2006年5月21日(日)「アローン・イン・ザ・ダーク」

ALONE IN THE DARK・2005・加/独/米・1時間38分(IMDbでは96分)

日本語字幕:手書き風体下、岡田壮平/シネスコ・サイズ(マスク、Super 35、with Panavision)/ドルビーデジタル、dts、SDDS

(加14A指定、独16指定、米R指定、日PG-12指定)

http://www.blood-alone.jp/
(入ったら音に注意。全国の劇場案内もあり)

超常現象研究家のエドワード・カーンビー(クリスチャン・スレーター)は、ある日何者かに襲撃され持っていたものを奪われそうになる。どうにか難を逃れると、奪われそうになった“古代アビカニ族の遺物”を博物館に勤める恋人のアリーン・セドラック(タラ・リード)に鑑定依頼する。そして間もなく闇の世界のモンスターが襲いかかってくる。そこへエドワードがかつて所属していた対超常現象特殊部隊713部隊が現われ、大銃撃戦が展開される。

72点

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 B級アクションとして、ほとんど対モンスターの銃撃戦をメインにと割り切って作られた作品。その潔さが良い。単純にやるかやれるかの勝負。とりあえず理屈やドラマは二の次ということで。ストーリー自体、よくわかったようなわからないような内容。

 IMDbでは、なんと8,300人以上が投票してわずかに得点2.2という低さ。ワースト100の24位に入っている。ちょっと厳しすぎるんじゃないかなあ。

 ただ、この監督ウーヴェ・ボルは、本作の前に「ハウス・オブ・ザ・デッド」(House of the dead・2004・加米独)を撮っているのだから……こんなに低評価映画ばかり撮って、なぜ新作を撮り続けられるのか。マイケル・ベイも不思議だが、彼は話題作にはなっている。ウーヴェ・ボル作品は豪華な出演陣を除いて、話題にさえならない。ということは、エグゼクティブ・プロデューサーでもあるから、自らお金を持っていて自由に使えるとしか思えない……のは、貧乏人のひがみか。

 驚異の出演者は、まず主人公が、トラブルばかり起こしているせいか最近Bムービーへの出演が増えたクリスチャン・スレーター。それでも、まだハリウッド・スターだ。

 その相手役が、Hなコメディ「アメリカン・パイ」(American Pie・1999・米)で注目されたというタラ・リード。眼鏡っ子キャラで、その筋の人にはたまらないかもしれない。

 対超常現象特殊部隊713部隊のもと同僚、リチャード・バークスには吸血鬼退治映画「ブレイド」(Blade・1998・米)で悪役を印象的に演じたスティープン・ドーフ。エクストリーム・アクション「スティール」(Riders・2002・英仏加)も良かったし、名優ジャック・ニコルソンと共演した「ブラッド&ワイン」(Blood & Wine・1996・米)でもみせてくれた。

 特殊部隊が使う銃器は、オブションをたくさんつけたM4A1、キャリコM960Aらしき銃にドット・サイトなどをつけたものなど。拳銃はクリスチャン・スレーターの使うパイソンの6インチとグロック、スティープン・ドーフのベレッタM92など。後半ではモンスターと全面対決となり、M2ブローニングを積んだハンビー、CGらしきアパッチ・ヘリコプター、M60マシンガン、M16A130連マガジン付きなんてものも。とにかくよく撃つ。

 動きが良いなあと思ったら、ちゃんと専門家のSWATコンサルタントをやとっていた。B級とは言え、その辺はちゃんと力を入れている。だから撃ちあいシーンがちゃんと面白いのかもしれない。それ以外の見どころは少ないが……。

 公開2日目の2回目、新宿の劇場は30分前に着いたらロビーに3〜4人のオヤジ。前回終了5分前くらいで、それでも15人くらいに。ただし女性は0。若い人がどうにか2人くらい。ゲームの映画化なのに……でも「アローン・イン・ザ・ダーク」(PC版1992年)は古いか……。

 15分前に、案内が無かったので自主入場。10分前には40人くらいになり、最終的には330席の1/3くらいが埋まったから驚く。IMDbで2.2点はかなりリスキーだと思うが。

 気になった予告編は、やっぱりホラーの「ブギーマン」と飽きてきた「サイレント・ヒル」というところ。ビデオ予告の「風雲児」は画質が悪く、予告が逆に仇になっている気がした。ヒドイ。

 それにしても、予告のビスタ・サイズがシネスコになるときにガツンガツンとデカイ切り替え音。本編が始まる時にもガツンガツン。ボリュームを絞るとか何とかできないものだろうか。とても耳障りだ。暴力的で腹が立つ。しかも、映写室のガラスが汚れているのか、スクリーン自体が汚れてるのか、スクリーン下に汚れのラインが入っているのもみっともない。うーん。


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