Wrath of the Titans


2012年4月21日(土)「タイタンの逆襲」

WRATH OF THE TITANS・2012・米・1時間39分

日本語字幕:手書き風書体下、太田直子/ビスタ・サイズ(Super 35 + デジタル)/ドルビー・デジタル、DATASAT、SDDS

(米PG-13指定)(IMAX上映、3D上映もあり)

公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/clashofthetitans2/index.html
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

前回からくも怪物クラーケンを倒した半神半人の英雄ペルセウス(サム・ワーシントン)は、妻を失い、幼い1人息子ヘレイオス(ジョン・ベル)と海辺の小さな漁村でひっそりと暮らしていた。そこへある日、父である全能の神ゼウス(リーアム・ニーソン)が現れ、冥界に閉じ込めタイタン族のクロノスや魔物達が地上に出ようとしているから、手を貸してくれとという。しかし普通の人間として暮らしたいペルセウスは断る。仕方なく息子の軍神アレス(エドガー・ラミレス)と海神ポセイドン(ダニー・ヒューストン)を伴って冥界に向かうが、入口を守るハデス(レイフ・ファインズ)と闘いになり、アレスの裏切りでポセイドは重傷を負う。そして双頭の怪物キメラが地上に放たれ、村が襲われる。一度は剣を捨てたペルセウスだったが、再び剣を手に取ると、どうにかキメラを倒す。そこへ地上に戻った瀕死のポセンドンが現れ、ゼウスがハデスとアレスに捕らえられ、力をクロノスに奪われているという。すべての力を奪えばクロノスが復活すると。そして、半神半人の息子アゲノール(トビー・ケベル)に渡して欲しいと三つ又の矛を託す。その時、アゲノールは窃盗の罪で王女アンドロメダ(ロザムンド・パイク)により捕らえられていた。

70点

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 残念な予想どおり。スゴイのは3D-CGのビジュアルのみ。あとは見どころなし。これだけの名優を使い、ドラマはなしに等しい。途中何回か気を失った。3D上映も3D-CGで作ったと思われるカ所のみ奥行きがあったが、普通のシーンはまるで立体感なし。本当に3Dカメラで撮影したのだろうか。

 しかも、ほとんど良いところは予告CMでやっていたところだけ。予告がうまい。クリーチャーも迫力があって、リアルで、他の何かに似ていない感じ。そこは素晴らしい。「1」の失敗から何も学ばなかったのだろうか。アメリカではこれがウケるんだろうか。IMDbでは6.2点とまあまあの評価。本当に?

 ある程度は「1」から予想していたことだが、CGのクリーチャーとかSFXの見事さに、もしやとか、まあ素晴らしいCGショーを見るつもりでと見に行ったら、まんまとやられた。まさにそこだけ。監督が交代しているし、ほとんどストーリーのない「世界侵略:ロサンゼルス決戦」(Battle: Los Angels・2011・米)をしっかりと見せたジョナサン・リーベスマンなので、面白いかもしれないと掛けてみた。そしてヤラれた。

 クリーチャーは、双頭のドラゴンみたいなキメラ。片方の頭が燃料を噴射し、もう片方の頭が火花を出して点火する。一つ目の巨人サイクロプス、2つの体が背中でくっついた闘士マカイ、牛みたいなつのの生えたミノタウルス、溶岩の巨人クロノス……などなど。これらは素晴らしい。本当にそこにいるみたいにリアル。

 ペルセウスのサム・ワーシントン、ゼウスのリーアム・ニーソン、ハデスのレイフ・ファインズ、ポセンドンのダニー・ヒューストンは前作から引き続きの出演。新たにゼウスのもう1人の息子のアレスに「バンテージ・ポイント」(Vantage Point・2008・米)のエドガー・ラミレス、ポセンドンの息子のアゲノールに「ロックンローラ」(RocknRolla・2008・英/米)のトビー・ケベル、神器を作るヘパイストス神に「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」(Pirates of the Caribbean: At World's End・2007・米)のビル・ナイ、王女アンドロメダに「007/ダイ・アナザー・デイ」(Die Another Day・2002・英/米)ロザムンド・パイクという新メンバー。

 ストーリーは、残念だった「グリーン・ランタン」(Green Lantern・2011・米)の脚本のグレッグ・バーランティ、後味が悪いと言われた「エスター」(Orphan・2009・米/加ほか)の脚本でデビューし大人向けの「赤ずきん」(Red Riding Hood・2011・米/加)の脚本も手掛けたデヴィッド・レスリー・ジョンソン、本作がデビュー作となるダン・マゾーの3人。脚本はデヴィッド・レスリー・ジョンソンとダン・マゾーの2人が手掛けている。

 監督はジョナサン・リーベスマン。南アフリカ出身で、あのマイケル・ベイがプロデュースした残念なリメイク版「テキサス・チェーンソー ビギニング」(The Texas Chainsaw Massacre: The Begining・2006・米)を監督。ただ、その後に、ほとんどストーリーがないにも関わらず最後まで見せた「世界侵略:ロサンゼルス決戦」(Battle Los Angels・2011・米)を監督している。その手腕を買われて本作の監督に抜擢されたのかも。新作はまたリメイクとなるマイケル・ベイがプロデュースする「ニンジャ・タートルズ」らしいが、どうなんだろう。

 公開初日の初回、新宿の劇場はこの時間は3D版しかなく、しようがなくそれにして金曜に確保。30分ほど前に着いて、エントランスでコーヒーを飲んでからロビーへ上がる。10分前暗いに会場となって場内へ。3Dメガネは新しいフラットなタイプ。ちょっと軽いのだが、フラットすぎてすき間ができる。

 観客層は中高年メインの若い人が少し、女性は20人中3〜4人くらい。あとで少し若い人が増えて下は高校生くらいからとなり、1/3ほどに。最終的には301席に3.5割くらいの入り。初日初回にしては少ない印象。関係者らしい人が4人ほど。

 気になった予告編は……「るろうに剣心」は新予告。なんとワーナー・マークからスタート。NHKの「龍馬伝」みたいな絵だなあと思ったら、監督は「龍馬伝」を演出した大友啓史。主演は「龍馬伝」で岡田以蔵を演じた佐藤健で、香川照之も出ているし、ガトリングガンも出てぶっ放している。面白いかも。8/25公開。

 上下マスクの「ダークナイト・ライジング」は何回見てもカッコいい。音は良いし、迫力があって、もうすぐ見たい。7/28公開。

 3Dメガネをかけてから、上下マスクの「アメイジング・スパイダーマン」は新予告。これまでの予告ではつまらなそうだったが、新予告を見ると面白いかもしれないと思える。3Dは飛び出るというよりは奥行きがあると言う感じ。どうだろう。

 上下マスクでソニーのCMのような感じで始まったのは「バイオハザードV」。バイオハザード・キャラクターのオール・スターで、アクション満載。これはスゴイ。9/14公開。


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