい。今回、前に席に妙に座高の高いオヤジが座ったために、下に出る字幕がよく見えず、体を斜めにしていたため、とても疲れた。これも評価を下げることになった原因かも。この劇場はいくら早く来て最初に良い席を確保しても、前の席に背の高い人が座ればアウト。かなり前に座るか、思い切って後ろにするしかない。ああ悲しい。

 撮影で使われた兵士の衣装というのがマネキンに着せてあったが、これがまたチープ。むしろ逆効果だと思ったが……。




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