2004年12月19日(日)「ゴースト・ネゴシエーター(ハッスル)」

2004・東京テアトル/テレビ朝日/クロックワークス/トレンド/ケイダッシュ・1時間43分

ビスタサイズ(1.66、HD撮影)/ステレオ

(日PG-12指定)

http://www.gn-movie.com/
(全国劇場案内もあり)

16歳の時から霊が見えるようになり、6年後の今も霊が見えてしまう榊ヨウコ(滝沢沙織)は、その能力を活かし外古葉雄一(菅田 俊)の「外古葉超常現象研究所」で、霊を成仏させるゴースト・スゴシエーターとして生計を立てていた。そこへ同じく16歳の時から霊が見えるようになったという同級生だった柳田浩司(井澤 健)が新しく入社してきて、榊と組むことになる。そんなある日、八王子の青陵音楽大学で「恋のバカンス」を歌う女性の霊が現れたと連絡が入る。

70点

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 色が濃く、青空もちゃんと青く撮れている。HD撮影なのでちょっとビデオっぽい生々しさがあるが、デシタルっぽさは全くなく、素晴らしい画質を見せる。

 映画は完璧なドタバタ・コメディ。ただ、あまり笑えなかった。微妙なところで笑えない。よく考えてみるとおかしいことなのだが、すぐに笑いが起こってこない。しかも、1時間43分なのにかなり長く感じる。なんでだろ。

 個人的には、霊のシーンはシリアスにお金をかけて徹底して怖く描いて欲しかった。最後に感動が用意されていても、それまでがコメディ一辺倒だから(しかも滑っている)、いまひとつ感動が薄い。事件の動機にもまったく納得できないし。

 また、最近の日本映画にありがちな有名俳優のカメオ出演というか、チョイ出は興行的にはプラス要因なのだろうが、作品としてみた時には絶対にマイナス要因。あまり映画に溶け込んでいないし、何か意味があると観客が思ってしまうので、集中力がそがれる。もっというとめちゃくちゃにされる。

 それにしても、イヤな感じなのはタイトル変更騒動だ。どうにもヤラセっぽい感じがプンプンしてしまう。狙っていなかったのかもしれなくても、そう思わせてしまう。そして口の悪い占い師が言ったという「ゴースト・ハッスル」というタイトルだったら、前売り券は買わなかった。「コースト・ネゴシエーター(幽霊交渉人)」だから見る気になったのに。まあ、この程度の出来だと最初から「ゴースト・ハッスル」にしておいて欲しかったが。

 コンセプトは面白いのに……。笑えないコメディほどつらいものはない。それでも、一部面白いところもあり、合成などもまあまあうまくいっているので、コンセプトと合わせて評価したい。

 公開2日目の2回目、新宿の劇場へ45分前に着いたら「時間になってから来てても座れますよ」と言われたが「待ちます」と答えて中へ。ロビーに誰もいなかった。35分前には7〜8人になり、そのうち5人が女性。年齢的には20代後半から30代という感じ。

 15分前に入場となり、指定席なしの場内へ。久しぶりに行ったらイスが新しくなっていた。というか、張り替えられていた。最終的には218席に、なんと12〜13人。これなら直前でも余裕で座れるわ。男女比はだいたい半々。これは広告不足なんじゃないかなあ。それか、タイトルを変更した「祟り」だろう。

 ちょっとエアコンが寒かったんですけど。


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