2016年5月8日(日)「テラフォーマーズ」

TERAFORMARS・2016・ワーナー・ブラザース映画/集英社/京楽産業ホールディングス/電通/エイベックス・ピクチャーズ/OLM/エー・チーム/GYAO/ローソンHMVエンタテイメント・1時間48分

日本語字幕:手書き風書体下/シネスコ・サイズ(表記無し、デジタル?)/ドルビー・デジタル


公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/terraformars/
(音に注意、全国の劇場リストもあり)

未来世界。日本は各国に内緒で、火星を地球化(テラフォーミング)するため、コケとゴキブリを送り込んだ。2599年、本多晃(ほんだこう、小栗旬)博士は異常進化したゴキブリの実態調査のため、犯罪者を中心に適合者が集められ、昆虫のDNAを組み込んだワケありの15人を火星に送り込む。そこには、二足歩行へと進化した凶悪なゴキブリの大群が生息していた。そして彼らが襲いかかってくる。そこで各自が昆虫細胞活性剤を注射して超人へと変身し応じる。しかし超人化できるのは30分だけだった。さらに、15人の中には特命を受けたものもいた。

71点

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 うむむ……これは、ちょっと中途半端な感じが。前半はコメディ調で、悪ふざけのような印象。後半はかなりどぎついバイオレンス。雰囲気としては、同じ三池崇史監督の「神様の言うとおり」(2014・日)のよう。あれが楽しめた人は本作の後半も楽しめるだろう。前半でテンションを失っていなければ。いやあ、眠かったあ。意識を失う寸前。すでに公開1週間で、小スクリーンの1日3回上映に減ったところも!

 まず気になるのは、冒頭の地球のシーン。予告で感じたとおり、まるっきり「ブレードランナー」(Blade Runner・1982・米/香/英)そのまま。オマージュというようなものではなく、真似というかコピー。パロディでもないだろう。警察のスピンナーまでが登場する。「強力わかもと」のかわりに「ひさやだいこくどう」。ここまでまんまだと、お金を払っているんだろう。しかし、これで「ブレードランナー」好きやハードなSF映画好きは完全に引いてしまったことだろう。ボクはギリギリだった。かなり予算をかけたシーンだと思うが、よく考えてみると、このシーンすべてが不要では? なくても、火星へ来た理由とかはあとで回想シーンで入れるんだし、わざわざ「ブレードランナー」にする理由もない。ここをすべてカットすれば、引かれることもないのに。

 そして滑りまくる前半のギャグ(というか悪ふざけ)の数々。使うタイミングも、間も悪い。それもあって、どんどん引いてしまう。これがあるおかげで、出演者のほとんどがダイコンに見える。実際どうかにかかわらず、シロートのような演技と感じてしまう。後半でどうにか取り戻すが、この映画に出たことは、多くの役者さんにとってマイナスだったのではと心配になるほど。ボクは原作を読んでいないので、失望することはなかったが……。まあ「進撃の巨人」(2015・日)と良い勝負かも。見どころはCGと戦いのみかな。前半の音楽も耳障りで酷かったし、メイクが宝塚とかのような舞台のペイント的なもの。アイシャドーがべったり。漫画か!(原作は漫画だけど) 特に小栗が酷い。感情を逆なでする「ハンガー・ゲーム」(The Hunger Games・2012・米)のエリザベス・バンクスみたい。いまどき楊枝(竹串?)をくわえてるって、紋次郎か。ハードSFとしてシリアスに作れば良かったのでは。「神様のパズル」(2008・日)を撮った人なのに……。

 原作の設定かもしれないが、卵を持ち帰るって、「エイリアン2」(Aliens・1986・英/米)か。卵も「エイリアン」のに似ているというか、パクリというか。しかも、火星と地球で時間差なく会話できているけど、科学的かどうかは、コメディだから関係ない? 宇宙船内には「水飲み鳥」があって、無重力になったらどうするんだろう。あのマイケル・ベイの「アルマゲドン」(Armageddon・1998・米)と一緒。あと、銃もあるのに、わざわざ素手で戦うって、なあ。ちょっとインド映画の「ロボット」(Enthiran・2010・印)のような雰囲気もあるような。群れで襲ってくるのは「スターシップ・トゥルーパーズ」(Starship Troopers・1997・米)か?



【ただいま執筆中。少々お待ちください】

 公開10日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、ムビチケカードで確保して、当日は12〜13分前に開場。人気漫画が原作だけあって、中高年までいたが、若い人が多かった。男女比は6対4で男性が多かった。最終的には88席に6.5割くらいの入り。ボクが見た日はまだ1日に3回くらいやっていたが、3週目には1日1回上映に。これは当然というか、遅いくらいか。

 気になった予告編は…… 左右マスクの「君の名は。」は真知子巻きの「君の名は」(1953・日)とは関係のないアニメ作品。8/26公開。

 左右マスクの「青空エール」は少女漫画が原作の、スポ根ものかとおもったら、やっぱりラブ・ストーリーらしい。8/20公開。公式サイトはクッキーをオンにしないと見られない。

 四角の枠付き「トゥヤングトゥダイ!若くして死ぬ」は、ようやく公開が決まったようだ。6/25公開。

 左右マスクの「GANTZ:0ガンツ・オー」は3DCGを使ったアニメのようだ。なんだかゲームのような印象を受けるが…… 妖怪のぬらりひょんが出ていたような。10/14公開。

 枠付き「10クローバーフィールド・レーン」は残念なPOV映画の続編らしい。それだけでヤバイ予感だが、予告ではモンスターかハカイシャらしいものが出ていたのと、POVではないので大丈夫かも6/17公開。

 左右マスクの「ヒメアノール」お手軽なコメディ・タッチの青春恋愛ものかと思ったら、とんでもないバイオレンス作品のよう。V6の森田剛がものすごく怖い。5/28公開。


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