Ghost Rider


2007年3月3日(土)「ゴーストライダー」

GHOST RIDER・2007・米・1時間50分(IMDbでは114分)

日本語字幕:手書き書体下、松崎広幸/シネスコ・サイズ(with Panavision)/ドルビーデジタル、dts、SDDS

(米PG-13指定)

公式サイト
http://www.sonypictures.jp/movies/ghostrider/index.html
(音に注意。入ったら画面極大化。全国の劇場案内もあり)


ジョニー・ブレイズ(ニコラス・ケイジ)は17歳の時、父親と一緒にバイク・スタントで生計を立てていたが、ある日、父が全身ガンに侵されていることが判明する。そこへメフィスト(ピーター・フォンダ)が現われ、魂を売れば父のガンを無くしてやろうと持ちかける。軽い気持ちで契約書を手にした時、金具で手を切り血が契約書に落ちて契約は成立。翌日、父はまったく元気になったが、その日のスタントで事故を起こし帰らぬ人となってしまう。13年後、魔界の叛逆者ブラックハート(ウェス・ベントレー)が地獄を抜け出し、人間界を支配しようとする。メフィストはそれを止めるためジョニーの前に現われ、契約を果たせとブラックハートを捕らえることを命じる。

70点

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 3D-CGというかSFXは素晴らしい。これは見る価値がある。あの「イージー・ライダー」(Easy Rider・1969・米)の名優、ピーター・フォンダが元気なのにも驚いた。まさかライダーつながりってことはないよなあ……。ニコラス・ケイジが乗ってるのはチョッパーだけど……。

 ただ、ほかにはたいして見るところがない。子供向きのマンガという印象。ドラマも凡庸だし、盛り上がりに欠ける。アクションも3D-CGを多用していて、どこがすごいのか、よくわからない。あえて言えば、主人公ジョニーの若い頃を演じたマット・ロングと、恋人のロクサーヌを演じたラクエル・アレッシーが美男と美女で、可能性を感じさせるところ。そして大学を出てテレビ・リポーターとなった恋人のロクサーヌを演じたエヴァ・メンデスがナイス・バディだってことくらいか。そうそう、ニコラス・ケイジは脱いでもすごかった。筋肉ムキムキ。まるでボディ・ビルダーみたいな肉体。さすが役者。

 ピーター・フォンダは「だいじようぶマイ・フレンド」(1983・日)などという日本映画にも出ていたが、最後に見たのは「イギリスから来た男」(The Limey・1999・米)だったろうか。反り後見かけなかったので、どうしたのかと思っていたら、良かった、元気だったようだ。

 墓場で暮らすケアテイカーを演じているサム・エリオットもベテラン俳優。もろにカウボーイという感じそのまま。大傑作西部劇「明日に向かって撃て」(Butch Cassidy and the Sundance Kid・1969・米)の小さな役から映画に出るようになって、80年代から活躍するようになった感じ。感動作「マスク」(Mask・1984・米)や、アクション・コメディの傑作「危険な天使」(Fatal Beauty・1987・米)、ピーター「ロボコップ」ウェラーのハード・アクション「シェイクダウン」(Shakedown・1988・米)、パトリック「ゴースト」スェイジのアクション「ロードハウス 孤独の街」(Roadhouse・1989・米)、ボク的にはサム・エリオットのベストだと思う感動クリスマス・ストーリー「プランサー」(Prancer・1989・米)、競作となった西部劇「トゥームストーン」(Tombstone・1993・米)……などなど。最近では「ハルク」(Hulk・2003・米)や「サンキュー・スモーキング」(Thank You for Smoking・2006・米)に出ていた。特に西部劇というわけでもないのだが、なぜかカウボーイのイメージになってしまっている。

 監督は脚本も書いたマーク・スティープン・ジョンソン。脚本家として活躍していた人で、ジャック・レモン、ウォルター・マッソー、アン・マーガレットが共演した「ラブリー・オールドメン」(Grumpy Old Men・1993・米)、監督も兼ねた感動作「サイモン・バーチ」(Simon Birch・1998・米)などのドラマを書いた後、いきなりコミック・ヒーローものの「デアデビル」(Darevevil・2003・米)を監督・脚本し、本作へとつながる。もとともとコミック好きの人なのか。

 警官はM92やM4カービンを使っている。ゴースト・ライダーが使うのは、「ターミネーター2」(Terminator 2: Judgement Day・1991・米)でシュワルツェネッガーが使ったのと同じウインチェスターM1887レバー・アクション・ショットガン。

 公開初日の初回、55分前に着いたら銀座の劇場には17〜18人の人。若い男性が4人、女性4人、ほとんどは中高年。50分前に開場して場内へ。初日ブレゼントがあったが、単なるポストカード。これってもらって嬉しいんだろうか。

 全席自由で、17×2列のカバーの席もOK。座ってみたけれど、意外と上の席のほうが見やすい気がした。ただ音響はこちらがベストだろう。最終的には654席の3.5割くらいが埋まった。これは少ないのでは。関係者らしい10人くらいの1団がいたが、どうして?。2〜3人で充分でしょ。イベントがあるわけでもなし。

 気になった予告編は……自分が、ある女性小説家が書いていた物語の主人公だったと気付くというコメディ「主人公は僕だった」、ウィル・フェレルが日本で受けるかどうか、試金石となる作品かもしれない。ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールがマジシャンとして対決する「イリュージョンVS」も面白そう。監督が「メメント」のクリストファー・ノーランだし、スカーレット・ヨハンソン、マイケル・ケイン、デヴィッド・ボウイも出てるし、見たい。

 「西遊記」はいかにもTVという感じで、どうも……「スパイダーマン3」や「バベル」「ナイト・ミュージアム」はもう飽きてきて、次の展開が欲しい。あんまり内容を見せられても困るけど。


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