2016年4月3日(日)「暗殺教室−卒業編−」

2015・フジテレビジョン/集英社/ジェイ・ストーム/東宝/ROBOT・1時間58分

シネスコ・サイズ(デジタル、Arri、ALEXA)/ドルビー・デジタル(たぶん。表記なし)

(一部日本語字幕版もあり)

公式サイト
http://www.ansatsu-movie.com/index.html
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

日本の超有名進学校「椚ヶ丘(くぬぎがおか)中学」の、落ちこぼればかりを集めた3年E組に、謎のタコ型特殊生命体「殺(ころ)せんせー」(声:二宮和也)が担任としてやってきて半年。進路相談が始まったが、潮田渚(しおたなぎさ、山田涼介)はまだ決めかねていた。そしてまもなく学園祭。一般の人も学園内に入ってくるので、殺せんせーの注意も散漫になって暗殺のチャンス。それにあわせて防衛省からはレッドアイという凄腕のスナイパー(阿部力)が送り込まれるも、あっさりと返り討ちに。すると今度は茅野カエデ(かやのかえで、山本舞香)が、触手を移植した暗殺者で、前のクラスの担任だった雪村あぐり(ゆきむらあぐり、桐谷美玲)の妹で、復讐のチャンスを狙っていたと告白し、攻撃を開始する。

74点

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 やっぱり感動した。子供向きであろうと、とんでもないSFファンタジーのコメディであろうと、そこに真実というか真理が描かれていて、それが伝われば感動できるのではないだろうか。こんな先生がいたら、学校生活も楽しいだろうなあと。その精神はちゃんと受け継がれるところも、ありがちだが良い。

 ついに「殺せんせー」タコ型の特殊生命体の正体が明かされる。なぜ月が爆破されたのか、そして1年後になぜ地球が爆破されるのか、なぜ日本の超有名進学校「椚ヶ丘中学」で、しかも落ちこぼればかりを集めた3年E組を指定して教師としてやってきたのか。すべてスッキリ爽快。ハッキリする。それも感動と納得とで大満足。

 気になったというか、伝わって来にくかったのは、捕らえられて実験台にされた「死神」と、監視役の雪村先生との心の交流のパート。すぐに打ち解けあってしまっているが、やっぱり最初は、捕らわれの身と監視役という隔たりがあって、何かちょっとしたエピソードがあって話をするようになるとかでないと、納得できない。出来過ぎで、はしょり過ぎ。

 そして、学校のE組の校舎の辺りが、いつの間にかへんてこなドームで覆われていて、その説明もほとんどないのも気になった。説明不足、はしょり過ぎ。惜しいなあ。2時間半くらいだったら入ったんだろうか。

 新しい配役としては、雪村あぐり先生が桐谷美玲。クレジットでは友情出演となっていたが、誰との友情なんだろう。むしろレッドアイの阿部力のほうがゲスト的顔見せで友情出演的印象。

 そして悪役で成宮寛貴とは意外だった。過去にも悪役はあるようだが、イメージ的には二枚目的な雰囲気。最近はTVの「相棒」シリーズが有名だが、映画では「クロユリ団地」(2013・日)に出ていたらしいが見ていない。ボクが見たのは「のぼうの城」(2011・日)くらいか。

 脚本、監督も前作から引き続き、脚本金沢達也、監督羽住英一郎。

 銃も前作と同じだが、冒頭、64式小銃のようなライフルと、M700のスナイパー・ライフル、そして新たにスナイパーがドラグノフ。透明な樹脂製の弾丸内部に専用BB弾が詰めてあるという設定。イリーナ先生がワルサーPPK/Sに、RPGまで使うとは。死神の暗殺シーンではベレッタM92やウージー。自衛隊は89式小銃。銃器特殊効果はBIG SHOT納富貴久男。

 前作同様CGレベルはとても高く自然。重要な点ではないが、人工衛星は007映画のような印象だった。

 公開10日目の初回、新宿の劇場はまだまだ大きな箱で、全席指定。ムビチケカードで確保して、当日は12〜13分前に開場。下は小学生くらいから、上は中高年までいたが、メインは中学・高校生くらい。漫画やアニメのファンということだろうか。男女比は3対7くらいで、圧倒的に女性が多かった。最終的には301席に4.5割くらいの入り。朝一なのでこんなものだろう。

 オバサンの観客も上映が始まるまで大きな声でペチャペチャうるさいが、子供たちもうるさい。予告の上映が始まったら、どこかでジジイが「うるさい!」と叫んでいた。

 スクリーンはシネスコ・サイズで開いていて、気になった予告編は…… 3D-CGアニメの左右マスク「アングリーバード」は日本語吹き替えでの予告。怒ってばかりで嫌な感じかと思いきや、意外と面白そうかも。また3D上映だけど。10/1公開。

 左右マスクの「オオカミ少女と黒王子」はまたまた人気コミックの映画化。しかもラブコミっていうやつか。二階堂ふみが女子高生というのはあまり違和感がない感じ。5/28公開。

 3D-CGアニメの四角の枠付き「ズートピア」は「アナ雪」のパターンで、日本語による歌一曲の予告。明るい歌でオジサンでもなんか上がる。良さそう。4/23公開。

 GWを控えてか、左右マスクの「クレヨンしんちゃん爆睡!ユメミ・ワールド大突撃」や「名探偵コナン純黒の悪夢」も劇場版が公開されるようだ。シリーズ、長いなあ。4/16公開。

 映写機のマスクが左右に広がってシネスコになり本編へ。


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