2016年2月27日(土)「ヘイトフル・エイト」

THE HATEFUL EIGHT・2015・米・2時間48分(IMDbではデジタル版167分、70mm版187分)

日本語字幕:丸ゴシック体下、松浦美奈/ウルトラ70(レンズ、2.76、フィルム、Ultra Panavision 70)/音響表記不明(IMDbではドルビー・デジタル、DATASAT、70mm版DTS 70mm)

(米R指定、日R18+指定)

公式サイト
http://gaga.ne.jp/hateful8/top/index.html
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

南北戦争後のアメリカ。真冬のワイオミングに、吹雪に追われるように人里離れた山間部をレッドロックの町へと向かう1台の駅馬車があった。その行く手を遮る1人の男。元北軍の少佐で賞金稼ぎのマーキス・ウォーレン(サミュエル・L・ジャクソン)だ。馬がつぶれ、賞金クビの死体3体もあり、乗せてくれという。御者のO.B.(ジェームズ・パークス)は貸し切りだから、乗客に聞いてくれという。乗客は首吊り人(ハングマン)の異名をとる賞金稼ぎのジョン・ルース(カート・ラッセル)と、捕まえた賞金首の女デイジー・ドメルグ(ジェニファー・ジェイソン・リー)。交渉の末どうにか乗せてもらうと、さらに先で歩いている男が馬車に近づいてくる。本人はレッドロックの町の新しい保安官で、クリス・マニックス(ウォルトン・ゴギンズ)と名乗る。これから赴任するところでまだバッジはないと。しかしマーキスはこの男を知っていて、南軍のマニックス略奪団のボスの末息子だという。クリスはレッドロックの町で賞金首の確認をして支払うのはオレの役目だから乗せろと言い、ジョンは認める。そして吹雪とともに中継地点の「ミニーの紳士服飾店」に着くと、ミニーはおらず、代わりを頼まれたというメキシコ人のボブ(デミアン・ビチル)が出てくる。店の中には南軍の老将軍サンディ・スミザーズ(ブルース・ダーン)、イギリス人絞首刑執行人のオズワルド・モーブレー(ティム・ロス)、馬を追ってきたカウボーイのジョー・ゲージ(マイケル・マドセン)がいた。みな40分ほど前に、1つの前の馬車で来たという。

85点

1つ前へ一覧へ次へ
 タイトルでクエンティン・タランティーノ監督第8作と出る。8作目で8人の物語。そして、やっぱりタランティーノ作品。バイオレンスと汚い言葉満載で、蔑称の「ニガー」も連発、血まみれ放題。頭は飛ぶは、腕はもげるは…… 良くできているけれど、決して気持ちの良い映画ではない。たぶん全員悪党。賞金稼ぎや保安官など、法のこちら側の人間でも、とにかく嫌なヤツばっかり。悪党群像劇の殺し合い。

 設定は面白く、1つの道の駅のようなところに、一癖もふた癖もありそうな奴らが吹雪で一晩閉じこめられると。雰囲気としては、タランティーノ監督の前作「ジャンゴ 繋がれざる者」(Django Unchained・2012・米)と、タランティーノ監督の出世作「レザボア・ドッグス」(Reservoir Dogs・1992・米)を合わせたような感じ。

 とにかくかわいそうなのは、紅一点の悪女デイジー・ドメルグ役のジェニファー・ジェイソン・リー。最初から目のところに青タンが出来ているし、鼻を肘打ちされて鼻血まみれになるは、脳漿や血のりを何回も顔面に浴び、赤い「顔射」状態。タランティーノらしいが、よく出てくれたなと。


【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開初日の初回、新宿の劇場は全席指定で、金曜にムビチケカードで確保。当日は12〜13分前に開場。観客層は中高年がメインで、若者が少々。男女比は5.5対4.5くらいでやや男の方が多かった。しかし気になったのは関係者の多さ。12〜13人はいただろうか。2人で充分だろう。邪魔、気になる。最終的には580席に9割くらいの入り。スゴイなあ、さすが話題作。

 スクリーンはシネスコ・サイズで開いており、気になった予告編は…… 四角の枠付き「フィフス・ウェイブ」は、「津波のシーンがあります」との注意書きがあっての上映。「第9地区」(District 9・2009・米ほか)のような宇宙船がやってきて、地球を侵略するらしい。クロエ・グレース・モリッツ主演。4/23公開。

 枠付き「ボーダーライン」は新予告に。だんだん内容がわかってきた。紅一点という感じのエミリー・ブラントが、実に特殊部隊員としてさまになっている。銃のさばきがうまい。期待できそう。4/9公開。

 枠付きの「バットマンvsスーパーマン」も新予告に。とにかく絵がスゴイ。3/25公開。

 左右マスクの「海よりもまだ深く」は初めて見たがもうお腹いっぱいで、ちょっとうんざりする感じ。なんだかなあ。5/21公開。

 シネスコからさらに上下が少しマスクになって本編へ。


1つ前へ一覧へ次へ