4: Rise of the Silver Surfer


2007年9月22日(土)「ファンタスティック・フォー 銀河の危機」

4: RISE OF THE SILVER SURFER・2007・米/独/英・1時間32分


日本語字幕:手書き書体下、林 完治/シネスコ・サイズ(マスク、with Panavision)/ドルビー、dts(IMDbではドルビー・デジタル、dts、SDDS)

(米、英PG指定、独12指定)(日本語吹替版もあり)

公式サイト
http://movies.foxjapan.com/f4_2/
(音に注意。入ると画面極大化。全国の劇場案内もあり)


Mr.ファンタスティックことリード(ヨアン・グリフィス)とインビジブル・ウーマンことスー(ジェシカ・アルバ)の結構式の最中に、突然空飛ぶシルバー・サーファー(声:ローレンス・フィッシュバーン)が現われる。ヒュマン・トーチのジョニー(クリス・エヴァンス)が追跡するが、逆に攻撃を受けて体に変調を来し、メンバーが触ると特殊能力が入れ替わってしまうようになってしまう。やがてシルバー・サーファーが現われた惑星は8日間で滅びていることが判明する。そんなとき、シルバー・サーファーの持つ強烈なエネルギーによって、死んだと思われていた宿敵ビクター(ジュリアン・マクマホン)が目覚めてしまう。


70点

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 一言でいうと、ファンタスティックCGショー、という感じ。絵はスゴイ。「トランスフォーマー」(Transformers・2007・米)のように存在しないものの絵がリアルで、素晴らしく驚異的。ただ、それだけ。内容は無いに等しい。ストーリーの展開は乱暴で、大人向けだとするとメチャクチャといってもいいかも。子供たちが夏休み中の8月とかに公開した方が良かったのではないだろうか。だだ、ジェシカ・アルバは、きれい。あまり活躍しないけど。

 シルバー・サーファーが最初に登場したのは、誤字脱字の多い(自分を棚に上げて)公式サイトによれば1966年だそうだが、どうにも設定として古い感じがする。いろんな不思議が科学で解明された今となっては、宇宙人がサーファーはないだろうと。人間と同じような考え方をし(スーで恋人を思い出すとか)、姿形も似ていて、しかも普通に英語を話すというあたりも、どうなんだろうか。映画にのめり込むことが出来れば、そんなことは気にならないのだろうが……。

 脚本は前作も手がけたマーク・フロストと、TVアニメ「シンプソンズ」の脚本家ドン・ペイン。マーク・フロストといえばTVドラマ「ツイン・ピークス」の製作総指揮と脚本家を務めた人だが、どうしてしまったのか。ドン・ペインはなかなか面白かったSFコメディ・アクション「Gガール 破壊的な彼女」(My Super Ex-Girlfriend・2006・米)の脚本を書いた人だが。まっ、子供向けということで2人とも割り切って書いたのかも。

 監督は前作でも監督を務めたティム・ストーリー。何を隠そう、あのハリウッド・リメイク版笑えないコメディ「TAXI NY」(TAXi・2004・米)を監督した人だ。ということは、アクションやギャグが得意で、キャラクターや感情とかを描くのは苦手なのかもしれない。

 問題がプロデューサーだとすると、1つ言えるのは残念なコミック原作映画「ゴースト・ライダー」(Ghost Rider・2007・米)を手がけた人が多いこと。なんかつながるものがあるなあ。

 出演者は特にとりたてて書くほどでもない感じだが、あえて言えばシルバー・サーファーの声がローレンス・フィッシュバーンというのが驚き。実に低い良い声で、ミステリアス。なんだか「マトリックス」以外パッとしない感じなのは残念だ。それと、ヒュマン・トーチのクリス・エヴァンス。彼ががんばっていただろうか。面白かった「セルラー」(Cellular・2004・米)や、真田広之のSF「サンシャイン2057」(Sunshine・2007・米)と活躍している感じ。2人とも公開が控えている映画は多い。ジェシカ・アルバも「シン・シティ2」など、新作は数本控えている。がんばって欲しいなあ。

 分割型の飛行機はカッコ良かったが、なんだか「キャプテン・ウルトラ」のシュピーゲル号みたいだった。ヒューマン・トーチが惹かれる女性将校が持っているのは、当然ベレッタのM9ピストル。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は字幕版で、45分前に着いたら前売り券の列にオヤジが3人。当日券はゼロ。40分前に列の案内があり。その時点で前売り5人、当日5人というところ。若い男性1人、オバサン2人のほかは、すべてオジサン。30分前に開場となり、前売り10人、当日10人くらいに。金曜初日というのが効いているのか、単純に人気がないのか。12席×2列のカバーの席も含め、初回のみ全席自由。

 最終的に、下は7〜8歳の男の子から老人までいたものの、ほとんど中高年。20〜30代は2割ほど、女性は3割ほどに。ただ1,044席の2.5割くらいしか埋まらなかった。これはさみしい。

 携帯電話の電源をオフにするように案内があっても、誰も聞いていない。あちこちでメール・チェックしている。やれやれ。さすがに電話がかかってくることはなくなったようだが……。最近の携帯は非常に明るいので、遠くで点灯させてもすごく目立つのだ。

 カーテンが開くと、最初に水が飛び散るドルビー・デジタルのデモがあり、スクリーンがシネスコ・サイズになって左右マスクで、またまた冒険ファンタジー「6つの光のしるし」の予告。6つの時代で6つのしるしを探さなければならなくなる少年の話のようだ。2008年公開なので、まだまだ先のことだが……。


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