2017年4月2日(日)「ハードコア」

HARDCORE HENRY・2015(公式サイトでは2016)・露/米・1時間36分

日本語字幕:丸ゴシック体下、北村広子/ビスタ・サイズ(デジタル、GoPro)/ドルビーATMOS(公式サイトではDCP5.1ch)

(露18+指定、米R指定、日R15+指定)

公式サイト
http://hardcore-eiga.com
(全国の劇場リストもあり)

未来世界。兵士のヘンリー(カメラ)は致命傷を負い死亡するが、研究者で妻のエステル(ヘイリー・ベネット)によって機械の左手と左足を装着されて蘇る。そこへ死体から造ったサイボーグによる軍団を造ろうとしている超能力者エイカン(ダラニナーラ・コズロフスキー)が現れ、ヘンリーを自軍に入れようとする。しかしエステルの手引きでからくも脱出するが、エステルが逆にエイカンに連れ去られてしまう。そんなとき、エイカンと対立するジミーと名乗る男(シャールト・コプリー)が現れ助けてくれ、オレの研究所に来いという。

74点

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 またまたPOV(主観)映画(公式サイトではFPV、ファースト・パーソン・ビュー〈一人称視点〉と呼んでいるが)で、POV映画で面白いものはないので、ある程度覚悟していたが、意外に面白かった。目も回らなかった。車酔い状態になるかと思ったが、そんなことはなかった。良かった。

 ただ、使っているカメラは一般にも人気のGoPro(!)だそうで、ほぼ全編これで撮られているらしく、おおむね広角撮影のみ。基本はカットの積み重ねとしても、ズームもないし、スムースなパンもティルトもなく、状況説明カットもない。そのため、ハラハラドキドキではあるのだが、物語を楽しむというよりは、映画を擬似体験するのに近く、面白かったが心に残るものはない。ちゃんと起承転結はあるものの、遊園地のアトラクションに乗った感じ。

 たぶんテクニック的にはスゴイと思う。どうやって撮ったんだろうというところがあちこちにある。それは驚異に満ちている。たぶんデジタル技術を使いまくりだろう。POVなのでほぼ全編がヒッチコックの傑作「ロープ」(Rope・1948・米)のように疑似的に1カットになっている。だんどり、リハーサルはもちろん本番も大変だったはずだ。ちょっとでも間違えばたぶん長いカットをやり直し。

 しかも過激表現も1カットなので、とてもリアル。臨場感が半端ない。POVで相手を押さえつけ、ナイフを首に突き立てる。刃が咽に食い込んで行く。あるいは、話している相手の頭が狙撃されて突然半分吹っ飛ぶ。カットでつないでいるのならわかるが、これが流れの中で1カットなのだ。一体どうやって撮ったのか。ラストのクレジットを見るとデジタルSFXのスタッフの数が多いから、デジタル処理しているのだと思うが、良くできている。



【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開初日の4/1は映画の日で、誰でも1,100円となるため混雑が予想されたのでパス。まあ土日と重なると正直迷惑だ。公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、金曜日にムビチケカードで確保。ここも使えるようになったので助かる。しかも予約で発行されたバーコードを当日券売機に読み込ませると、予約番号や暗証番号の入力の必要なく、一発で発券できる。これは便利。ただ劇場まで行くエレベーターが混雑の元。

 10分前に開場。観客層は若い人も少しいたがメインはやっぱり中高年。ほぼ男性で、最初20人くらいの内3人ほどが女性。若い人は1/3くらいに増えたものの、最終的に251席に2.5割くらいの入り。映画の日の翌日だからその反動か、広告不足か。もっと入っていい映画だと思う。ただ、前に座ったヤツの座高が高いのか、頭がじゃまになって字幕が読みにくかった。今どき……。

 スクリーンはビスタで開いており、気になった予告編は…… 上下マスクの「美女と野獣」は日本語の新予告に。公開が近い。面白そう。4/21公開。

 「破裏拳ポリマー」は当時見ていた今の大人向けかと思ったのだが、監督がTVのヒーローものの人だとか。うむむ、どうなんだろう。厳しいかなあ。公式サイトを見ると銃はダメだ。酷い構え方。アニメは好きだったんだが……。5/13公開。

 「花戦さ」は東映らしい時代劇。ちょっと東映臭が強すぎる感も。中井貴一、市川猿之助、佐々木蔵之介、佐藤浩市などオールスター状態で、主演が野村萬斎と。クセが強いからなあ……。6/3公開。

 ほぼ暗くなってからの予告では、少しだけ上下マスクの「ディストピア パンドラの少女」は、車いすの子供たちとゾンビ? どうして欧米の映画人はゾンビが好きなんだろう。7/1公開。

 上下マスクの「ある決闘-セントヘレナの掟-」は西部劇。キーワードはテキサス・レンジャー、潜入、リオ・グランデ川。ここまでは西部劇としてなんら違和感はないが、ここに宗教が関わってきて、意外な展開をしそう。ウディ・ハレルソンがやばい教祖を演じるようだ。6/10公開。

 上下マスクの「ワイルド・スピードICE BREAK」も新予告に。4/28公開。

 照明が消えてからの上下マスク「ゴースト・イン・ザ・シェル」も新予告。すごそう。ますます見たくなったが、混むんだろうなあ。4/7公開。

 それにしても場内でケータイを使っているヤツが多過ぎ。忙しいんなら来るな! 本編上映ギリギリまで使ってやがる。まぶしいんだって。


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