日本語字幕:丸ゴ書体、下、戸田奈津子/1.66ビスタサイズ/ドルビーデジタル、dts、SDDS
(米PG-13指定)
コニーとカーラは学生の時から歌好きで、よく2人で組んで歌と踊りを披露していた。大人になった2人は空港のラウンジでわずかな客相手に歌と踊りのショーを見せていた。そんなある日、ひょんなことから麻薬組織のギャングが殺人を犯す場面を目撃してしまい、街を遠く離れることになる。そしてLAに流れ着いた二人は、ゲイ専門のショーパブにドラッグ・クィーンと偽って職を得るが……。 |
そこそこ笑える。ただ、ゲイのパブに職を得るまでのコニーとカーラは、演出意図なんだろうけど不細工。続いてドラッグ・クィーンになってからもどぎつい化粧であまりキレイとは言えず、今ひとつのれない。ここが一番つらい。映画なんだから、もう少し見た目をどうにかしてくれないと……。それにワザとらしいコメディ的な、ちょっと大げさな演技がどうにも鼻に付く。ストーリーも、面白いし、感動もするけれどありきたりな印象。もったいない。 コニーとカーラと言いながら、印象に残るのは見てないけど「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」(My Big Fat Greek Wedding・2002・米)でシルベスター・スタローンみたいに一気にスターになってしまったのニア・ヴァルダロス演じるコニーと、甘い二枚目の「Xファイル」のフォックス・モルダーことデヴィッド・ディカヴニーの2人。結局、ニア・ヴァルダロスが製作総指揮で、脚本も書いて、そうしたらこうなるのはしようがないのかも。「マイ・ビッグ……」もプロデュースした俳優のトム・ハンクスが引き続きプロデュースしている。 配役はなかなかすごい。目立たず、不細工に映っているが、カーラを演じるトニ・コレットは「シックス・センス」(The Sixth Sense・1999・米)のお母さんを演じていた本当にきれいな人。 デヴィッド・ディカヴニーの兄のゲイは、あの恐ろしい人食い映画「ラビナス」(Ravinous・1999・米)で将校の一人を演じていたスティーブン・スピネラが演じている。 一番驚いたのは、あの名作「雨に唄えば」(Singin' in the Rain・1952・米)のヒロイン、デビー・レイノルズが本人役で出ていること。でも、せっかくのデビー・レイノルズが演出ゆえか、やっぱり演技はおおげさなコメディ演技でさえなく、歌もクチパクが見え見え。お歳ということなんだろうか。残念だ……。出ていること自体は嬉しいが、逆効果だったかも。 ご機嫌なのは、舞台で演じられる素晴らしい曲の数々。CDはお買い得かもしれないが、ステージでのコニーとカーラのパフォーマンスと観客の反応というのがあってのノリの良さなのかもしれず、これは難しいところ。DVDで楽しむというのが正解かもしれない。どこかの雑誌に「元気が出る」とか描いてあったが、もうちょっと出来が良くないと元気は出ないという気がした。 劇中、なぜドラッグ・クィーンというのかという説明があって、本当かどうか知らないが、女装の男性というような言葉の頭文字を取ってD.R.A.G.なんだと言っていた。速くてメモできなかったが、なるほどと納得。 公開2週目の初回、銀座の劇場は40分前に着いたら、2つの劇場の共通の入り口は開いていたが奥にある小さな劇場の入り口は開いていなかった。ロビーにオヤジが1人。30分前に開場した時は、ほかにオバサン2人。 初回のみ全席自由で、2回目以降は全席指定入れ換え制となる劇場で、20分前に20人くらいに。中高年の夫婦が目立つ。それと中年のオバサンの2人連れ。母と娘というパターンも幾組かいた。おとはオヤジと若い女性が少々。男女比は3対7と女性が2倍以上。高年齢者もわずかにいたが、ほとんどは中年層というところ。 最終的に、ゆったりとした183席に40〜50人ほどの入り。うーん、いい線かもしれない。席はゆったりしているのだが、ちょっと背もたれが起きすぎの気はする。前の方の席は見にくいのではないだろうか。 それにしても最近増えてきた、ビデオとハッキリわかる予告編はいかがなものか。 |