2016年1月31日(日)「残穢ー住んではいけない部屋ー」

2015・ハピネット/松竹/エイベックス/  /ソニーPCL・1時間47分

ビスタ・サイズ(デジタル?)/ドルビー・デジタル?(表記無し)


公式サイト
http://zang-e.jp
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

小説家の私(竹内結子)は、読者から寄せられた手紙を基にした実話ホラーも書いていた。ある日、女子大生の久保さん(橋本愛)からマンションの部屋で奇妙な音がするという手紙が届く。最初はあまり気にしていなかったが、久保さん自身がいろいろ調べて、その部屋では何も起こっておらず、前に住んでいた人が引っ越してから自殺していたり、ほかの部屋でも心霊現象が起こっていることを報告してくると、興味を持ってメールをやり取りするようになり、やがて電話でも話すようになる。実は、マンションには何も問題がなく、マンションが建つ前にあった家に問題があるようだったのだ。

71点

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 終わったあと、後ろの方にいた女性の2人連れが「解決してないじゃん」と。まったくその通り、ボクも同意見。見事に裏切られた感じ。残念。やりたい放題やって、話をどんどん広げて行って、「このへんでやめましょう」って、終わっていいのかなと。やりっぱなし。ダメ映画のパターン。しかも「住んではいけない部屋」ではなくて、「聞いても、話してもいけない話」だったとは!

 しかも余韻を残すために、次々と関係者に危険な影響が迫っているところで終わっている。それって、つまり事件をどんどん大きくして、犠牲者を多くして、途中でやめちゃってるわけで……。もちろん主人公達もヤバくなってきているんだけど。どうにも……。「ざんえ」は「残念な映画」か?

 途中までは、関係した人たちのインタビューで構成して行くのは黒澤明監督の傑作「羅生門」(1950・日)のようでもあり、リアルな感じがして良かった。徐々に謎が解けて行く過程が良質なミステリーのようで面白かったのに、投げ出すって! それと、煙のように黒い影が、どうにもアニメチックというか、作り物っぽくて雰囲気に合わない気がした。むしろ生身の人間の影が映るシーンの方がずっと怖かった。

 それと、気になったのは、ホラー感を強めるためなんだろうけれど、ほぼどの部屋も暗い。普通、夜、こんなに部屋を暗くしていないだろうと。むしろ、明るい状態で恐怖を描いて欲しかった。小説家の「私」の新居は明るかったけど。あのトーンで、女子大生の部屋も描いて欲しかったなあ。暗い=ホラーって「怖い映画です」というプラカードを出しているようなもの。演出を投げ出しちゃった?

【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、ムビチケカードで金曜に確保。当日は12〜13分前に開場。邦画だからか、若い人から中高年まで、割と幅広い。やや若い人の方が多い感じ。男女比は最初半々くらいだったが、最終的に4対6くらいで女性が多くなった。竹内結子人気か、橋本愛人気か。なんと一番大きいスクリーンでの上映だったが、580席の3.5割くらいが埋まった。でも、この内容だとこれから増えるとは思えない。

 スクリーンはシネスコ・サイズで開いていて、気になった予告編は…… 四角の枠付き「秘密」は生田斗真、岡田将生、松坂桃李という顔合わせで、監督が「るろうに剣心」シリーズの大友啓史となると期待しないわけにはいかない。ただ時代劇ではなく、死者の記憶をのぞき見るというSFミステリー系の話らしい。でも、若い女の子達がたくさん見に来て混むんだろうなあ。8月公開。

 枠付きの「素敵なサプライズ」はどのように人生を終わらせるか演出してくれる会社の話のよう。そこへ感情をなくした億万長者がやってきて、若い女の子が担当すると。日本では珍しいオランダ映画。おもしろそう。劇場次第かな。5/28公開。

 左右マスクのアニメ「劇場版響け!ユーフォニアム」は吹奏楽で全国大会を目指す高校の話らしい。4/23公開。

 左右マスクのアニメ「甲鉄城のカバネリ」もTVからの劇場版らしい。カバネリは屍(かばね)から来ているらしい。ゾンビか? 3/18から1週間の限定上映をするらしい。

 左右マスクのまま、暗くなって本編へ。スクリーン比率はヨーロッパ・ビスタ(1対1.66)くらいの感じ。


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