Harry Potter and the Order of the Phoenix


2007年7月21日(土)「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」

HARRY POTTER AND THE ORDER OF THE PHOENIX・2007・英/米・2時間18分

(日本語吹替版もあり)

日本語字幕:手書き書体下、戸田奈津子/日本語字幕監修:松岡佑子/シネスコ・サイズ(マスク、Super 35:IMDbではIMAX版もあり)/ドルビーデジタル、dts、SDDS

(英12指定、米PG-13指定)

公式サイト
http://harrypotter.warnerbros.co.jp/
(音に注意。全国の劇場案内もあり)


ハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)はホグワーツ魔法学校を除籍されるそうになるが、ダンブルドア校長(マイケル・ガンボン)の助力でそれを逃れる。そんな時、ヴォルデモートの復活を信じない魔法省からホグワーツにお目付け役の新任教師アンブリッジ(イメルダ・スタウントン)が派遣されてきて、魔法を使わせない方向に持って行かれる。そこでヴォルデモートと戦うため、生徒たちは密かにダンブルドア軍団を作って、魔法での戦いの訓練を始める。

72点

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 IMDbで7.9という驚くべき高得点。でも、ボクには話が良くわからず、長くてちょっと退屈で、良さがわからなかった。原作を読んでいる人はちゃんとわかるのだろうが……。またハリーたちが成長しているので、戦いは結構恐ろしくなってきていて、血も出るのであまり子供向きとも言えないと思う。ただSFXはすごいし、魔法戦争というのもあながち大げさでもない感じ。しかも、CMで言っているような秘密は明かされない。次回以降ということらしい。

 ボクにはシリーズすべてのストーリーが良く把握できず、最後のほうになると気が遠くなっていてよく覚えていない。ファンの人に言わせたらとんでもないヤツなので当てにならないのだが、本作は「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」というより「ハリー・ポッターとダンブルドア軍団」の話ではないか。そしてなぜ魔法省が頑なな態度なのかもよくわからなかった。たぶん小説を読んでいる人にはわかるのだろうけれど。たぶん最後までヴォルデモートは引っ張るんだろうなあ。正直飽きてきた感じが……。

 特殊メイクでよくわからなかったが、ヴォルデモートはレイフ・ファインズが演じているらしい。最近では「ナイロビの蜂」(The Constant Gardener・2005・独/英)に出ていた人で、強烈だったのは「イングリッシュ・ペイシャント」(The English Patient・1996・米)と「シンドラーのリスト」(Schindler's List・1993・米)か。二枚目俳優なのに……言われればどうにかそれとわかるが 知らなければまったく誰かわからない特殊メイクだ。

 今回、魔法学校の子供たちの中で目立っていたのは、白に近いプロンドの美少女ルーナ・ラブグッド役のイバンナ・リンチ16歳。原作を読んで自分こそルーナ役にピッタリと公開オーディションに応募し、みごと役を射止めたらしい。演技の訓練も受けたことがないのだとか。しかしスクリーンでは目立つので、何か重要な薬なのではないかと思ってしまうが、あまり活躍はしてくれない。次回以降に期待か。

 なんだか昔のイギリスの物語に良く出てきそうな、融通の利かない堅物の女先生、トローレス・アンブリッジを見事に演じたのは、イメルダ・スタントンという人。ヒット作「恋に落ちたシェイクスピア」(Shakespeare in Love・1998・米)に出ていたらしい。最近では「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」(Nanny Mcphee・2005・米/英ほか)にも出ていたそうだが、見ていない。最新作はヒラリー・スワンクの「フリーダム・ライターズ」(Freedom Writers・2007・米)にも出ているとか。

 シリウス・ブラックの従姉妹役で、ちょい役なのに配役されているのが、ヘレナ・ボナム=カーター。「チャーリーとチョコレート工場」(Charlie and the Chocolate Factory・2005・米/英)以降は声の出演が多く、どうしたのかと思っていたらいきなり悪役。すごい鬼メイクでがんばっている。

 この大作を任せられた監督は、これまでTVで活躍してきたデイヴィッド・イェーツという人。よく映画の実績がないのにこの大予算の映画を任せたものだと思う。そして、見事に期待に応えて見せた。1963年生まれというから44歳の若さ。この功績が認められて、次作の監督も決定しているらしい。

 公開2日の2回目(字幕版1回目)、新宿の劇場は先行ロードショーや金曜日スタートのおかげもあってか、70分前に劇場に着いたらロビーには10人ほどの人。半分は20〜30代で、高校生くらいの男の子が5〜6人。45分前に列を作るように案内があって、この時点で30人くらいに。

 最終的には1,064席に6.5割ほどの入り。このくらいの混み具合がちょうど良い感じ。男女比はほぼ半々で、20〜30代がメイン。中高年は1/3ほど。下は小学生の低学年くらいからいたが字幕で大丈夫だったのか。

 カップヌードルのCMのクォリティの高さには驚かされる。あの大画面で違和感がないとは。気になった予告編は……キムタクの「HERO」は「プレステージ」くらいからやっていたと思うが、ファンにとってはロビーに置いてある大型の看板さえも写メの対象となるくらいで、若い女性が何人も撮影していた。それを見ただけでビビッた。見たい気もしたが、この段階でこの人気だと、公開される頃はとどんな騒ぎになっていることか。しかも劇場は若い女性でいっぱいになることだろう。恐ろしい……。イ・ビョンホンが出るらしいのになあ。見たいけどなあ。この劇場ではロビーのポスターまで写メされていた。怖いなあ。

 明るいまま予告が始まったので、何ともスクリーンが見にくい。細部は良くわからない。ハル・ベリーとブルース・ウィリスと共演する「パーフェクト・ストレンジャー」は、ミステリーの匂いプンプン。PG-12で、期待大。上下マスクの「ライラの冒険 黄金の羅針盤」も流行りのファンタジー物ながらおもしろそう。2008年3月の公開だが、いま劇場窓口で前売り券を買えば黄金の羅針盤がついたキー・チェーンがもらえるとか。うむむ。

 キャサリン・ゼタ=ジョーンズの新作「幸せのレシピ」はなんだか細木数子の料理みたいだが、日本語の公式サイトがないのが気になる。

 やっと場内が暗くなってスクリーンもシネスコになって始まった予告は、左右マスクでTVと連動企画だという「スシ王子!」。うーむ。堤幸彦監督、堂本光一主演か。

 押井守監督の最新作「スカイ・クロラ」にはビックリ。ワーナーのロゴで始まって、雲海の上を進む主観のみ。そして「僕は今、若い人たちに伝えたいことがある」の文字。うわー、気になる。

 バス・タブの中でM4カービンを抱えた男が出てきて、軍が出動したパニック状態の場面があって、どうもウィル・スミス演じるロバート・ネビルという唯一の生き残りが何者かに襲われるらしい「I am Legend」。英語版の予告編は見れるが、とにかくティーザーなので内容不明。「地球最後の男」のリメイクだとか……。怖そう。


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