2017年6月24日(土)「ジーサンズ はじめての強盗」

GOING IN STYLE・2016・米・1時間36分

日本語字幕:手描き風書体下、野口尊子/シネスコ・サイズ(表記無し。IMDbではデジタル、Arri)/ドルビー・デジタル

(米PG-13指定、日PG12指定)

監督:ザック・グラフ
脚本:セオドア・メルフィ
原案:エドワード・キャノン(1979年版) 撮影:ロドニー・チャーターズ
出演:モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、
   アラン・アーキン、アン=マーグレット、
   クリストファー・ロイド、マット・ディロン、ほか


公式サイト
https://warnerbros.co.jp/movie/g3z/
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

ジョー・ハーディング(マイケル・ケイン)が呼び出しを受けて銀行に行くと、支店長のチャック(ジョシュ・パイス)が、残高が足りなくなりローンが支払えなくなったので、まもなく家が差し押さえられるという。ローンの金利が突然3倍に跳ね上がっていたのだ。抗議していると、いきなり武装したマスクの強盗3人が現れ、あっという間に大金を強奪して行く。ジョーは犯人の刺青を目撃していたため、FBIの特別捜査官アーレン・ヘイマー(マット・ディロン)に訴えるが、高齢の老人のうろ覚えと、真剣に聞いてくれない。そんな時、かつて40年間務めていたウェクスラー社で説明会が開かれ、合併により工場をベトナムに移し、年金は新しいシステムに変わるため凍結すると発表される。つまり年金が消滅するのだ。そこで一緒に働いていた親友のウイリー・デイビス(モーガン・フリーマン)とアルバート・ガードナー(アラン・アーキン)に声をかけ、マスクの強盗達のように、我々も銀行を襲って年金を取り戻そうと誘う。予行演習で近所のスーパーで万引きをするが、全員すぐに捕まり、逆に哀れみから割引きクーポをもらう体たらく。そこで、悪の世界に詳しいプロに指導を仰ぐことにするのだが。


76点

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 よくあるじいさんパワーの映画で、予想を裏切らない展開。まあ、大人の童話というか、ファンタジー。あり得ないけど、あったらスゴイなあ、あって欲しいなあと。良くできた脚本。最後にピースが全てピッタリはまる。不足も余りもなし。しっかりと笑わせ、楽しませてくれて、面白かった。見て良かった。なんでこれで前売り無しなんだろう。オンライン券のみあったらしいけど。

 本作は、日本劇場未公開のマーチン・ブレスト監督「お達者コメディ/シルバー・ギャング」(Going in Style・1979・米)のリメイクなんだとか。マーチン・ブレストといえば「ビバリーヒルズ・コップ」(Beverly Hills Cop・1984・米)や「ジョー・ブラックをよろしく」(Meet Joe Black・1998・米)などの傑作を監督した人。だからオリジナル版はIMDbで7.2点のなかなかの評価で、それもあって本作の評価は厳しくなったのだろう。IMDbで6.8点とちょっと惜しい。ボクはものすごく面白かったけどなあ。しかも少女の証言のところでは危うく泣きそうになった。何より主役の3人が好きということもあるけど……。ただ、なぜ日本でPG12指定なのか、良くわからなかった。G指定でもっとスゴイのがいっぱいあるのに。

 まあ、モーガン・フリーマンも似たような映画、ロバート・デ・ニーロと共演した「ラストベガス」(Last Vegas・2013・米)に出ているし、ジャック・ニコルソンと共演した「最高の人生の見つけ方」(The Bucket List・2007・米)では人生の締めくくり方を見せてくれたしなあ。マイケル・ケインも「ウォルター少年と、夏の休日」(Secondhand Lions・2003・米)でじいさんパワーを見せつけてくれた。アラン・アーキンは多くの作品でじいさんパワーを発揮しているが、特に「ミッドナイト・ガイズ」(Stand Up Guys・2012・米)は、本作のダーク版みたいだし、「リベンジ・マッチ」(Grudge Match・2013・米)もじいさんパワーが良かった。

【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開初日の初回、新宿の劇場は全席指定で、ムビチケカードで木曜に確保。当日は10分前くらいに開場。観客層はほぼ中高年で、入ったらすでに「ブレードランナー」の新予告を上映中。オイオイ、まだ人がほとんど入ってないぞ。あとでもう1回やるのかと思ったら、やらなかった。なんだったんだろう。映写機の調整か。最終的に232席に6.5割ほどの入り。平日でこれはビックリ。しかも前売り無しだ。男女比はメモし忘れだが、6対4くらいで男性が多かったような。関係者らしい一団が8人ほど鈴なりに。多すぎるって。2人で充分。とても気になる。


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