日本語字幕:手書き書体、下、根本理恵/シネスコ・サイズ(マスク)/ドルビーデジタル
(独16指定)
韓国の空港で、元国家機密諜報員ギテク(パク・サンミン)率いる一味が、前総理を狙って銃撃を開始。護衛部隊も応戦し、ギテクを追っていたソウル警察のチャン刑事(キム・ソックン)も加わり、一味の1人を射殺する。しかし他の全員を逃がしてしまう。暗殺に失敗した一味は、次に地下鉄を乗っ取り前総理を呼べと要求する。 |
うーん、銃撃戦はいいんだけどなあ。他にほめるところが……。中だるみするし長い。でも銃撃戦は見る価値がある。 一言で言えば「ご都合主義」。いろいろな要素を盛り込みすぎて、ほとんど消化不良状態。突っ込みどころがそこら中にある。昨今の「韓流」でどんなものでも公開されるようになったということか。 話としては「シュリ」と同じテロリスト暗殺ものと、「スピード」と同じ交通機関爆弾ものを合わせた感じ。それになんだかスリの話と、過去の特殊部隊の話と、新婚さんの話と、殺された妻の記憶と、いろんな味を単に付け足したと。まったくこなれておらず、それぞれバラバラの印象。クライマックスに向かって全く盛り上がって行かない。必要のないギャグも滑りまくりでお寒い限り。 特殊部隊と犯罪グループが使うのはMP5とM4カービン、後半にM16A2も。狙撃にPSG-1。空港でギテクが使うショットガンは、銃口に妙なサプレッサーのようなものが付けられていたが、まさか電着? ストックはフォールディング・タイプ。音がちゃんと違っていて、大太鼓のような感じ。これは良かった。犯人のピストルは、一部トイ・ガンのようだがベレッタM92、チャン刑事はたぶんグロックではなくP229のようだった。地下鉄を包囲する場面ではサイレンサー付きのMP5SDも。 たぶん、アバン・タイトルで最初に射殺されるテロリストの1人は、セリフもないが、たぶん「ソウル」や「リベラ・メ」のチェ・ミンスではないだろうか。最近「イエスタデイ 沈黙の刻印」チラ出しているとことが多いようなので、たぶんそうじゃないかと。表情とかやっぱり一番うまいような気がした。そういう人がアバンだけというのがこの作品を象徴しているのではないだろうか。 他の役者さんがクライマックスで力んで演技すればするだけ滑って行くという悲しい状況。ラストは見ていられないほど。クライマックスからラストは、サッと終わらないと……。スピード感台無しだもんなあ。色も浅く、画質も悪い。いまどきなんでだろう。 公開初日の初回、銀座の劇場は50分前でオバサン1人。当日券との引き換えが必要になり、交差点てで風が吹き抜ける寒い場所で待たなければならなくなった。これから冬に向かってどうなるんだろう。広い交差点でなければ外でもこんなに寒くないんだけど……。 40分前になって20代前半の男性1人、年齢不祥の外国人1人ならんで4人に。30分前、開場した時は、オヤジを中心に7〜8人。どこにいたのか、並んでいなかったはず。ロビーには7〜8人の関係者らしい人々が。 最終的には指定席なしの435席に50人ほどの入り。「韓流」にしては入りが悪いのは、つまらないとかいう情報が流れていたんだろうか。20代はたぶん1ケタ、女性もオバサンを入れて1ケタ、つまりほとんどオヤジということ。 伝説のハワード・ヒューズを描いた「アビエーター」の予告が始まった。何なのかまったく良くわからない「阿修羅城」の予告も。なんなんだ、これは。 |