2017年1月22日(日)「ザ・コンサルタント」

THE ACCOUNTANT・2016・米・2時間08分

日本語字幕:手描き風書体下、岸田恵子/シネスコ・サイズ(フィルム、マスク、Super 35)/ドルビー・デジタル

(米R指定)

公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/consultant-movie/
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

田舎町で会計士事務所を開くクリスチャン・ウルフ(ベン・アフレック)は、数字に関して天才的な能力を発揮するが、母に捨てられ、厳しい軍人の父に育てられた辛い過去を持つ高機能自閉症患者だった。しかし一方で、裏の世界では危険なクライアントの帳簿を取り仕切っていた。そんな彼に、大企業のリビング・ロボティクス社から財務調査の依頼が舞い込む。経理の女性デイナ・カミングス(アナ・ケンドリックス)が使途不明金を発見したというのだ。同じ頃、財務省の分析官メリーベス・メディナ(シンシア・アダイ=ロビンソン)はレイモンド・キング局長(J・K・シモンズ)から呼び出しを受け、いろんな犯罪組織と深く関わっている「会計士」と呼ばれている男の正体を調べろと、インターポールから来た写真を渡される。

78点

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 面白かった。もっとBテイストあふれるアクション作品かと思ったら、しっかりと人間を描いた感動的ドラマのあるアクションだった。話は地味だけれど、見て良かった。久しぶりに良いアクション。複線が巧くできていて、最後にすべての人物が明らかになる。ちょうどジグソー・パズルの最後のピースがピタッとハマる感じ。すっきり!さわやかなエンディング。

 自閉症患者を主人公に、自閉症に対する偏見を取り去る強い主張もありつつ、たぶんコンプレックスを抱えているだろう小柄な美女との淡い恋も描き、しかも辛い過去まで折り込んで見事な構成。「レインマン」(Rain Man・1988・米)とつながる部分もある。

 病院にいた2人の男の子と、1人の女の子。天才的な数学の能力を持ちながら、他人とうまくコミュニケーションが取れない、ほとんど無表情な主人公が、ラストに少しニコリと笑う。いいなあ。

 予告では、主人公の本業は殺し屋と言っているが、どうなんだろう。違う気がする。最初は恩師の復讐で、その次は自分と女性の身を守るための戦いだ。だいたい暗殺術じゃない。護身術だ。父からたたき込まれ、その後は仕事をやって行く上で、ヤバいヤツらと付き合う必要上、戦うことができないと生き残れない。そのための格闘技と、射撃技術。しかも趣味が射撃だというセリフもある。実用性も含めた趣味なのだろう。1マイルの射撃練習をやっている。

 主演のベン・アフレックはタクティカル・トレーニングを受けようで、タブル・タップからヘッド・ショットという3連射を見せたり、


【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、金曜にムビチケカードで確保。当日は「君の名は。」のあとの上映で、10分前くらいに開場。若い人から中高年まで、割と幅広い。思ったよりも若い人が多かったとはいえ、やはりメインは中高年。男女比は6対4くらいで男性が多め。最終的には301席の9割くらいが埋まった。素晴らしい。

 スクリーンはシネスコで開いており、気になった予告編は…… それにしても四角の枠付き「ReLIFE」4/15公開とか、左右マスクの「ピーチガール」5/20公開とか、コミック原作ものが多いなあ。

 枠付き「おとなの恋の測り方」はとても小さな男と美女のラブ・ストーリーらしい。フランス映画らしい雰囲気。6/17公開。

 左右マスクのアニメ「ひるね姫」はまだティーザーらしく、内容が良くわからなかった。絵は「君の名は。」ばりにきれい。神山健治、原作・脚本・監督。3/18公開。

 枠付き「22年目の告白-私が殺人犯です-」は藤原竜也主演。日本中が欺かれるミステリーらしい。6/10公開。

 ちょっと驚いたのは、木村拓哉主演の時代劇、枠付きの「無限の住人」。コミックが原作で、斬られても死なない不死身の用心棒らしい。市原隼人、福士蒼汰らが出ている。面白そうだが、監督が最近怪しい三池崇史で大丈夫か。それにしてもタイトルは早く出して欲しい。4/29公開。

 枠付きの「愚行録」はかなり衝撃的な内容のミステリーらしい。一家惨殺事件を追う記者の話とか。妻夫木聡と満島ひかりの顔合わせ。うーむ、なぜか不安でドキドキする。2/18公開。

 映写機のマスクが左右に広がって、フルのシネスコ・サイズになって「キングコング:髑髏島の巨神」は新予告。スクリーンが大きいと迫力が違う。とにかくヤツはでかい。たぶん、いずれゴジラと戦わせるため、スケールを合わせたのでは? 3/25公開。

 フル・サイズ「素晴らしきかな、人生」は、予告では感動もののようで、「プラダを着た悪魔」の監督最新作と。ウィル・スミス主演で「幸せのちから」(The Pursuit of Happyness・2006・米)狙いな気はするが、どん底の男を3人の男女が救う物語らしい。これってフランク・キャプラ監督の傑作「素晴らしき哉、人生!」(It's a Wonderful Life・1946・米)との関係は? しかし2016年のラジー賞候補になってたなあ…… 2/25公開。

 フル・サイズ「夜に生きる」はベン・アフレックのギャング映画らしい。凄い絵と、凄いアクション。トンプソンやBARをぶっ放している。ベン・アフレック主演・監督・脚本。ゾーイ・サルダナやエル・ファニングが出ている。5/20公開。

 暗くなって、本編へ。


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