日本語字幕:手書き書体、下、戸田奈津子/シネスコ・サイズ(マスク、Super 35)/ドルビーデジタル、dts、SDDS
(米PG-13指定)
小説家のモート・レイニー(ジョニー・デップ)は、妻の浮気から別居して離婚の手続きを進めていた。そしてひどいスランプで原稿が書けなくなっていたある日、ジョン・シューターと名乗る見知らぬ男(ジョン・タトゥーロ)があらわれ、盗作しただろうと糾弾する。 |
うわっ、予告編を見ていた人には、始まって1〜2分でオチがわかってしまうのがつらい。ヒッチコック風に撮っているのはわかるが、いいのは配役と絵のきれいさだけで、中身はほとんどない。よほどのジョニー・デップ・ファンでもないとこの映画は楽しめないだろう。 スティーブン・キング作品はよく映画化されたものはつまらないと言われるが、特に短編から取ったらしい本作はつらい。短編を1時間半の長編映画にした時点で水増し状態になっている。だから何も起きない途中はちょっと寝てしまったのだが、全く問題なかった。それでもわからなくなることはない。 ひねりはたった1回。それも最初にわかってしまう。となると、どうやって興味を保って最後まで見ればいいのか。しかも、ありふれた結末は原作とは違うらしい。ということは、わざわざ変えてこれか!! 推理物仕立てで、すべての材料を観客に提供していてフェアではあるけれど、始まってすぐオチがわかるのはどうなんだろうか。しかもそのオチが「アイデンティティー」(Identity・2003・米)とかを見た観客にはありふれていて……。雲泥の差がある。 いいのは配役。ジョニー・デップは当然として、不気味な中にセコサを表現させたらNo.1というジョン・タトゥーロ、妻の不倫相手が「タップス」や「普通の人々」のティモシー・ハットン、デップの弁護士が「エイリアン3」や傑作「ニック・オブ・タイム」でジョニー・デップと共演しているチャールズ・S・ダットンという具合。で、これだけの役者をそろえたらもっと何かあるだろうと思うのは当然だが、それ以上なにもない。ただ顔を見せているだけ。オイ、オイ。 公開初日の初回、銀座の劇場は50分前についたら窓口は開いていて、当日券と換えることができた。しかし地下へ降りると階段のところで列ができていた。この時点で20人くらいの行列。7割は中高年で、男女比は4.5対5.5くらいの比率でやや女性の方が多い感じ。 45分前になって開場し、行列は40人ほどに。女性客は比較的若い人が多いようだ。ジョニー・デップだからなあ。カリブの海賊……じゃなかった「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」(Pirates of the Caribbean: The Curse of the Black Pearl・2003・米)はおもしろかったからなあ。 初回は全席自由だったが、それ以降は全席指定の劇場で、指定席の前4列がぴあ席に宛てられていた。多すぎるんじゃないの? 最終的に下は高校生くらいから上は老人まで。中心は中高年。654席の7割くらいが埋まった。むむ、こんなに入っていいのか、この映画で。 初日プレゼントがあり、紙製の普通のしおり(本屋さんにタダで置いてあるものと同等品)をもらった。ジョニー・デップが片面に、その裏にはフィルムのようにデザインされた場面写真が……。ありがたいのかどうかよくわからなかった。 |