2017年4月22日(土)「バーニング・オーシャン」

DEEPWATER HORIZON・2016・香/米・1時間47分

日本語字幕:丸ゴシック体下、松崎広幸/シネスコ・サイズ(デジタル、ALEXA65、Panavisionマーク)/ドルビーATMOS(IMDbではトルビー・デジタル、dts、IMAX 12トラック、IMAX 6トラックも)

(香IIA指定、米PG-13指定)

公式サイト
http://burningocean.jp
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

2010年4月20日、石油掘削会社トランスオーシャン社の技師、マイク・ウィリアムズ(マーク・ウォールバーグ)は、ルイジアナ州ベニスの沖合いに浮かぶ石油掘削施設ディープウォーター・ホライズンへ3週間の予定で勤務につく。すると同じヘリで到着した施設主任のジミー・ハレル(カート・ラッセル)が、安全確認のために必要なセメント・テストが行われていないことを問題視するが、雇い主であるBP社の管理職員ヴィドリン(ジョン・マルコヴィッチ)が作業の遅れを理由に担当者を返してしまったことが判明。しかたなく強度を確認するための負圧テストを行うことにする。テストで異常値が出るも、ヴィドリンはパイプに泥が詰まったためと主張。別のパイプで更なるテストをすると異常は出ず、テストは終了とされる。ところが、ドリル・パイプに異常が発生し、大量の原油が噴出する。女性操舵手のアンドレア(ジーナ・ロドリゲス)がSOSを出そうとするが、上司から君には権限がないと止められる。そうこうしている内にガスが発生し、エンジン室で引火、大爆発が起こる。

74点

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 実話の映画化だが、印象としては堂々たるパニック映画、ディザスター・ムービー。昔1970年代に盛んに作られた「大地震」(Earthquake・1974・米)や「タワーリング・インフェルノ」(The Towering Inferno ・1974・米)のような雰囲気を感じた。救命艇で脱出するところは「タイタニック」(Titanic・1997・米)か。

 もちろん技術ははるかに高度になっており、あたかもその現場に居合わせたかのようなリアルな泥の噴出、爆発、塔やクレーンの崩壊などが再現されている。音もクリアーでよく回り、大音響は迫力があって臨場感もあった。

 人間のおごりや手抜きで悲劇が起き、被害が広がって行く。一体どうやってそこから逃げるのか、そしてどうやって仲間を救うのか。テーマは一緒だ。でも、これは実話だと。そこの説得力は違うけれど、それぞれにドラマがあって、懸命に生きようとする。そこが感動的。そんな状況の中でも冷静に判断できる人がいる。ボクにはできなそうだが、人間ってスゴイ。

 日本では通常上映のみながら、本作こそ3Dや4D上映、IMAX向きだと思うなあ。テクニカル・スペックを見るとアメリカではどれもやったようだが。

 事故自体は日本でも報道され、大きな話題となった。鎮火後も石油の流出は止まらず、数カ月にわたって流出が続いた。損害も賠償も莫大なものになったとされる。割と記憶に新しい事故で、これがもう映画になるとは、さすがアメリカ。まあ実名で上げられているBP(ブリティッシュ・ペトロリアム)社はもともとはイギリスの石油会社だが……。


【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開2日目の初回といってもほぼお昼、新宿の劇場は全席指定で、金曜にムビチケカードで確保。当日は着いた時点で「残り座席わずか」の表示。13〜14分前くらいに開場。少し若い人もいたが、ほぼ中高年。下は、父に連れられたたぶん中学生くらいの女の子。男女比は6対4くらいで男性のほうが多かったが、意外と女子も多かった。最終的には122という小さなキャパはほぼすべて埋まった。もっと大きなキャパでやっても良いような気がするが……。

 気になった予告編は…… 見るからに暗い左右マスクの「昼顔」は新予告に。なんか、うんざりするような雰囲気。たしかカトリーヌ・ドヌーヴの主演で同じタイトルの映画があったような。6/10公開。

 左右マスクの「追憶」も新予告に。これも暗い感じではあるが、それだけじゃない部分もありそうで、ミステリーという部分に興味を惹かれる。はたして。5/6公開。

 ボストン・マラソンでのテロを描いた四角の枠付き「パトリオット・デイ」も新予告に。本作と同じピーター・バーグ監督とマーク・ウォールバーグのコンビ作品。6/9公開。

 枠付き「ローガン」は長いというか、新しいバージョンか。まだちょっと先。6/1公開。

 あとはだいたい同じ予告の繰り返し。暗くなって、映写機の左右マスクが広がって、映画泥棒の後本編へ。


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