Final Destination 3


2006年9月9日(土)「ファイナル・デッドコースター」

FINAL DESTINATION 3・2006・独/米・1時間33分

日本語字幕:手書き風書体下、森泉佳代子/シネスコ・サイズ(マスク、Super 35)/ドルビーデジタル、dts、SDDS

(米R指定、日R-15指定)(一部レイト・ショー公開)

http://www.finaldeadcoaster.com/
(入ったら音に注意。全国劇場案内もあり)


マッキンレー高校の学生たちは、卒業ナイトのイベントで夜の遊園地にやって来た。そしてジェットコースターに乗る直前になって、ウェンディ(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は大事故のビジョンが見え、大騒ぎをして降りてしまう。あおりをくらってほかに6名も降りることになるが、その後、本当に事故が起き、乗っていた全員が死亡してしまう。ボーイ・フレンドを失ったウェンディの元に、同じくガール・フレンドを失ったケヴィン(ライアン・メリマン)が現われ、6年前にも航空機で似たような事件があって、飛行機を降りて助かった高校生が、座席の順に次々と死んでいったと告げる。最初は信じなかったウェンディだが、先頭に乗っていた女の子2人が事故死し、遊園地で撮った写真を見るうちあることに気付く……。

72点

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 人気シリーズの3作目。相変わらず事故死のパターンがすごい。風が吹けば桶屋が儲かる式の意外な連鎖で最終的に死の罠が襲いかかってくる。そのアイディアもスゴイが、リアルな特殊メイクとビジュアル・エフェクトもスゴイ。ただ、3部作だとすれば、ラストになるわけで、ここはひとつ、死の運命から逃れて生き残るというパターンにして欲しかった。死神の罠を逃れる方法があったんだというオチが……。それとも、まだ続編を作る気だろうか。ホラーの「寅さん」とか「釣りバカ」を目指すとか……。

 このシリーズの見せ場は、いかにショッキングで壮絶な死の場面を見せるかにある。だから、そのために特殊メイクやビジュアル・エフェクト、CG合成などのテクニックを駆使して、ものすごくリアルな死に様を残酷さタップリで見せる。どう死神の魔の手を免れるかではない。だから日本でさえR-15だ。特に釘撃ち銃は怖い。

 今回の目玉は、卒業ナイトのイベントの時撮ったデジカメ写真に、死に様のヒントが写っていることだ。これをMacに取り込む。ただ。ヒントが多過ぎて、どれが直接の死因になるのかわからない。事件が起きて初めて、これが原因だったのかとわかる。これはうまい。そして美女の胸ポロリも用意されて、エロ・グロか。

 途中、バックにピーという高音が入っていたが、何事が起きたんだろう。少ししてなくなったから良かったが。

 1作目が「ファイナル・デスティネーション」(Final Destination・2000・米)でオリジナル・タイトル通りだったが、なぜか第2作目が「デードコースター」(Final Destination 2・2003・米)にされてしまって、運の良いことに2作目でジェットコースターが出てきて「ファイナル・デッドコースター」(Final Destination 3・2006・米)。でも変える必要があったんだろうか。本当に日本語タイトルの付けかたは理解できないものが多い。ビデオ(というかDVD)で復活することはあるけど……。

 主役の女の子、ウェンディを演じたのは、22歳のメアリー・エリザベス・ウィンステッド。ちょっと鈴木杏に似ている? これまでTVで活躍してきて、アメリカ版の「ザ・リング2」(The Ring Two・2005・米)で、シシー・スペイセクの子供の頃を演じて映画に進出。今後も新作が何本か控えているというから、注目だ。

 相手役のケヴィンを演じたライアン・メリマンも、「ザ・リング2」に出演して映画に進出した23歳の若手。どこかで見たなあと思っていたら、TVではスティーブン・スピルバーグ製作でダコタ・ファニングが出たUFO年代記「TAKEN」(2002・米)に出ていた。やはり新作が控えている。

 ちょっとパンクっぽい突っ張りを演じて印象に残るイアンを演じていたのは、クリス・レムシュ。カナダ生まれで、28歳の割には若く見えるので高校生を演じられたのだろう。デビッド・クローネンバーグの「イグジステンズ」(eXistenZ・1999・加英)にも出ていたらしい。

 きれいで目を引いていたのは、ウェンディの妹役ジュリーを演じたアマンダ・クルー。やはりカナダ生まれで、20歳。TVで活躍している人で、この後、映画2本とTVが控えている。注目か。

 監督はプロデューサーも務め、脚本も書いているジェームズ・ウォング。大人気TV番組「Xファイル」の監督、脚本、プロデューサーも務めている。映画では第1作目の「ファイナル・デスティネーション」の監督・脚本、ジェット・リーのSFアクション「ザ・ワン」(The One・2001・米)の監督もやっている。ちょっと不思議な物語はお手の物らしい。

 ボケて流れるオープニング・クレジットのデザインはピクチャー・ミル。なかなかいい感じ。

 公開初日のレイト・ショー、新宿の劇場は30分前に着いたら11人の列。ほへとんど20代くらいの若い男性。若い女性が1人。中高年は2〜3人いたか。ここの劇場は階段室に並んで待たなければならないが、案内の人がいて混乱はなかった。ただ階段室は空調もなく、暑い。

 15分前に開場になって、指定席無しの場内へ。この時点で60人くらいの列に。どの席からも見にくい劇場なので、あせって場内へ。初日プレゼントがあって、本作のステッカーと、激辛スナック菓子「ハバネロ」をもらった。

 最終的には272席に5.5割くらいの入り。この劇場からすると多いくらい。カップルが増え、女性は10人くらいに。関係者らしき人が4人ほど。

 またまた予告編無しのいきなり上映。これはちょっと辛い。心の準備が……。


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