2016年6月26日(日)「クリーピー 偽りの隣人」

2016・松竹/木下グループ/アスミック・エース/光文社/朝日新聞/KDDI・2時間10分

シネスコ・サイズ(表記なし)/ドルビー・デジタル?(表記なし)



公式サイト
http://creepy.asmik-ace.co.jp
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

犯罪心理学を学んだ刑事、高倉(西島秀俊)は、サイコパスの連続殺人鬼の扱いを誤り、人質を殺傷されて自らも負傷、警察を辞める。1年後、高倉は東洛大学で犯罪心理学の教授となり、妻の康子(竹内結子)とともに大学近くの一戸建てに引っ越す。隣家に引っ越しの挨拶に行くと、西野家は奇妙な雰囲気で、人を寄せ付けないところがあった。しばらくして高倉は過去の事件のデータベースで、6年前の未解決の「日野市一家失踪事件」を見つけ興味を引かれ、現場に行ってみる。すると、それを知った元部下の刑事、野上(東出昌大)が現れ、捜査を手伝ってくれないかという。実は、事件当時は証言能力がないとされたが、ただ1人残された長女がいて、彼女から何か手がかりになることを聞き出して欲しいというのだった。

69点

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 一言で言うと、不愉快な映画。怖い映画とか、悲しい映画とか、楽しい映画とか、いろいろあるが、これはとても不愉快に感じた。バッド・エンディングではないが、後味が悪く、見てしまったという後悔も。しかも長い。終わって出て行く時、後ろのほうで若いカップルの男性が「『デッドプール』にすれば良かったね」と言っていた。まさにその通り。

 とにかく登場人物がすべて普通じゃない。不愉快な人ばかり。しかも首尾一貫していないというのか、キャラクターが途中で変わる。社会的不適応者のような人物とか、サイコパスの犯人というのならキャラがころころ変わっても良いが、ほとんどの登場人物がこんな感じだと、訳がわからなくなる。そして感情移入できない。130分もあるのだから、キャラが変わっていくところを描けるはずだが、そこは省略されているようで、付いていけない。

 主人公の刑事が、犯罪心理学を学んでいたとは言え、たった1年で大学の教授になってしまうというのも納得できない。そんな簡単なものなの? そして普通、刑事は2人で行動すると思うのだが、この映画ではほとんど単独行動で、わざわざ罠にはまるような危険な行動を取る。これも納得できない。若い女の子が「やっちゃいけないことを自分からやってるよね」と言っていた。後輩刑事の野上も途中から存在感がなくなって、フェード・アウトするようにやられてしまうし。明るいキャラだった主人公の奥さんも、隣人の西野に声を掛けられて変わってしまうのだが、注射跡だけでは納得できない。用心していたはずだから、そんなに簡単に近寄らせないはずだ。うーむ、納得できない。これで原作があるとは……。

 良くできていて恐ろしかった「ヒメアノール」(2015・日)とは対照的な映画。



【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開9日目の初回(といっても昼くらい)、新宿の劇場は全席指定で、ムビチケカードで確保。当日は12〜13分前に開場。若い人から中高年までいたが、メインは若い人たち。たぶん1/2か、ひょっとすると2/3くらいが若い人たち。カップルが多い印象で、男女比は4対6くらいで女性のほうが多かった。ホラー系に多い傾向だ。最終的には157席がほぼすべて埋まった。これは驚き。この内容で、2週目でこんなに入るか。西島秀俊パワーだろうか。

 スクリーンはシネスコで開いていて、気になった予告編は…… 四角の枠付き「ターザンREBORN」7/30公開、や「スタートレック」10月公開、は今までと同じもの。でも絵の力がスゴイ。とにかく見たい気にさせる。

 左右マスクの「ホーンテッド・キャンパス」は高校生のラブコメといった感じだが、霊が見えるとかでホラーでもあるらしいが、中高年はちょっと見に行きにくいかな。7/2公開。

 枠付き「秘密 THE TOP SECRET」も新予告。おもしろそうだが、まだ内容が良くわからない。8/6公開。

 暗くなって、マスクが左右に広がり、松竹120年の文字の後、本編へ。


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