2016年1月10日(日)「クリムゾン・ピーク」

CRIMSON PEAK・2015・米/加・1時間59分

日本語字幕:手書き風書体下、林 完治/ビスタ・サイズ(デジタル、Arri ALEXA)/ドルビー・デジタル(IMDbではDATASAT、SDDSも)

(米R指定、加14A指定、日R15+指定)

公式サイト
http://crimsonpeak.jp
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

ようやく自動車が走り始めた20世紀初頭のニューヨーク。建築会社を経営するカーター・カッシング(ジム・ビーヴァー)の1人娘、イーディス(ミア・ワシコウスカ)は、ある日、父の会社に資金提供を求めてイギリスからやってきた準男爵のトーマス・シャープ(トム・ヒドルストン)と知り合う。そして、心を寄せてくれる幼なじみの準男爵で医師のアラン(チャーリー・ハナム)がいたが、次第にトーマスに引かれて行く。ところが、トーマスを気に入らない父は身元調査を依頼、ある事実を得てトーマスとその姉ルシール(ジェシカ・チャスティン)を追い払おうとする。そんな時、不慮の事故で父のカーターが亡くなり、イーディスは結婚を決意し、イギリスのトーマスの元に嫁いで行くのだが……。

75点

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 予想したホラーとは大分違ったが、なんともドロドロの驚きのドラマ。冒頭、主人公が書いた幽霊小説を出版社の人間が、幽霊話より恋愛ものにしろ、というが、本作はそのままそんな内容になっている。冒頭は幽霊話で、それが恋愛もの、情念ものになって行く。

 だから、ホラーとしてみると、あまり怖くない。幽霊もおどろおどろしいのだが、ミイラっぽいというか、モンスター寄り。怪しい姉弟は、てっきり吸血鬼かなんかかと思ったら、もっと怖い生身の普通の人間だった。普通の人間がこういうことをやるから怖い、というパターン。幽霊よりも、包丁を持ってどこまでも追ってくる、生きている人間の方がよっぽと怖かった。

 ただ、ストーリー展開は、よくあるパターンに思えた。朽ちかけた古いお屋敷。しかもロンドン。そこへ嫁いでくる若い娘。そこで暮らす怪しい姉弟。たくさんの部屋と隠し部屋、行ってはいけない地下の部屋。そして過去に起きた惨劇。パターン以外の何ものでもないだろう。それでもそれを興味深く見せるテクニックがスゴイ。

 絵にも工夫が凝らされていて、お屋敷のセット美術はちょっと超残念なホラー「ホーンティング」(The Haunting・1999・米)を思わせるものがある。ヤバイかと思ったが、そういう話の展開ではなかった。証明は話の内容に合わせて、緑と赤の照明がメインで、効果的に使われている。その辺もうまい。

 また、日本でR15+指定というだけあって、残酷表現というか暴力表現もどぎつい。刃物が、顔であってもリアルに刺さる、額がざっくり割れる、血しぶきが飛ぶ、血まみれになる。さすが「クロノス」(Cronos・1993・メキシコ)や「テビルズ・バックボーン」(El espinazo del diablo・2001・西/メキシコ/仏/アルゼンチン)のギレルモ・デル・トロ監督。怖さは「テビルズ・バックボーン」の方が上だけど。

【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開3日目の初回、といってもお昼過ぎだが、新宿の劇場は全席指定で、金曜にムビチケカードで予約した時は、すでに空席が少ないのマーク付き。当日は満席で売り切れの表示。15分前くらいに開場。観客層は若い女性が多く、最初15人くらいいたうち、男性は5人ほど。最終的にやはりメインは中高年となり、男女比は3対7で女性が多かった感じ。88席はほぼすべて埋まった。わずか88席でもスクリーンは大きめで、スタジアム形式の座席なので前の人がほとんど邪魔にならない。

 この劇場はスクリーンにカーテンがなく、すべてシネスコむき出し。気になった予告編は…… 「ダ・ヴィンチ・コード」(The Da Vinci Code・2006・米/マルタほか)トリーズの第3弾となる「インフェルノ」が製作されるそうで、ロン・ハワード監督と、トム・ハンクスのビデオ・メッセージが流れた。まだ公式サイトはない模様で、10月公開予定。

 人気アクション・シリーズ「ボーン」シリーズも続編が作られるそうで、監督はポール・グリーングラス。ボク的には第1作のダグ・リーマン監督が良いけどなあ。写真のみのニュース扱い。主演はマット・デイモン。タイトルは未定らしい。2016年公開。

 話題になったジョニー・デップの「アリス・イン・ワンダーランド」(Alice in Wonderland・2010・米)の続編、左右マスクの「アリスの時間旅行」(タイトルは良く覚えていないが、こんな感じ)が作られるらしい。メイン・キャストはほとんどが続投のようで、頭の大きいヘレナ・ボナム=カーターが演じる赤の女王は笑えるが、はたして……。7/1公開。

 「X-メン」シリーズの続編、四角の枠付き「X-MEN:アポカリプス」も作られるらしい。続編ばっかりか! は新キャラも登場し、すごいことになりそう。夏公開。

 クリント・イーストウッド監督の新作は、トム・ハンクスと組む「ハドソン川の奇跡」。写真のみで、2016年公開。

 ほぼ暗くなってから、枠付き「アイアムアヒーロー」は大泉洋主演のコメディか。リアルな上下二連を振り回していたが。公式サイトは、なぜかクッキーをONにしないと何も表示されなかった。R15+? シッチェス? うむむ。4/23公開。

 左右マスクの「白鯨との闘い」は新予告。公開が近いからなあ。過激な自然保護団体が気になるが。とこかくすごそう。やっぱり3Dもあり。1/16公開。

 左右マスクのまま本編へ。


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