Riddick


2014年3月9日(日)「リディック ギャラクシー・バトル」

RIDDICK・2013・米/英・1時間59分

日本語字幕:丸ゴシック体下、長澤達也/シネスコ・サイズ(with Panavision、IMDbではデジタル、Arri)/ドルビー・デジタル、DATASAT、SDDS

(米R指定、日R15+指定)

公式サイト
http://www.riddick-movie.jp
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

リディック(ヴィン・ディーゼル)はネクロモンガー族のロード・マーシャルの地位についていたが、司令官のヴァーコ(カール・アーバン)の策略により位置がハッキリわからない故郷のフューリア星と称する惑星に連れて行かれ、置き去りにされる。どうにか生き延びたリディックは廃虚となった賞金稼ぎのシェルターを発見し、非常ビーコンを作動させ、あえて自分がいることをスキャンして発信する。そして2組の賞金稼ぎがやって来る。

72点

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 よくできたSFアクション。どうも続編が作られそうな展開で、終わり方も、どこかへ行くのに行き先を言わないが、きっと復讐に行くのだろうと思わせる。「ピッチブラック」(Pitch Black・2000・米)から続く、夜になると世界が変わるといった異常な世界が、説得力を持って描かれている。

 ただし、相棒みたいになるエイリアン・ジャッカルが重さがまったく感じられず、ちょっと浮いた存在に感じられた。見たこともない容姿をしているので、せめて存在感だけでもリアルにしてくれないと信じたいのに信じられない。サソリのようなクリーチャーも水たまりのところに居るんだけれど、アレだけの巨体で、水の中にいて、倒した後にリディックがその水たまりを歩いて渡るとは。そんなに浅いの? どこにいたんだろうと。リアルさなんて関係ないのか。

 そして、リディックが超人的過ぎ。第1作の「ピッチブラック」(Pitch Black・2000・米)くらいに、暗闇で目が利くのと、人並み以上に運動神経が発達していて、直感とか優れている程度でないと、ちょっと感情移入しにくい。鼻につく。悪党なんだけど、カッコつけ過ぎだし。

 それと、敵となる賞金稼ぎの1人サンタナはコスイ感じがあって凶暴でいいのだが、もう1人、女とやって来るボス・ジョンズがちっとも強そうに見えなかったのも残念。もうちょっと強そうでタフそうでないと。

主演はもちろんヴィン・ディーゼル。アクション俳優という感じだが、最近は「ワイルド・スピード」(The Fast and the Furious・2001・米/独)シリーズのみで、パートナーのポール・ウォーカーが亡くなってしまって、どうなるのだろう。アナウンスでは第2作で主役が変わった「トリプルX」(xXx・2002・米)の続編も作られるらしいが……。今が頑張りどきかも。

 賞金稼ぎのサンタナはジョルディ・モリャ。スペイン出身の46歳。悪役の多い人で、「ナイト&デイ」(Knight and Day・2010・米)や「コロンビアーナ」(Colombiana・2011・仏)でも悪役で、人気TVドラマ「CSI:マイアミ10ザ・ファイナル」(CSI: Miami・2002-2012・米)でも悪役を演じていた。

 もうひとりの賞金稼ぎボス・ジョンズはマット・ネイブル。ジェイソン・ステイサムとロバート・デ・ニーロが共演したアクション「キラー・エリート」(Killer Elite・2011・英/豪)に出ていた人。元プロ・ラガーマンらしい。うむむ。変な銃を使っていたが、imfdbによるとS&WのP99のカスタムらしい。長物は「ターミネーター2」(Terminator 2: Judgment Day・1991・米/仏)のシュワちゃんと同じ切り詰めたウィンチェスターM1887ショットガン。

