2017年7月1日(土)「ディストピア パンドラの少女」

THE GIRL WITH ALL THE GIFTS・2016・英/米・1時間51分

日本語字幕:丸ゴシック体下、高橋 彩/ビスタ・サイズ(デジタル、1.85に少し上下マスクで上映、IMDbではデジタル2.00:1、公式サイトではアメリカン・ビスタ)/音響表記無し(IMDbではドルビー・デジタル、公式サイトではDCP5.1ch)

(英15指定、米R指定、日PG12指定)

監督:コーム・マッカーシー
原作:「パンドラの少女」M.R.ケアリー(東京創元社刊)
脚本:M.R.ケアリー
撮影:サイモン・デニス
出演:セニア・ナニュア、ジェマ・アータートン、
   パディ・コンシダイン、グレン・クローズ、ほか


公式サイト
http://pandora-movie.jp
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

多くの人類が感染してゾンビ化し「ハングリーズ」となった未来世界。母体を通しての二次感染だったことから知性を残したままハングリーズとして生まれた「セカンド・チルドレン」の少女メラニー(セニア・ナニュア)は、イギリス、ロンドン近くの隔離された軍の施設で、凶悪犯の囚人のように半拘束されながらヘレン・ジャスティーノ先生(ジェマ・アータートン)に教育を受けていた。そして、科学者のキャロライン・コールドウェル博士(グレン・クローズ)は、高い知性を示すメラニーを研究材料とすべく、解剖しようとしていた。ちょうどそのとき、施設のフェンスが破られ、ハングリーズたちが侵入する。大混乱の中、メラニーはジャスティーノ先生を助け、「ハングリーズ」に常に厳しい態度をとっていたエディ・パークス軍曹(パディ・コンシダイン)ら数人の兵士達と共に、軍用車に乗り込んで脱出を図るが、そこにはコールドウェル博士が乗り込んでいた。


70点

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 後味の悪い映画。ちっとも楽しくない。これは邦題通りの映画で、邦題の勝利というところか。ユートピアの反対のディストピア。暗黒世界。そしてパンドラ。ほぼ邦題で全て語り尽くしている。それ以上でも、それ以下でもない感じ。まあ、一言で言えば普通の「ゾンビ映画」だ。それをイギリス人っぽくというか、理屈っぽくいじり回したと。IMDbでは6.7点の評価。西洋人はゾンビが好きだなあ。

 特に見るべきところはないが、あえて言えば、デンゼル・ワシントン似の主演の少女が良い感じを出しているということだろうか。ほかのキャラは普通。嫌な軍曹は途中から良い人風になったりでキャラが中途半端。グレン・クローズの悪役ぶりが見事といえば見事だが、この人は「危険な情事」(Fatal Attraction・1987・米)など元々悪役が巧いからなあ。

 音は、効果音も音楽も、すべてが暴力的で不快。大きくて、耳障りで、それだけで疲れてしまうほど。うむむ。理屈っぽいだけにそこがまた腹が立ち、音響と合わせて、相当のストレスになる。これは見て良かったのかどうか。

 銃はイギリス軍が、キャリングハンドルがなかったので、たぶんL85A1ライフル。何人かは音に反応するゾンビ(ハングリーズ)を集めないようサウンド・サプレッサーを装着して使う。世界的なお約束通り、頭を撃たないと死なない。サイドアームはグロック。車載のマシンガンはFN MAGだったと思う。

 公開初日の初回、新宿の劇場は全席指定で、紙の前売りしかなかったので木曜に劇場まで行って座席を確保。ああ時間と交通費が……。当日は10分前くらいに開場になって、場内へ。意外と若い人もいたが、メインはやっぱり中高年。それるオヤジ。女性は1割ほどか。最終的には女性がもう少し増えて、137席の7割くらいが埋まった。それにしては関係者らしい一団の人数が多く、10人くらいが鈴なりになっていた。多すぎるって。2人もいれば充分だろう。


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