2016年10月15日(土)「GANTZ:O」

2016・「GANTZ:O」製作委員会・1時間36分

ビスタ・サイズ(デジタル)/ドルビー・デジタル(?、表記なし)

(日PG12指定)(4D上映もあり)

公式サイト
http://gantzo.jp
(全国の劇場リストもあり)

東京・渋谷での戦いで、玄野計(くろのけい、声:梶裕貴)の活躍によりチームは辛勝し、人気グラビアアイドルのレイカ(声:早見沙織)は助けられて生き残るも、玄野は死亡してしまう。そして新たに17歳の高校生、加藤勝(かとうまさる、声:小野大輔)が転送されてくる。生き残りのメンバーはほかに、ひとり距離を置いているクールな少年、西丈一郎(にしじょういちろう、声:郭智博)、何かと世話焼きのおじさん鈴木良一(すずきよしかず、池田秀一)。加藤が事情を飲み込めないまま、まもなくガンツから新しいミッションが与えられ、4人は大阪に転送され、ぬらりひょん率いる妖怪軍団と戦うことになるが、すでに歴戦の手だれぞろいの大阪チームがいた。

72点

1つ前へ一覧へ次へ
 雰囲気的には実写版の「GANTZ」(2010・日)とまったく同じイメージ。なかなか良くできていて、ハラハラドキドキの展開。敵のキャラクターが実に良い雰囲気。どんどんエスカレートして行くところも凄い。

 ただ、やはりフルCGは違和感がある。妖怪も良い。街も、車や武器もとても良い。人間以外はフォトリアリスティックでいいのだが、人間がどうにもしっくりこない。「ぶきみの谷」は脱していると思うけれど、人間は人間に似たものを厳しく見てしまうようだ。映画って、スターを見に行くところもあるからなあ。

 皮膚がセルロイドのように感じるし、どうにも血が通っていない感じ。モーション・キャプチャーによる動きも、素早い動きになると不自然だし。また演技が大げさなのか浮いている。声の感情のレベルと、演技の感情のレベルが合っていない感じ。口の動きも、セリフの出だしと終わりは合っていても、途中が合っていないようで、ズレたアフレコのように見えてしまう。そのため、感情移入ができない。

 ハリウッド作品の「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」(The BFG・2016・英/加/米)でも、実写だという少女はもちろん違和感がなかったが、当のジャイアントは人間に近いのでダメだった。CGで違和感がなかったのは、「アバター」(Avatar・2009・米/英)くらい。少なくとも声を担当する役者本人がモーション・キャプチャーの演技もやらないと(スタントは別として)、温度差が出てしまうのではないだろうか。

 それと気になったのは、女性のおっぱいが揺れ過ぎ。エロい。そして、血が飛び散りまくりなのに、ちっとも地面には落ちておらず、地面はきれいなままという不思議。CG血糊も気安く使うと、こういうつじつまの合わないことが起きてくる。ハリウッドでもやっちゃってるけど。

 声の出演は、ほとんどアニメの声優さんがメインだが、大阪チームの岡八郎がケンドーコバヤシ、室谷信雄がレイザーラモンRG、島木譲二がレイザーラモンHGといった具合。声だけが飛び抜けていることはなかったので、うまかったということだろう。

 原作は、2006年〜2013年にかけて「週刊ヤングジャンプ」(集英社)に連載された累積発行部数2,100万部を超える奥浩哉の同名大ヒット・コミック。2004年にはTVCアニメ化もされた。脚本は黒岩勉。TVドラマ櫻井翔主演の「謎解きはディナーのあとで」(2001)や、竹内結子主演の「ストロベリーナイト」(2012)などを書いたひと。ミステリー系が得意な人のようだ。映画では水嶋ヒロが主演した「黒執事」(2014・日)を書いている。つい最近、劇場アニメの「ONE PIECE FILM GOLD」(2016・日)を書いている。

 監督は総監督と監督がいる。どういう役割分担かまったくわからないが、総監督はさとうけいいち。大ヒットTVアニメの「TIGER & BUNNY」(2011・日)を監督した人で、実写映画「黒執事」も手がけている。監督は川村泰。本作が初野監督作品の用で、これまでは劇場CGアニメ、「アップルシード」の続編的な「エクスマキナ」(2007・日)や、見ていないが実写の劇場作品「魔法遣いに大切なこと」(2008・日)でCGディレクターを務めてきた人。

 銃はXガンやXショットガン、YガンなどのSF銃だが、大阪で出動する自衛隊は89式小銃のようだった。バラバラとよく薬莢が飛んでいた。CGだからなあ。実写だと飛んでいても撃つならないことがある。

 公開2日目の初回、日本橋の劇場は全席指定で、金曜にムビチケカードで確保。当日は40分前くらいに着いたら、まだ劇場自体が開いていなかった。10分ほど並んだら開場となり館内へ。本作は25分前くらいに開場。最初は中高年だけで、14〜15人。女性は3人ほど。10分前くらいから20代の若い人も少し増えたものの、やはりメインは中高年。これも女性観客のほうが若かった。最終的には128席の5割くらいが埋まった。男女比は最初とほぼ同じ。

 気になった予告編は…… 中国映画週間というイベントがあるらしい。なかなか面白そうなものがラインナップされているようだが、これだけ中国との関係が冷え込んでいる今、どうなんだろう。

 四角の枠付き「チア☆ダン」は、日本の女子高生のチアダンス・チームが本場アメリカで優勝しちゃったという実話の映画化。何か良くあるパターンのような。3月公開。

 枠付き「土竜の唄 香港狂騒曲」は続編ということだが、前作はヒットしたんだっけ? よくわからないが、まあオール・スター・キャストで豪華。12/23公開。サイトはクッキーをオンにしないと見られないが。

 古い予告が何本も続いた後、枠付きの「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」はちょっと新予告に。楽しみだなあ。なんでも、親日家のトム・クルーズのこと、やっぱり来日するらしい。11/11公開。

 枠付きの「デスノート」も新予告に。徐々に内容がわかってきた。前の作品とちゃんと繋がっているらしい。10/29公開。初日は舞台挨拶があるらしいので、大変なことになりそう。ただ、別料金だけど。

 左右マスクの「闇金ウシジマくん」はパート3とファイナルが連続公開されるんだとか。9/22と10/22だ。TV見てないと辛いかな? トカレフが出てくるんだ。

 映写機の左右マスクで本編へ。


1つ前へ一覧へ次へ