The Chronicle of Narnia: The Voyge of the Dawn Treader


2010年2月27日(日)「ナルニア国物語 第3章アスラン王と魔法の島」

THE CHRONICLES OF NARNIA: THE VOYGE OF THE DAWN TREADER・2010・米・1時間53分

日本語字幕:丸ゴシック体下、松浦美奈/シネスコ・サイズ(デジタル、Sonyy CinrAlta F23)/ドルビー・デジタル、dts、SDDS(IMDbではドルビー・デジタルとdts)

(米PG指定)(日本語吹替版、3D上映もあり)

公式サイト
http://movies.foxjapan.com/narnia3/
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

第二次世界大戦、イギリスの上空はスピットファイヤーが飛び交い、あちこちで兵の募集が始まっていた。ピーター(ウィリアム・モーズリー)とスーザンは(アナ・ポップウェル)進学のため両親とともにアメリカに行っており、エドマンド(スキャンダー・ケインズ)とルーシー(ジョージー・ヘンリー)は親戚の家に預けられていた。何かと張り合おうとする従兄弟のユースチス(ウィル・ポールター)は、自分の家だからとノックもせずにいきなり部屋に入って来たりする。そしてあるとき、3人は壁に掛かった海の絵からあふれた水に飲み込まれ、ナルニアの海に投げ出される。助けたのはカスピアンアン王子(ベン・バーンズ)の一行。離れ島諸島で姿を消したナルニアの7人の重臣を探しに行くところだという。かくして3人も一緒に向かうことになるが……。

73点

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 3Dの効果はそれほどないが、冒険に継ぐ冒険の物語。これだけの物語をよく113分でまとめたものだ。CGの特殊効果もふんだんに盛り込まれ、見どころがたくさん。てんこ盛り。

 ただ、どれだけ原作に忠実なのか原作を読んでいないのでわからないが、物語としては113分で描ける内容ではないのではないだろうか。7本の剣を探し出さなければならないのだが、最後は駆け足で、1つのテーブルで3本見つかるし……。

 そして、本作から上の兄ピーターと姉スーザンは出てこない。カメオ的に出てくるだけ。もう大人になってしまったから。そしてエドマンドとルーシーももうナルニアにはもどれないと告げられる。大人になるのだと。代わりに主人公となりそうなのはあまり魅力的ではなかった従兄弟のユースチス。ねずみのリーピチープも別れを告げる。常にいるのは神のようなアスランと、王たるカスピアンだけか。今回カスピアンはヒゲ面なのであまり魅力的に見えなかったが……。ルーシーの役ジョージー・ヘンリーは大人になったなあ。これからどんどん美人になっていくのだろう。

 そのユースチスを演じたのはウィル・ポールター。見たかったが劇場が小さいので諦めた「リトル・ランボーズ」(Son of Rambow・2007・仏/英/独)で主人公の友達の悪ガキを演じていた子らしい。どうりで見た記憶が。本作でもちょっと生意気な役。

 アスランの声はずっと同じで、名優のリーアム・ニーソン。実に落ち着いた感じで良い。頼れる感じもあるし、どこか落ち着く。「タイタンの戦い」(Crash of the Titans・2010・米)は残念だったが、「96時間」(Taken・2008・仏/米/英)はなかなか良かった。

 ねずみのリーピチープの声はサイモン・ペッグ。「スター・トレック」(Star Trek・2009・米/独)でスコッティを演じていた人。そして傑作アクション・コメディ「ホット・ファズ俺たちスーパーポリスメン!」(Hot Fuzz・2007・英/仏/米)では脚本も書き警官役で出ていた。

 脚本は前2作も手掛けているクリストファー・マルクスとスティーヴン・マクフィリー。そして今回新たに加わったマイケル・ペトローニ。マイケル・ペトローニはアリーヤの遺作となった「クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」(Queen of the Damned・2002・米/豪)の脚本を書いた人で、見ていないがジョディ・フォスタがプロデュースした「イノセント・ボーイズ」(The Dangerous Lives of Altar Boys・2002・米)も書いているらしい。まもなく公開されるエクソシスト映画「ザ・ライト -エクソシストの真実-」(The Rite・2011・米)も書いているのだとか。
 監督はイギリス生まれのマイケル・アプテッド。TV出身の人で、古くは、日本劇場未公開だが面白いと話題になったスパイ・ミステリー「ゴーリキー・パーク」(Gorky Park・1984・米)や、シガーニー・ウィーバーのゴリラ映画「愛は霧のかなたに」(Gorillas in the Mist: The story of Dian Fossey・1988・米)なども監督、殺人事件ミステリー「瞳が忘れない」(Blink・1994・米)、ヒュー・グラントとジーン・ハックマンの病院ミステリー「ボディ・バンク」(Extreme Measures・1996・米)、007映画「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」(The World is not Enough・1999・英/米)、暗号解読映画「エニグマ」(Eniguma・2001・英/米ほか)など、ボク的には面白い映画を次々と手掛けている人。

 公開3日目の3D字幕版初回、30分くらい前に着いてコーヒーを飲みながら待っていると、15分前くらいに開場。入場時メガネを渡されて、レンズに触らないように注意される。確かに。ただ液晶式は重い。特に本作のように2時間近いものは最後の方で重くなり邪魔になってくる。偏光グラス式の安いヤツで充分だと思うけどなあ。

 10代くらいから中高年まで幅広いが、メインは20代くらい。珍しい。男女比は4対6くらいで女性の方が多く、最終的には287席の9割りくらいが埋まった。さすが話題作。しかもこの劇場は高いのに。

 気になった予告編は……上下マスクの「ツーリスト」は新予告に。面白そうだが、内容はあまりわからない。ただ巻き込まれ話らしい。

 ピクサーの3D-CGアニメ、上下マスクの「カーズ2」が公開される。もちろん、また3D上映。まだティーザーで内容はわからないが、物語の冒頭は日本から始まるようだ。ただちょっと変な日本のようだったが。あえてギャグとして誤った日本のイメージを使っている節も。期待できそう。

 主演のジャック・ブラックがラジー賞候補となった上下マスクの「ガリバー旅行記」は新予告に。予告でも主人公のキャラが悪い感じが……。ただ、SFXはすごい。これも3D上映だとか。まさか吹替版のみってことはないよなあ。

 スクリーンが左右に広がって暗くなり本編の上映。


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