Toy Story 3


2010年7月11日(日)「トイ・ストーリー3」

TOY STORY 3・2010・米・1時間43分

日本語字幕:手書き風書体下、いずみつかさ/1.85ビスタ・サイズ(デジタル、IMAX-3D版は1.44)/ドルビー・デジタル7.1ch(IMDbではドルビー・デジタルEX〈6.1ch〉、dts、SDDS)

(米G指定)(IMAX版、3D上映、日本語吹替版もあり)

同時上映・短編

「デイ&ナイト」

DAY & NIGHT・2010・米・6分

日本語字幕:手書き風書体下、いずみつかさ/ビスタ・サイズ(デジタル)/ドルビー・デジタル

公式サイト
http://www.disney.co.jp/toystory/
(音に注意。全国の劇場案内もあり)

アンディ(声:ジョン・モリス)が17歳になり、大学進学が決まった。アンディは実家を出ることになり、ママ(声:ローリー・メトカフ)から大学へ持って行くものと、屋根裏へしまうもの、サニー・サイド保育園に寄付するものに分けるように言われる。いつもアンディと一緒だったウッディ(声:トム・ハンクス)やバズ(声:ティム・アレン)、ジェシー(声:ジョーン・キューザック)らは、捨てられるのではないかと戦々恐々としていた。アンディは屋根裏にしまうつもりで黒いビニールにおもちゃをいれたのだが、ママはゴミと勘違いしてごみ捨て場に出してしまう。1人だけ大学行きの荷物に入れられたウッディは、どうにか収集前に全員を救出するが、みんなはサニー・サイド保育園に行くことを選ぶ。しかしサニー・サイド保育園はおもちゃにとって大変なところで、悲しい場所だという噂があった。

87点

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 笑った、泣いた、楽しんだ。たぶん気持ちがおもちゃで遊んだ子供のころに戻ったような気がする。忘れていたころへタイムトリップしたような感覚。帰りがけ、若い女の子たちが、「子供のころ遊んだおもちゃどうした」「捨てちゃった」「私は持ってる」……などの会話をしていた。きっとみんなそんな気になったのでは。

 おなじみのおもちゃたちに対して、今回は保育園のおもちゃたちが新登場。これまたキャラがよく立っている。しかもカワイイ。悪役もちゃんとカワイイ。そして日本の宮崎アニメのキャラであるトトロもいるし、お豆三兄弟って日本のスナック菓子のCもに出ているアレじゃないの? そしてビッグ・ベビーって「千と千尋の神隠し」(2001・日)の坊のイメージがあるような。1作目から15年たって、持ち主の少年は歳を取るけれど、彼らおもちゃは歳をとらない。ここがちょっと悲しい。

 3Dは特に印象はない。確かに写っているものに立体感はあるがそれだけ。あえて3Dある必要性が感じられない。画面は暗く見えるし、疲れるし。IMAXだったらもっと効果が有るのかも。ストーリーをじっくり楽しむにはメガネは邪魔。立体感もなくても良いかなあ。

 ウッディの声はもちろんトム・ハンクス。1990年代末くらいから製作に乗り出していて、最新作は太平洋戦線を描いたTVドラマ「パシフィック」。「バンド・オブ・ブラザース」(Bannd of Brothers・2001・米)の太平洋戦線版か。

 バズの声も同じくティム・アレン。コメディ俳優だが、日本で受けた作品は少ない。ベストは傑作SFコメディの「ギャラクシー・クエスト」(Galaxy Quest・1999・米)ではないだろうか。

 カウ・ガールのジェシーの声も2から引き続きジョーン・キューザック。最近「私の中のあなた」(My Siste's Keeper・2009・米)に出ていたらしい。

 バービーの恋人ケンの声はマイケル・キートン。「ビートルジュース」(Beetlejuice・1988・米)や最初の「バットマン」(Batman・1989・米)などのティム・バートン作品で活躍した人だが、最近はなかなか面白かったホラー「サイレントノイズ」(White Noise・2005・加ほか)以降、実写作品があまり無く、「カーズ」(Cars・2006・米)の声の出演があって本作まで日本公開作はなし。どうしちゃったんだろう。

 ハリネズミのめいぐるみミスター・プリックルパンツの声はティモシー・ダルトン。できの悪い「007/消されたライセンス」(Licence to Kill・1989・英/米)の責任を取らされて降板以降、悪役が多くなってメジャーな作品からも遠ざかっていた。最近公開されたものは、なかなか笑えたコメディ「ホット・ファズ俺たちスーパーポリスメン!」(Hot Fuzz・2007・英/仏)だが、これも危うくビデオ・ストレートになるところ、ファンの声で劇場公開された。

 紫色の伸びるタコ、ストレッチはウーピー・ゴールドバーグ。「カラーパーブル」(The Color Purple・1985・米)で注目され、「ゴースト/ニューヨークの幻」(Ghost・1990・米)や「天使にラブ・ソングを…」(Sister Act・1992・米)に出ていたが、最近は「レーシング・ストライプ」(Racing Stripes・2005・米)や「ライオン・キング3」(OVA、The Lion King 1 1/2・2004・豪/米)など声の出演が多い。

 保育園のおもちゃを仕切っているぬいぐるみのクマ、ロッツォの声はネット・ビーティ。見た目がクマさんみたいな感じだが、どちらかといえば悪役の多い人で、最近では「ザ・シューター/極大射程」(Shooter・2007・米)で悪徳議員を演じていた。

 ほんのちょっとしか出てこないものの、シリーズ全作で緑色の兵士の中の軍曹の声を出していたのは、R・リー・アーメイ。「フルメタル・ジャケット」(Full Metal Jacket・1987・英/米)で鬼教官を演じた人で、本当に海兵隊に11年いた人。TVではミリタリー系の番組ホストを務めてもいる。やっぱり悪役が多く、最近はマイケル・ベイのがっかりリメイクの続編「テキサス・チェーンソー ビギニング」(The TexasChainsaw Massacre: The Beginning・2006・米)に、前作と同じ危険な一家の保安官役で出ていた。

 公開2日目の3D字幕版初回、30分前くらいに着いてコーヒーを飲みながら待つと、12〜13分前に開場。3D版の場合は入口でもチケットのチェックがあって、確認してからメガネが渡される。そんなことより、眼鏡の掃除をした方が良いと思うが。とにかく脂のようなものが付いていて、メガネ拭きで拭いても取れない。

 観客層は、下は小学生くらいから(字幕版なのに)、上は中高年まで実に幅広い。若い人も多く、各年齢層万遍なくいる感じ。男女比は4.5対5.5くらいでやや女性の方が多いか。ファミリーで来ているところもちらほら、そして外人さんもちらほら。最終的には232席が満席になった。

 とにかく遅れてくるヤツが多い。ほぼ暗くなって始まった予告編で気になったのは……上下マスクの「インセプション」は、ビルの廃虚が立ち並ぶ海辺のカットで、砂浜に人がいるパターンといないパターンがあるような気が……。

 メガネを掛けてくださいと出てから「ヒックとドラゴン」の予告。そしてディズニー・アニメっぽい「塔の上のラプンツェル」。塔の上に不思議な少女が住んでいるらしい。タイトルを早く出しておいてくれないとラプンツェルは覚えられない。往年の名作の続編「トロン レガシー」も3Dだが2Dの方が見やすい。わくわく感はあるが、3Dのせいじゃない。とにかく絵がカッコ良く、音楽と合っている。飛び出て見えたのはタイトルだけ。吹替版は3Dのためか。


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