Ten Nights of Dream


2007年1月28日(日)「ユメ十夜」

2006・「ユメ十夜」製作委員会・1時間50分

ビスタ・サイズ/dts



http://www.yume-juya.jp/
(音に注意。全国の劇場案内もあり。ただしポップアップ)


夏目漱石は自分の作品にある謎かけを残す。そしてそれが理解されるのは100年後だろうなあとひとりごちる。第一夜(監督:実相寺昭雄、脚本:久世光彦)、第二夜(監督:市川崑、脚本:柳谷治)、第三夜(監督・脚本:清水崇)、第四話(監督:清水厚、脚本:猪爪慎一)、第五話(監督・脚本:豊島圭介)、第六話(監督・脚本:松尾スズキ)、第七話(監督:天野喜孝・河原真明)、第八話(監督・脚本:山下敦弘)、第九話(監督・脚本:西川美和)、第十話(監督・脚本:山口雄大)……。

59点

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 1話約10分のショート・ショートを10本集めたオムニバス。感想としては、毒にあたられた感じ。1本1本はとても短いのに、長くて飽きて、眠くなって、気分も悪くなった。なんだか一般的な自主映画にありがちな作品をたくさん見せられたような印象……。やっぱり凡人には100年経っても理解できないってことか。

 原作を読んでいなかったので、各話の監督たちが、テーマに沿って大胆に解釈して作ったような感じで依頼して、非常に個性溢れる(受け入れる素養のない人にとっては毒に近い)ものが出来たのではないかなあと勝手に想像していた。でも各話とも結構、原作に近い。つまりボクにはほとんどの作品を理解する素養がなかった。
 わかったのは、プロローグとエピローグの戸田恵梨香がめちゃくちゃかわいいいということ、清水崇監督・脚本の第三夜、清水厚監督・猪爪慎一脚本の第四夜。あとは苦痛に近かった。ボクはこれが精いっぱい。合う人はOKだろうが、どれくらい合う人がいるのか。

 「こんな夢を見た」というフレーズは、黒澤明がオリジナルではなく、夏目漱石がオリジナルだったんだ。原作はこちらから読める。確かにショートショート。確かにわかりにくい夢。頭の悪いボクには理解できない。なるほど、そういうことだったか。これって映画に向いているんだろうか。

 ちょっと驚いたのは、第七話のアニメで声の出演が、J-WAVEの人気ナビゲーター、Saschaと秀島史香だったこと。さすがにラジオで鍛えた腕(声?)うまい。まったく違和感なし。

 公開2日目の2回目、50分前に付いたら、ロビーには20代の女の子が3人。30分前になって15〜16人になり、男性は3人だけ。ほとんど20〜30代の女性。そういう映画なのか。オヤジは2〜3人しかいない。

 20分前に「もう少々お待ちください」の案内があったが、狭いロビーは30人くらいでいっぱいの状態。整列させる気はないらしい。15分前に入れ替えとなって、どっと場内へ。

 全席自由とは言え、ここのイスは前後が長くて柔らかいので体が沈む。そのため前の席が邪魔になって、どこからもスクリーンが見にくくなる。うむむ……。しかも場内への飲食物持ち込み禁止。何様だってカンジ。

 最終的には細長い224席に3割くらいの入り。良かった、前の席に誰も座らなかった。まっ、字幕じゃないから、そこまでナーバスにならなくてもいいんだけど。

 暗くなってから予告。気になったのは……「どろろ」に続いて妖怪系が人気なのか、「蟲師」「ゲゲゲの鬼太郎」と妖怪物が続くようだ。どちらも前売りプレゼントがあるが、「ゲゲゲ……」の目玉のオヤジの携帯ストラップはいい。

 上下マスクで「ブラッド・ダイヤモンド」は、「ディパーテッド」のレオナルド・ディカプリオ主演だが、こちらの方がずっと面白そう。こちらもGW公開。監督は「ラスト・サムライ」のエドワード・ズウィック。見たい。

 同じく上下マスクで、18世紀のパリはひどく臭かったで始まる「パフューム」も面白そう。エロとミステリーか。ベルリン・フィル、香りを音楽で表現とか。でもフランスの話なのに、完璧に英語。違和感がなければいいが。


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