2017年6月23日(金)「レイルロード・タイガー」

鉄道飛虎・2016・中・2時間04分

翻訳:角野マリア/字幕:高橋 澄/日本語字幕:丸ゴシック体下/シネスコ・サイズ(表記無し。デジタル? ドルビー・ビジョン)/音響:表記無し(IMDbではAuro11.1、ドルビーATMOS)

(香IIA指定、英12A指定)(日本語吹替版もあり)

監督:ディン・シェン
脚本:ディン・シェン、ヒー・クークー
撮影:ディン・ユー
出演:ジャッキー・チェン、ファン・ズータオ、
   池内博之、矢野浩二、ほか


公式サイト
http://railroadtiger-movie.jp
(全国の劇場リストもあり)

1941年、中国。運び屋のボス、マー・ユエン(ジャッキー・チェン)は、「レイルロード・タイガース(飛び虎、フェイフウ)」として日本が経営する鉄道から日本軍の物資を盗んで隠すなどしていた。そんなある日、家に八路(パーロー)軍の負傷した兵士ダーグオ(ワン・ダールー)が逃げ込んでくる。近くにある鉄道の橋の爆破に失敗し、自分だけが生き残ったという。マーは跡を追って来た山口隊長(池内博之)率いる日本の憲兵隊をうまくごまかすと、ダーグオに故郷に帰るように勧めるが、絶対に3日以内に爆破しなければならないといって聞かない。しかたなくマーはそのミッションを引き継ぐことにし、まず日本軍から爆薬を奪う計画を立てる。しかし、その時、列車で憲兵隊の男装の女性司令が到着。山口隊長よりも厳しく強引な捜査をする人物だった。


72点

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 旧日本軍と、地元のアウトロー「フェイフウ」との戦いを描いた、コミカル・アクション。時代背景や設定はリアルでも、漫画的荒唐無稽の冒険談。日本人的には笑いのツボが違うらしく、あまり笑えないが、ところどころはジャッキー映画らしく笑える。そして、中国映画なので日本兵はもちろん悪役だが、やはりジャッキー映画ということもあり、悪役ではあっても極悪ではない。少なくとも本当に日本人俳優を使った点で評価は出来るだろう。日本語のたどたどしい日本軍人役も多いが。それで、日本語のセリフなのに日本語字幕が付いていた。

 橋を爆破するのは映画で良くあるパターンで、だいたいクライマックスの橋は崩れる。戦争映画でなくても、橋が舞台の映画は多い。「戦場にかける橋」(The Bridge on the River Kwai・1957・英/米)などは超有名。そこに目新しさはない。鉄道を使ったものも多いしなあ。「カサンドラ・クロス」(The Cassandra Crossing・1976・独/伊/英)とか、最近でも韓国映画で「スノーピアサー」(Snowpiercer・2013・韓/チェコ/米/仏)なんてのもあったし。

 中国製作の映画なので、やはり旧日本軍は必ず悪として描かなければならないだろうし、抗日映画でないと許可は出ないだろう。それでも中国全土で上映されると、とんでもない人数が見ることになるとかで、たぶん充分ペイするにちがいない。ビジネスと割り切れば、これもまた1つの映画のあり方。そのなかでは、よくやった方の作品ではないだろうか。

【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開8日目の3回目、新宿の劇場は全席指定で、2日前にムビチケカードで確保。当日は17〜18分前に開場。キャパの小さいスクリーンで、意外と若い人が多い。平日なのに。やはり大学生か。最初9人くらいで、女性は4人。ジャッキー作品は戦争物でも女性が多い傾向。最終的には一番小さいスクリーンの73席に20人ほど。男女比は半々くらい。


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