2016年9月4日(日)「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」

NOW YOU SEE ME 2・2016・米/中/英/加・2時間09分

日本語字幕:手描き風書体下、林 完治/シネスコ・サイズ(デジタル、Arri、by Panavision)/ドルビーATMOS(IMDbでは、DATASATとdtsも)

(米PG-13指定)

公式サイト
http://grandillusion.jp
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

再びフォー・ホースメンが、“アイ”の支持でFBIのディラン・ローズ(マーク・ラファロ)により集められる。ただ女性マジシャンのヘンリーが抜けたので、代わりに新メンバーの女性マジシャン、ルーラ(リジー・キャプラン)が加わる。IT企業のオクタ社が新型携帯電話を発売しようとしているが、それを使うと個人情報がすべてオクタ社に筒抜けになってしまうというのだ。そこで、発表会のイベントを乗っ取り、それを暴露しようというのだった。ところが、当日、暴露寸前、何者かに会場を乗っ取られ、FBIに逮捕されそうになる。からくも、用意していたダスト・シュートに飛び込んで難を逃れたフォー・ホースメンだったが、ダスト・シュートを出た先は、なんとマカオ。そしてメリットの双子の弟チェイス(ウディ・ハレルソン、二役)が現れ、ボスのところへ連れて行くという。待っていたのは、オクタ社の技術を共同開発していた天才エンジニアのウォルター・メイブリー(ダニエル・ラドクリフ)。携帯電話の技術のキーとなる基板チップをオクタ社から盗み出さないと殺すと脅す。それを競売にかけるというのだ。そのころFBIのディランに刑務所にいるザディアス・ブラッドリー(モーガン・フリーマン)から電話がかかってきて、次は君の番だという。直接刑務所に会いに行くと、自分を脱獄させろ、そうすればフォー・ホースメンを助けるという。

73点

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 素晴らしいイリュージョンの数々。なかなか楽しめたが、ちょっと分かりにくかった。そして残念だったのは、本当にすごいマジックだとしても、映画だと何でもできるので、どうせデジタルでやっているんだろうと思ってしまうこと。1カットで人が消えたりしても、感動が薄い。出演者達がカードを手の平や甲にまわしても、練習したんじゃなくてデジタルだろうと。せめてTVなら、生放送で「編集が無いことをご確認ください」とかテロップを出して対応できたとしても、映画では無理。そのため、マジックなのだが、マジックというよりペテン師のだましのテクニック、「スパイ大作戦」とか「スティング」(The Sting・1973・米)のような詐欺、トリックに見える。

 話の構造はほとんど1作目と同じで、もちろん楽しませてくれるが、なんとなく展開は読める。映画の中でも言っているが、ゲリラ・マジックをあちこちでやり、最後に大掛かりなイリュージョンで締めると。しかもどんでん返し付き、かつ次作に続けるようなフック付き。

 いけないのは、カメラを動かしまくっていること。手持ちのようにランダムに揺れ動くわけではないが、ちょっとした短いカットもすべて、回り込んだり揺れている。横長のシネスコでやられると目が回る。酔いそう。これが3D上映だったら確実に酔うだろう。それで3D上映がなかったのかも。3Dっぽい絵作りなのに。特にアクション・シーンではカメラが動くと何が起きているのかわからなくなる。大変だが、やっぱりカットで割って固定で撮るべき。監督は経験が浅いのか……。




【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開4日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、ムビチケで金曜に確保。当日25分くらい前に開場。最初の土日ということでか、プレミア・シートもある中サイズ・スクリーンでの上映。観客層は若い人から中高年まで幅広かったもののメインはやはり中高年。女性は2割ほど。最終的に200席の7.5割ほどが埋まった。朝早めにしては多い。プレミア・シートは7〜8人。すごいなあ、プラス1,000円だぞ。しかも若めの人が多かった。

 気になった予告編は…… TOHOのハリウッド・ムービー・トピックスは前日の「セルフ/レス 覚醒した記憶」と同じ内容。全国TOHOシネマズ系の劇場は同じなのだろう。山崎紘菜もようやく緊張が取れて慣れてきたと思ったら、早くもけばい化粧。あらら。

 予告もほぼ「セルフ……」と一緒。ああ「……エジプト」はヤバそうな感じ。まちがってムビチケ買っちゃったし。


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