2004年10月16日(土)「スクービー・ドゥ2 モンスターパニック」

SCOOBY DOO 2: MONSTERS UNLEASHED・2004・香米・1時間28分

日本語字幕:手書き書体、下、野口尊子/ビスタ・サイズ/ドルビーデジタル、dts、SDDS

(米PG指定)

http://wwws.warnerbros.co.jp/scoobydoo2/


ミステリー専門の探偵社、ミステリー社が過去に解決した事件に関係するアイテムを集めた博物館を作った。そのオープニング当日、謎の怪人が現れ、主要な怪人のコスチュームを盗み出していった。TVリポーターのヘザー(アリシア・シルバーストーン)は激しくミステリー社を避難し、ミステリー社の人気はガタ落ちとなる。

70点

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 映画を見終わった帰りがけ、出てきたオバサンが「あっちの人って感覚が違うのね。最後の方はちょっと笑えたけど、あんまりおもしろくなかったわ。でもこれってアメリカで1位とかになったのよね」と言っていた。ボクもまったく同じ意見だった。どう考えてもこれがおもしろいとは思えなかった。あるいは子どもにだけわかるおもしろさなんだろうか。

 確かにアメリカのベスト10に入っていたとは思うけれど、IMDbで見たら投票はたった1,917票でしかもわずか4.6点。あらら、アメリカでも受けなかったんだろうか。ただ、IMDbに投票する人は登録が必要で、それを考えると大人が多いだろうから、たぶんアメリカの子どもたちには受けたんだろう。結構、原作漫画に忠実に作られているらしいから。

 ボクが見ていて耐えられなかったのは、主人公ともいうべきCG犬のスクービーと相棒のシャギー。つまり主役に感情移入できないところにこの映画の最大の問題点があるのではないだろうか。

 特に問題はシャギーで、わざとらしいアホしゃべりが我慢できないほど。演じているのは叫びのマスクがはやった「スクリーム」(Scream・1996・米)でキレまくっていたサイコ演技がすごかったマシュー・リラード。その後も「デッドマンズ・カーブ」(Dead Man's Curve・1998・米)で戦慄すべきワルを演じていた。この人ほどいやらしいまでの悪を演じられる人はいないだろうという芸達者なのに……。たぶん、あまりにワル役がうますぎて、イメージが固定するのをおそれたのかもしれない。それで、180度逆の役を選んだのだろう。どっちにしろイヤな役なので、ウマイのかヘタなのかよくわからないが、むかつくほどアホに見えるのはやっぱりうまいということなんだろうなあ。

 良いのは、女性陣。ヴァンバイヤ・スレーヤーのサラ・ミシェル・ゲラーと、他では見たことがないが美形のリンダ・カーデリニ。人気TVドラマ“ER”の看護婦を演じているらしいが、とても30歳には見えないし、とにかくきれい。謎の女リポーターを演じるバット・ガールのアリシア・シルバーストーンもいい。彼女たちは見る価値がある。

 それと、3D-CGで描かれたモンスターたち。お子様向けにアレンジされ、多分に「トワイライト・ゾーン」のジョー・ダンテ監督作品のロブ・ボッティン風ではあるけれど。でも、どうしてアメリカ人ってこういうデザインが多いんだろう。不思議。

 そして、敵役の謎の仮面の男が良い。ちょっと「スパイダーマン」の1作目でウィレム・デフォーが演じたグリーン・ゴブリンに似てはいるけど。

 公開初日の3回目(字幕の1回目)、銀座の劇場は全席指定の定員入れ替え制なので、あらかじめ「前売り券」を「当日券」と交換し、座席を決めていたのでゆっくりと30分前に到着。ちょうど前回が終わったところで、出てくる人たちの表情を見ていたら、皆あまり楽しそうな顔をしていない。ちょっとヤバそうな予感。

 25分前に入れ替えとなって、中へ。この時点で10人くらい。男女は半々くらいで、下は小学生くらいから、中高年までで、30代後半で分けて老若比も半々くらい。

 カバーの掛かった指定席は10席×3列で、ぴあ席が10席。しかし全席指定なんだからぴあ席の意味はないと思うが……。レディース・シートはスクリーンに向かって右列の座席の中央付近2列。ピンクのカバーつきだが、この映画で座る人はいるのか。

 間際に若いカップルが増えたようだったが、最終的に540席に30人くらいの入り。スバリ、これはしようがない。でも、劇場は音は良いし、椅子もスクリーン・サイズも申し分ないんだけどなあ。もったいない。200円のソフトクリームもうまいし。


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