2017年4月8日(土)「ゴースト・イン・ザ・シェル」

GHOST IN THE SHELL・2016・米・2時間00分(IMDbでは107分)

日本語字幕:手描き風書体下、松崎広幸/日本語字幕監修:  /ビスタ・サイズ(映写機の左右マスクで上映、デジタル、ALEXA 65カメラ、Panavision70レンズ)/ドルビー・デジタル、ドルビーATMOS(IMDbではdts、Auro 11.1も)

(米PG-13指定)(日本語吹替版、IMAX版、3D上映、4D上映もあり)

公式サイト
http://jackie-movie.jp
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

未来社会、ハンカ・ロボティクス社にストレッチャーで運び込まれた若い女性は、プロジェクト2571に基づき、脳が全身義体に移植される。やがて気が付くと、オウレイ博士(ジュリエット・ビノシュ)から、あなた(スカーレット・ヨハンソン)はミラ・キリアンで、難民ボートに乗っていてテロリストに襲撃され、脳を助けることしかできなかったと告げられる。オウレイ博士は全身義体の第1号で、人類の未来で奇跡だとしていたが、彼女を運び込んだハンカ社の社長カッター(ピーター・フェルディナンド)は、高度な兵器として公安9課でサイバー犯罪と戦わせるつもりだった。1年後、公安9課で上司の荒巻(ビートたけし)のもと、少佐となったミラは最前線に立ち、光学迷彩を身にまとい、ロボットによるVIP襲撃現場へ突入する。すると、その事件の背後にはクゼ(マイケル・カルメン・ピット)というハッカーがいることが明らかになる。

78点

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 原作本は1巻しか持っていないが、押井守版のアニメ映画「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」(1995・日)をハリウッド的に実写化したような印象。面白かった。見終わったら、すぐに続きが見たいと思った。ハリウッド版だけに、押井版よりわかりやすく作られている。そしてエンディングも違い、草薙は実世界を選ぶ。このレベルで作れるなら、3部作でもいいのでは? 押井版を見直したくなった。アニメの声優がこの実写版でも声優をやっているというから、字幕版と別に日本語吹替版を見るのもありかなあ。ラストにはスカーレット・ヨハンソンが少佐にしか見えなかった。

 とにかく世界観が素晴らしく、SF的なビジュアルが見事。3D-CGを使いまくっているとしても、この世界観を写実的にリアルに描いて、映画的に美しくまとめるとは。素晴らしいとしか言いようがない。監督は押井守監督のファンというかマニアなのではないだろうか(公式サイトによると監督は大ファンと公言しているらしい)。ちょっと「ブレードランナー」(Blade Runner・1982・米/香/英)的な所もありつつ、押井版ソックリのオマージュ的なカットがたくさんあったし、ビルの看板に「イノセンス」の日本語もあった。犬のガブまで出てくるし、餌をやっといてくれと。エンディングの曲は「イノセンス」(Innocenc・2004・日)っぽかったし。ひょっとしたら「イノセンス」も実写化するつもりか。もしそうなら、ぜひ見たい。押井さんスゴイ。

 あえて不満を書けば、多足戦車(多脚戦車、スパイダー・タンクといっていた)はもっとどうにかならなかったのだろうか。なんかカニみたい。芸者ロボはとってもいいのに。やっぱりフチコマちかタチコマ的な方が…… ただし本作では悪の手先になっており、フチコマ的にするのがためらわれたか。



【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開2日目の2D字幕版初回、新宿の劇場は全席指定で、金曜にムビチケカードで確保。当日は20分前くらいに開場。入るとすでに「ワンダー・ウーマン」の予告を上映中。えっ、早くない? 観客層は若い人から中高年まで、割と幅広い。かつて劇場で押井守版「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」を見た世代と、今回初めて見る世代というところだろうか。男女比では、女性が1/5〜1/4くらい。もちろんメインは中高年。割と朝早かったが、最終的には232席に7割くらいの入り。もっと入ってもいい映画だと思うが、いろんな上映方式があるので分散されるのかも。映画を純粋に楽しむのなら普通の2Dが良いと思う。

 スクリーンはシネスコで開いており、気になった予告編は…… 左右マスクの「トランスフォーマー最後の騎士王」はマイケル・ベイだからやっぱり内容がないんだろうなと。いままで1本として心に残るものはない。絵だけはスゴイけど。8/4公開。

 四角の枠付き「ジェーン・ドウの解剖」はB級ホラーの雰囲気プンプンだが、おもしろそう。見たいけど、劇場が……。パスかなあ。5/20公開。ちなみにジェーン・ドウとは女性の身元不明者のことらしい。男性だとジョン・ドウになるそうで、日本語で言えば名無しの権兵衛といったところか。

 左右マスクの「バイオハザード:ヴェンデッタ」は日本のフルCGアニメ。うーむ、CGかあ。ゲームそのまんまという感じもするけど。5/27公開。

 枠付きの「BLAM!(ブラム)」はCGを取り込んだセル風アニメという感じ。印しようとしては「攻殻機動隊」っぽい感じがしたが……。5/20から2週間限定公開。

 枠付き「魔法少女リリカルなのは」は美少女アニメ。7/22公開。

 左右マスクの「宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち」もアニメ。6/24公開。

 枠付きの「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」はようやく実写映画。しかも新予告。前作が面白かっただけに、これは見たいなあ。5/12公開。

 枠付き「キング・アーサー」も新予告に。サブタイトルが聖剣無双というのは引っかかるが、おもしろそう。6/17公開。

 最近はアニメがドット増えた感じ。やっぱりお客がはいるし、関連商品も売れるし、劇場としてはありがたいのだろう。ここもバルトのようにアニメ劇場になってしまうのか。

 暗くなって、映写機の上下マスクで本編へ。


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