 サンタナの部下で巨体のディアスはデイヴ・バウティスタ。元プロレスラーだそうで、ガタイは素晴らしく良い。2010年に引退し、残念な昔の香港風アクション「アイアン・フィスト」(The Man with the Iron Fists・2012・米/香)に金属ボディの金剛役で出た。本作は役柄に合っていた。やっぱり問題はこの後か。使っていた銃はいろいろごてごてと付いていてわからなかったが、imfdbによるとデザート・イーグルのカスタムらしい。長物もかぶせものがしてあってわからなかったが、imfdbによるとRPKのカスタムらしい。

 ボス・ジョンズの男まさり風の女ファイター、ダールはケイティ・サッコフ。主にTVで活躍していて、ダークなSFドラマ「バトルスター・ギャラクティカ」(Battlestar Galactica・2004-2009・米/英)に出ていた人。その後「24Twety Fourファイナル・シーズン」(24・2010・米)や「CSI:11科学捜査班」(CSI: Crime Scene Investigation・2010-2011・米/加)にも出ている。本作をきっかけに映画に出て行くらしい。使っていた銃はスプリングフィールドXDのちょっとスライドが長いテクティカル。スナイパーとして使うライフルはかぶせものでわからず、imfdbを見ると.300ウィンチェスター・マグナム口径のサベージ110BAとしている。白リン弾と言っていたようだ。

 銃はほかにEOTech付きM4カービン(なぜが銃声がドドドと重かった)、ピストル・カービンのベレッタCx4ストーム、スターム・ルガーのKPもあったような気がしたが勘違いか。シニア・アーマラーはブレント・ラドフォード。過去に「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」(The A-Team・2010・米)や「ホワイトハウス・ダウン」(White House Down・2013・米)を手掛けている。

 監督・脚本はデヴィッド・トゥーヒー。脚本家としてキャリアをスタートさせ、やがて監督もするようになった。SF系の作品が多く、古くは驚きのストーリー「グランド・ツアー」(Timescape・1991・米)の監督・脚本、ケヴィン・コスナーのSF大作「ウォーターワールド」(Waterworld・1995・米)の脚本、これまた驚きと衝撃のSF「アライバル-侵略者-」(The Arrival・1996・米/メキシコ)の監督・脚本などを手掛けている。すばらしい発想力。もちろんリディックが主人公の「ピッチブラック」シリーズはすべて監督・脚本を手掛けている。ただリディック・シリーズは「ピッチブラック」だけかなあ……。

 退屈なわけではないが、3回くらい気を失いそうになった。冒頭に全裸の女性が出てくるが、ヘアがなくて驚いた。あれは……。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席自由で、50分前くらいに着いたらオヤジが1人。ぶつぶつ独り言を言っていたので近づきたくなかったが、並んでおかないといけないので、目を合わせないようにして並んだ。40分前くらいに入口の扉が開き、階下の入場口へ移動。25〜30分前くらいに開場となり場内へ。この時点ではジジイ3人、オヤジ2人、オバサン1人。

 場内はすでに半暗で、本も読めないほど。そんなに明るくなくて良いけれど、せめて本が読めるくらいには明るくして欲しい。オヤジがスマホを点けると、余計にまぶしく感じる。ホンと迷惑。若い男性も少し増えて、最終的には588席に40人前後、50人行ったかどうか。早く東宝の劇場ができないと、人々は歌舞伎町に戻ってこないのでは。かつては映画街と言われたのに。銀座で見た方が良かったか。

 気になった予告編は……上下マスクの「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」は「アベンジャーズ」の名前が出ていたので期待薄かと思ったものの、なんとあの名優ロバート・レッドフォードが出ていると。スーツはカッコいいし、スカーレット・ヨハンソンも出ているし……やっぱ見るか。4/19公開。

 上下マスクの「ロボコップ」は、どうも最初は以前のロボコップの外見なのに、マイケル・キートンの意見で黒に変わるらしい。しかしそれがロボットというよりどうにもスーツにしか見えない。どこがロボコップなんだよ。予告からすでに悲しい。3/14公開。


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