日本語字幕:手書き書体下、戸田奈津子/字幕監修:松岡佑子/シネスコ・サイズ(マスク、Super35)/ドルビーデジタル 、dts、SDDS(IMDbではドルビーデジタルEX、DTS-ES、SDDS)
(米PG-13指定。日PG-12指定)日本語吹替版、IMAX版もあり
ホグワーツで100年ぶりに三大魔法学校対抗試合が行われることになる。各学校から17歳以上の参加希望者が炎のゴブレットの中に名前を書いて放り込み、炎のゴブレットがそれぞれ1名ずつの代表者を決定して試合を行うのだ。ところが、決定の日、なぜかまだ17歳に達していないハリー・ポッターが4人目の挑戦者として選ばれてしまう。協議の結果、魔法の誓いは絶対ということで、4人で競技が行われることになるが……。 |
シリーズ4作目にして、ついにイギリス人監督が登場。前作からのダークさはさらに色合いを濃くし、ちょっと子供向きの内容ではなくなって来た感がある。かなり残酷で怖い。そして長い。しかし、とくに前半はこれぞ映画だとわくわくする感じがあって、素晴らしい。 2時間37分の間、まったく想像も出来ないようなファンタジーの世界を堪能できるが、いまひとつ感動というか感情が大きく動かされることがない。それが惜しい。出来が悪いわけではない。ただ何かがちょっと足りないだけ。しかし、スケールの大きな話で、驚異の魔法が満載なので、できるだけ劇場の大きなスクリーンで見た方がいいと思う。その意味ではIMAX版が、ちょっと高価だが向いているかも。 冒頭の第422回クィディッチ・ワールド・カップのシーンは絶品。興奮が一気に盛り上がり、試合への期待感が膨らむ。なんたる高揚感。だというのに、肝心の試合は一切なし。「デス・イーター」が現われ、見に来ていた人々のキャンプ村が襲われて中止になったのか。ハッキリした説明がない。あまりにその前の盛り上げがうま過ぎて強烈に印象に残るので、ワールド・カップを見たいという気持ちも強く残るのだ。良いシーンだけに残念。 三大魔法学校対抗試合でのドラゴン戦は素晴らしい。ドラゴンの迫力が秀逸だ。本当に怖い。ハリーがそれをどうやってくぐり抜けるのかは描かれているが、ほかの3人がどうやってクリアしたのかとても気になった。ひょっとしたら一番難しい課題なのではないかと思えるほどなのに、全員がクリアして次に進むのだ。そして次の課題では落後者が出る。ドラゴンをクリアできたのに?となってしまう。ここも気になるところ。 原作がそうだから仕方がないのだろうが、またもや敵はヴォルデモート卿というのは、いかがなものか。もう飽きてきたんだけど。新たな敵にして欲しいなあ。原作無視は出来ないだろうけど。 それと、メインの3人、イギリスで最も裕福な10代となったダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソンが大きくなって、かわいさを失ったというより、イメージが変わりつつあって、どうなんだろうと、ちょっと引き気味。感情移入しにくくなってきた。特にダニエル・ラドクリフ君はキモクなってきたような気が……ファンの人ごめんなさい。 公開2日目の字幕版の1回目、前日の午前中に座席予約をしておいたので、銀座の劇場でもどうにか2F席に座ることが出来た。20分前に着いたら、次の回は満席ですというアナウンス。やっぱりね。 字幕版だというのに、下は小学1年生くらいからいたが大丈夫なのか。それにかなり怖いと思うのだが……。年齢層は幅広く、子供は1/5ほどもいた。上はもちろん老人まで。男女比は4対6くらいで女性のほうが多いのもこのシリーズの特徴か。 話題作だけにCMの本数も多い。予告では公開の迫っている「ザスーラ」が新しい予告になり、「子ぎつねヘレン」も内容のわかるものになった。これだけで涙が……。そしてシネスコ・サイズの「フライト・プラン」の予告は緊迫感があって面白そう。「ナルニア物語」も新予告で大迫力。ボクには「ロード・オブ・ザ・リング」よりも面白そうな予感がしたけど……。 |