日本語字幕:手書き風書体下、戸田奈津子/シネスコ・サイズ(マスク、with Panavision)/ドルビーデジタル、dts、SDDS
(米PG指定)
幼い頃ベン・ゲイツ(ニコラス・ケイジ)は、祖父(クリストファー・プラマー)から、ゲイツ家に伝わる世界規模のお宝のありかを解くヒントだが書かれた1枚の古いメモを見せられる。父のパトリック(ジョン・ボイド)は信じなかったが、ベンは信じて考古学や史学など多くの学問を修め、ついに北極圏で家宝のメモに書かれた“それ”を発見する。 |
アイディア満載。次から次へと冒険また冒険。まるでディズニーランドで○○ライドに乗って冒険の世界を回っているような感じ。観客を楽しませようと、あの手この手でサービス満点。ただ、見終わっても心にほとんど何も残らないが。 とにかく、よくここまでのパズル・ゲームのような謎解きと冒険を考え出したものだと思う。作り話に決まっているが、でもひょっとしたら……と思わせるくらいの説得力もある。舞台装置のスケールもでかく、デジタルを使っているのだろうが、本当に大きいように見える。この豪華セットを見るだけでも価値があるかも。 感じとしては、主人公はニコラス・ケイジが演じていても、なんだかハリソン・フォードのはまり役「インディ・ジョーンズ」シリーズに似ているような。いくつもの学問を修めた秀才で、子供の頃から考古学に興味を持ち、そこそこの年齢なのに独身で、自ら危険な冒険に飛び込んで行き、どんな状況でも絶対に諦めない男……やっぱりインディではないか。 冒頭、孫に代々伝わる宝の話しをして聞かせるおじいちゃんに、もう80歳近い「サウンド・オブ・ミュージック」(The Sound of Music・1965・米)の名優クリストファー・プラマー。 国立公文書館の司書、アビゲイルに「トロイ」(Troy・2004・米)で絶世の美女ヘレンを演じたダイアン・クルーガー。ただ映画の冒頭では眼の周りを大きめに黒くメイクしていて、まるでパンダのようだが、物語が進むに従ってクマが少なくなってスッピンのようになって行くのは監督の意図か。 頑固な父親役は「アナコンダ」(Anacinda・1997・米)のジョン・ボイトだったので、てっきりまた悪役だろうと思ったら、その裏をかかれてただの頑固なじいさんだった。 事件の謎を追うFBI捜査官に、やっぱり「レザボアドッグス」(Reservoir Dogs・1991・米)の強烈演技が忘れられないハーベイ・カイテル。 敵役には「ロード・オブ・ザ・リング」の方が有名だろうが、ボク的には「007/ゴールデンアイ」(Goldeneye・1995・英/米)の敵のボスが印象に残っているショーン・ビーン。やっぱりうまい。ここでもセコくてイヤラシイ感じが良く出ていた。 監督は、雪を見たこともないジャマイカ人がボブスレーでオリンピックに出場する大ヒット・コメディ・スポ根もの「クール・ランニング」(Cool Running・1993・米)やサンドラ・ブロックの「あなたが寝てる間に」(While You were Sleeping・1995・米)、アンソニー・ホプキンスの「ハーモニー・ベイの夜明け」(Instinct・1999・米)、ブルース・ウィノスの「キッド」(The Kid・2000・米)のジョン・タトルトーブ。いや、うまいはずだ。 公開2日目の初回、新宿の劇場は55分前で6人。男5人に女1人。だいたい20代後半のようだった。25分前になって開場し、場内へ。この時点で前売り券の列には15人くらい。 指定席なしの場内は10分前で6割ほどが埋まった。男女は半々ほどになり、大学生くらいから老人までわりと幅広い客層。最終的には420席の7割ほどが埋まった。 「電車男」の予告が始まった。 |