Starship Troopers 3


2008年7月19日(土)「ST3」

STARSHIP TROOPERS 3: MARAUDER・2008・米・1時間45分

日本語字幕:丸ゴシック体下、小寺陽子/ビスタ・サイズ/ドルビー・デジタル

(米R指定、日R-15指定)

公式サイト
http://starship3.jp/
(入ったら音に注意。画面極大化。全国の劇場案内もあり)

最前線の植民惑星ロク・サンに、連邦軍総司令官オマー・アノーキ(スティーヴ・ホーガン)が突然視察にやってきた。しかし、そこでは農民と軍人の間がうまくいっておらず、現地指揮官のジョニー・リコ大佐(キャスパー・ヴァン・ディーン)の友人、ディック・ハウザー将軍(ボリス・コドジョー)がフィアンセのローラ・ベック艦長(ジョリーン・ブラロック)をともなってやってきて酒場で乱闘になる。このときジョニー・リコは農民を逮捕しなかったことから、命令違反で逮捕される。まさにそのとき、基地を守っていたバリヤーの電源が落ち、バグたちが一斉になだれ込み、基地は陥落。司令官たちはベック艦長のジェロニモ号で脱出するが。バグの砲撃を受け、脱出ポッドで惑星OM-1に不時着する。

63点

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 やはり、ビデオ作品の「2」が酷かったように、「3」も同レベルの出来だった。とにかくチープ。セット、CG、キャラクター、宇宙船、モンスター、ストーリー(脚本)、演出……すべてがチープな印象。本当にこれで劇場作品なのだろうか。見所は、パワード・スーツであるところのマローダーに乗り込むため、女性隊員も全裸で3D測定するシーンのみ。1時間45分が長く、何度も途中で気を失いそうになった。

 前作の酷かった「スターシップ・トゥルーパーズ2」(Starship Troopers 2: Hero of the Federation・2004・米)は、第1作「スターシップ・トゥルーパーズ」(Starship Troopers・1997・米)の監督であるポール・バーホーベン監督は一切絡んでいなかった。ところが、本作はエグゼクティブ・プロデューサー(製作総指揮)がポール・バーホーベンだというので、見てみる気になったのだが……

 allcinemaにもIMDbにも製作総指揮としてポール・バーホーベンの名前は見あたらない。フィルモグラフィにもリストされていなかった。劇場での上映時にはまさかそんなことはないだろうと、ちゃんと注意して見ていなかったので、確認はしていないが、たぶんクレジットされていないのではないか。確かに「2」の後に作られた「Starship Troopers」という2005年のビデオ作品には、エグゼクティプ・プロデューサーとして関わっていた。本当どうなのだろう。

 たぶん、この酷い脚本と監督を兼ねたエド・ニューマイヤーが「1」の脚本家でコ・プロデューサーでもあり、大ヒットSFアクションの「ロボコップ」(Robocop・1987・米)の脚本とコ・プロデューサーでもあることから、「3」の制作に当たってアドバイスくらいはしたのだろう。それで、「2」があまりに酷く、「3」の公開に当たって何の目玉もないために、有名人の名前を無理矢理引っ張ってきた……なんていうことなのではないだろうか。あまりに出来が悪くて途中で降りてしまったか……。

 セットも奥行きがなく、建て付けも悪く、いかにもスタジオに置きましたというTV風のちゃちな感じだったが、よほど予算がなかったのだろう。撮影されたのはほとんどが南アフリカだった。最後にクレジットが出る。砂漠などの風景を撮りたいために南アでロケしたというのではなく、制作品を安くあげるため、ほとんど丸ごと南アで制作されたようだ。どうりでエンド・クレジットで、ハリウッド作品では見かけないような名前がたくさんあったわけだ。

 主演は「1」で主役を務めたキャスパー・ヴァン・ディーン。それ以降、「スリーピー・ホロー」(Sleepy Hollow・1999・米)以外、メジャーな出演作は見あたらない。かろうじて「1」からの流れが感じられる人だが……。

 女性の軍人マニオン中尉役で、マローダーに搭乗するための3D計測で全裸を公開している美女は、たぶんセシール・ブレシアという人。ほかの作品でも見たことがある気がするのだが、思い出せない。勘違いか……。

 印象に残る美女は、宇宙船のフライト・アテンダントで宗教にはまっている美女ホリーを演じたマーネット・パターソン。ほとんどTVで活躍している人で、「CSI:科学捜査班」などに出ていたらしい。メジャー作には出ていないようだが、がんばって欲しい。

 画質は大変よかったが、コピー防止のドットが目立っていた。この程度の作品でもコピー防止は必要なのか。かなり疑問ではある。

 公開初日の初回、新宿の劇場は初回のみ全席自由だが、前売り券があってもやはり当日券との引き替えが必要。25分前についたら開場したばかりのようで、すぐに場内に入ることができた。この時点で30〜40人ほど。意外に混んでいる。みんな「2」を見なかった人たちか。2/3は若い人たちで、中高年が1/3ほど。女性は2〜3人。関係者が5〜6人いて、若い女性が2〜3人いたので、目立っていた。

 最終的には400席に6割ほどの入りは立派。ヒックリした。まさかこんな人が入るとは。若い人がもっと増えて、中高年は1/4ほどに。

 スクリーンはビスタで開いていて、半暗になってはじまった予告では……ハッセルブラッドのアップから始まる「シャッター」はなんだかよくわからなかったが、どうやら捨てられた女、奥菜恵が霊となって男と新しい女に祟るらしい。ハリウッド作品だが、監督は落合正幸。撮影も日本人だが、どうだろう。

 ウィル・スミスの超人もの「ハンコック」は、たぶん新予告版で、おもしろそう。見たい。「イーグル・アイ」もおもしろそうだが、どうにも主演の シャイア・ラブーフがなじめない。


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