2005年2月6日(日)「着信アリ2」

2005・角川映画/日本テレビ放送網/S・D・P/東宝・1時間46分

日本語字幕:丸ゴシック体下/ビスタ・サイズ(1.66上映)/ドルビーデジタル



http://www.chakuari.jp/web/
(全国劇場案内もあり。音に注意)

保育士の杏子(ミムラ)は同僚の保育士まどかに強引に誘われて、彼氏の直人(吉沢悠)がアルバイトしている中華店へ行く。するとマスターの娘の携帯に“死の着信メロディー”が流れ、娘の代わりに受けたマスターへの耳に異様な叫び声が聞こえる。そして閉店後、直人があいさつして帰ろうとマスターを探すと、マスターが顔に大やけどをして死んでいたのだった。

67点

1つ前へ一覧へ次へ
 うーん、確かに怖い。怖いが、これは脚本に「問題アリ」ではないだろうか。怖がらせるだけ怖がらせ、超常現象を起こすだけ起こしておいて、解決しないまま終わらせてしまうというのは。どうにも納得できない。物語も単純なはずなのにわかりにくい。一体誰の怨念で、誰が祟っているのか。なぜそのことがたたりとかになってしまったのか。やっぱり「3」を作るために中途半端で終わらせてしまったのか。

 見どころは女優ミムラで、せっかくの物語進行役の雑誌記者(?)を演じる瀬戸朝香も精彩を欠いている。そりゃ、この脚本ではどう演じていいかわからないだろう。結末がないのだから。思わせぶりばかりで終わっては、彼女は何のために出てきたのかわからない。

 前作は心霊現象がエスカレートしていき、ついには専門家が環視するテレビ・スタジオの生放送中に心霊現象が起きてしまうなど、新しいことにも挑んでおり、構成がうまかった。

 しかし、全く動機が不足。どうしてこの程度の恨みで、見も知らぬ関係ない人にまで祟るのか。しかも解決しないから、ますます祟ったわけがわからない。

 その「問題アリ」の脚本は大良美波子という人。「1」の脚本も手がけていたらしいが、人が変わってしまったかのように本作は良くない。TBSの日曜劇場「笑顔の法則」とか日本テレビ「フードファイト スペシャル 深夜特急死闘篇」とかフジテレビの「美少女H」とか手がけていた人。どれも見たことがないのでわからないが、うまい人なのか。それとも原作に問題ありか。ヒットしてしまったので予想しなかった「2」を作ることになって、無理して作ったとか……。原作は秋元康だが……。

 あとは特に書くこともないか……できれば「3」は作らないで欲しい。

 公開2日目の3回目、25分前に着いたら新宿の劇場のロビーには8人。若いカップル2組にオヤジが3人、若い男性1人。ソファーに座って待っていると、場内の音が非常にクリアーに聞こえてくる。どうなっているんだろ。ドアの遮音が良くないようだ。ボクは本を読んで紛らしていたが、何人もが「いやだ」と席を立って入口から離れていった。やれやれ古い劇場は……。

 20分前に20人くらいになり、入れ替え5分前に整列入場の案内があり整列した時には50人くらいに。90%は20代くらいの男女で、カップル、男の2人連れ、女の2人連れが多かった。男女比は半々くらい。待っている間あちこちで「『ごくせん』見てる?」とかって話していたけど、そんなに人気があるのか。

 最終的には586席の6割ほどの入り。この時間帯でこれは多いのか少ないのか。ちょっと酸くなすような気もするが、この内容ではこれ以上望めないだろう。

 若い客が多いだけに、携帯の電源を切れとの案内の後でも、そこここでメールを打っていた。はっきりメールもやらないように言わないとダメだと思うなあ。


1つ前へ一覧へ次へ