2017年4月30日(日)「ワイルド・スピードICE BREAK」

THE FATE OF THE FURIOUS・2017・米・2時間16分

日本語字幕:手描き風書体下、岡田壮平/シネスコ・サイズ(デジタル、Arri ALEXA、Red、Sony)/ドルビーATMOS+VISION、dts X(IMDbではドルビー・デジタル、DATASAT、Auro 11.1、ドルビー・サラウンド7.1も)

(米PG-13指定)(日本語吹替版、3D・4D上映、IMAX版もあり)

公式サイト
http://wildspeed-official.jp
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

何者かによりベルリンの武器商から電磁パルス砲(EMP)が強奪される。DSS(外交保安部)の腕利き捜査官ルーク・ホブス(ドウェイン・ジュンソン)は極秘任務として政府の援助を得られない奪回作戦を命じられ、ドミニク(ヴィン・ディーゼル)のチームに協力を仰ぐ。ベルリンでの派手なカー・チェインによる死闘の末、どうにかEMPの奪回に成功したホブスだったが、なぜかそれをドミニクに奪われてしまう。ドミニクは謎の女、サイバー・テロリストのサイファー(シャーリーズ・セロン)に脅され、言うことを聞くしかなくなっていたのだった。地元警察に逮捕されたホブスが刑務所に収監されると、そこには以前ホブスとドミクニたちが協力して逮捕した元特殊部隊のデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)も収監されていた。そこにアメリカの極秘機関のボス、ミスター・ノーボディ(カート・ラッセル)が新人捜査官のリトル・ノーボディ(スコット・イーストウッド)を連れて現れ、EMPを奪回し、ドミニクを捕まえて真相を明らかにすると、2人を釈放する。

78点

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 面白かった。荒唐無稽で、あり得ない設定、あり得ないアクション、あり得ない展開でも、136分間、ほとんど007映画のような世界を股にかけた痛快アクションを楽しめた。ちょっと「エクスペンダブルズ」(The Expendables・2010・米)的でもあった。たぶんCGを使っているのだと思うが(長いエンド・ロールの後半はほとんどCGスタッフ)、どうやって撮っているのかわからないようなシーンもたくさんあり、目を奪われる。すごいなあ。

 冒険に継ぐ、冒険。そしてシリーズの定番要素をしっかり取り込み、ファンをがっかりさせることなく、さらに想像を超えるアクションで観客を圧倒する。観客を楽しませようとする気持ちが伝わってくるから、「あり得ないよ」と思わずに楽しむことができた。ライバル、憎み合う的、仲間、ファミリー、信頼、友情、勇気、諦めない心、そういったものが混ざり合って感動さえ味わえる。それでいてコミカルでコメディの要素もあり、わかりやすい勧善懲悪。良い者と悪い者の戦い。善が力を合わせて強い悪を倒す。

 そして、カッコ良い! 見終わればスッキリ爽快。お金もかかっていて、それがうまく使われ、見る価値がある。ヴィン・ディーゼルが主人公だが、ファミリーの物語で、群像劇的になっており、それぞれに見どころがあるのも良い。ドウェイン・ジョンソンもドェイソン・ステイサムもシャーリーズ・セロンも主役を張れる人だ。そこにカート・ラッセルや、ゲスト的なヘレン・ミリンというベテランが顔を連ね、クリント・イーストウッドの息子スコット・イーストウッドが新人として参加し、いじられキャラでみんなにからかわれるのが面白い。しかも、ときとぎ見せる表情が父親の若い時ソックリ。

 何より良いのは悪党のボス、美女のシャーリーズ・セロンだろう。実に憎たらしく、冷酷に悪役を演じている。うまい。見ているだけで悪いオーラが伝わってくる感じ。美人だけにゾッとするような怖さがある。悪役が良いと、主人公達が引き立つという見本のような感じ。

【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、金曜にムビチケカードで確保。当日は着いた時点で残り座席わずかの表示。20分前くらいに開場。観客層は若い人から中高年まで、割と幅広い。下は母に連れられた小学校低学年くらいから。最初15人くらいで女性は3〜4人。最終的に128席はほぼ満席。このキャパなら当然だろう。

 気になった予告編は…… 前日と同じシネマ・チャンネルのあと、四角の枠付きの「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第一章」などがあって、枠付きの「忍びの国」は新予告に。本格的時代劇っぽいが、コメディのようでもあり、大丈夫か? 7/1公開。

 枠付き「パイレーツ・オブ・カリビアン最後の海賊」は新予告。なんだか凄そう。期待させる。7/1公開。

 枠付き「エイリアン:コヴェナント」はとにかく気になる。ただ、どうにも「1」をなぞっているような気もして、そんなことはないと思けど、大丈夫か? 9/15公開。

 枠付き「ハクソー・リッジ」も新予告に。海岸の切り立った崖がハクソー・リッジで、武器を持たないと誓った男が軍隊に入り、イジメを受けながらも衛生兵として前線に出て、多くの命を救ったという実話の映画化なんだとか。てっきりヨーロッパ戦線かと思ったのだが、沖縄戦が舞台らしい。6/24公開。

 ボストン・マラソンの爆弾テロを描く枠付き「パトリオット・デイ」6/9公開のあと、暗くなって、映画泥棒があって本編へ。


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