日本語字幕:手書き書体、下、加藤リツ子/ビスタサイズ(1.66)/ドルビーデジタル
(仏U指定、米PG-13指定)
フランスのパリ郊外、幼い孫のシャンピオンと2人で暮らすおばあちゃんは、孫の寂しさを紛らすため子犬を与えた。そして自転車に興味を持っていることを知ると、三輪車を与えた。やがて2輪で訓練を始め、おばあちゃんの特訓でツール・ド・フランスに参加することに。しかしレース中何者かに連れ去られ、おばあちゃんはそれを追いかけるが……。 |
IMDbで5千人以上が投票して7.7点という高評価。しかしボクは退屈で何度か寝た。しかも気持ち悪く、何か悪い夢を見たような感じで劇場を後にした。あえて言うと「ハエとゴキブリがたくさんいて、ウンコを流していないようなところで、川でとったカエルを料理しておいしそうに食べる映画」だ。もちろんファミリーで楽しく見ることの出来るアニメとはかなり違う。まったくボクには合わなかった。残念。 ビデオでもどうかなあ、というところだが、絵は凄い。全く好きなタッチではないが、手描きを活かした感じや、多分全コマを描いているフル・アニメーションのスムーズさ、3D処理の立体感、煙り・水・火・雲・影……などがものすごくリアルだ。音もクリアで、立体感があり、カンに障るほど。 たぷん、これがヨーロッパの大人向けのアニメの感覚なのだろう。カリカチュアし、シュールレアリスムで描かれる悲惨なというか異形の者たちの世界。しかもこれを笑い飛ばしてしまう感覚。ボクは付いて行けない。 TVなどの紹介では、孫をさらわれたおばあさんが、孫を探して大冒険する話と紹介していたと思うが、それは単なるあらすじで、描かれているのは異形の世界の異常な世界。レトロなタッチとノスタルジックな雰囲気でもその毒気は中和できない。 ところどころ有名人のそっくりさんが出ているようで、最初のテレビショーではフレッド・アステアのようなタップ・ダンサーが出てくるし、マフィアのボスはなんだか手塚治虫のようだ。ボクの考えすぎかもしれないが。 ラスト、クレジットの後に1つのオチあり。暗転したからといってすぐに席を立たないように。数少ない笑えるネタだし。 公開6日目の初回、受付順の入場で40分ほど前に行ったら35番。もとIMAX劇場のスクリーンの中央上部を使っているため、かつての半分ほどの面積しかなく、それゆえ下の方の席はかなり見上げることになって実質上死に席となってしまった。 中央付近にぴあ席2、白カバー席2で、どちらも埋まっていたので驚いた。入りとしては340席の7割ほど。なんでこんなに入るんだろう。アカデミー賞の長編アニメ賞にノミネートされたからか。小学生をつれた親子から老人までいたが、子供に見せるのはどうだろうか。中心はアニメということからか、20代くらいが中心。男女比は3.5対6.5でやや女性の方が多かった。 |