2016年2月7日(日)「オデッセイ」

THE MARTIAN・2015・米/英・2時間22分(IMDbでは144分)

日本語字幕:丸ゴシック体下、風間綾平/シネスコ・サイズ(デジタル、with Panavision、Red、GoPro)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタル、ドルビー・サラウンド7.1も)

(米PG-13指定、英12A指定)(3D上映もあり)

公式サイト
http://www.foxmovies-jp.com/odyssey/
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

NASA「アレス3」のクルーは火星の地表面で作業中、巨大な嵐に襲われ、やむなくミッションを中止し、MAVで脱出し地球へ帰還することにする。しかし途中で植物学者のマーク・ワトニー(マット・デイモン)が飛ばされ、アンテナが刺さって宇宙服に穴が空き、通信も途絶え行方不明となってしまう。メリッサ・ルイス船長(ジェシカ・ジャスティン)は救出に向かうが、MAVが離脱できなくなるため死亡と判断し脱出する。地球ではNASAのテディ・サンダース長官(ジェフ・ダニエルズ)がワトニー宇宙飛行士の死亡を発表。しかし、ワトニーは生きていた。腹部に刺さったアンテナによる出血が宇宙服の穴を塞いでいたのだ。ワトニーは住居ユニットに戻ると傷を治療し、コンピューターに日誌を残しながら、次の「アレス4」が来るまでの4年間生き残るため食料確保の手段を考え始める。そのころ地球ではNASAの通信担当のミンディ・パーク(マッケンジー・デイヴィス)が火星軌道上の衛星の監視カメラから、「アレス3」の居住区に動いているものを発見する。

85点

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 見ごたえがあった。すごく中身の詰まった映画。悲惨な話なのに、ちっとも暗くなく、お涙ちょうだいでもない。そこが素晴らしい。見事。ちょっと「ゼロ・グラビティ」(Gravity・2013・英/米)とか「アポロ13」(Apollo 13・1995・米)、「宇宙からの脱出」(Marooned・1969・米)に似ている部分はある。宇宙からの脱出ではなく。火星からの脱出だけど。

 2Dでもわりと立体感があったので、3Dもいいかも。ただし内容を楽しむには3Dはじゃまになる。まず2Dで見て、良かったら3Dというのが良いかもしれない。

 諦めない人々の話。そして、やるべきことを全力でやる、その姿も感動的。思わぬ事故が起こっても、何度でも起き上がってチャレンジして行く。できることを全力でやる。良いなあ、こういう風に出来たら。しかも必要以上に感情的にならず、黙々とがんばる。泣き言は言わない。その姿は多分、1つの理想ではないだろうか。しかも変に深刻ぶらず、命が危ういかもしれないのに、ジョークを交えユーモアを忘れない。誰のせいにもしない。

 それを丁寧に、じっくり、やや引いたところから描いているので、TVなどのドキュメンタリーを見ているような感じもある。セミ・ドキュメンタリー・タッチ。だから、ドラマで作り話なのに、こんな人がいるんだなあと、素直に感動できる。

 この救出ミッションでも「ゼロ・グラビティ」同様、中国が大きな鍵を握っている。本作ではとても良い役。出資しているのだろうか。製作国には入っていないが。中国にここまでの技術があるのかわからないが、存在感がこれくらい大きくなっているのは確かなのだろう。ハリウッドも無視できない大きなマーケット。


【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開3日目の2D上映の初回、新宿の劇場は全席指定で、金曜にムビチケカードで確保。15分前くらいに開場し、観客層はメインは中高年。やや高齢者が多いか。若い人も少々。男女比は5.5対4.5くらいでやや男性が多かった。最終的には232席の9割くらいが埋まった。さすが。これは口コミで今後も増えて行くかも。見ておいた方が良いと思う。余裕があるなら、2Dで見た後、3Dで見たいところ。

 スクリーンはシネスコで開いており、気になった予告編は…… 四角の枠付き「フィフス・ウェイブ」は「津波のシーンが含まれています」という注書きが出てからの上映。スケールの大きなSFスペクタクルという感じで、宇宙人の地球侵略もののようだ。面白そう。4/23公開。

 枠付き「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」は続編になるようで、今度の侵略はより規模が大きいと。印象が前作と同じで、柳の下の2匹目のドジョウ狙いか。7月公開。

 マスクが左右に広がってシネスコ・サイズになり、映画泥棒から暗くなって本編へ。


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