2017年8月20日(日)「ベイビー・ドライバー」

BABY DRIVER・2017・英/米・1時間53分

日本語字幕:フチ付き丸ゴシック体下、栗原とみ子/シネスコ・サイズ(デジタル、in Panavison、Arri)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタルも)

(米R指定)

監督:エドガー・ライト
脚本:エドガー・ライト
撮影:ビル・ポープ
出演:アンセル・エルゴート、リリー・ジェームズ、
   ケヴィン・スペイシー、ジェイミー・フォック    ス、ほか

公式サイト
http://www.babydriver.jp
(全国の劇場リストもあり)

幼いときの交通事故で耳鳴りに悩まされる“ベイビー”(アンセル・エルゴート)は、ボスの“ドク”(ケヴィン・スペイシー)への借金を返すため、“ドク”が企画した犯罪計画を実行するチームを逃がす天才的なテクニックを持ったドライバー。そして“ベイビー”は里親のジェフ(CJ・ジョーンズ)と暮らしていたが、ある日、ダイナーのボーの店で、ウェイトレスのデボラ(リリー・ジェームス)と出会い、恋に落ちる。やがて“ベイビー”にとって最後の仕事をやるため、新たなメンバー、“バッツ”(ジェイミー・フォックス)、“JD”(ラニー・ジューン)、“エディ”(フリー)が集められる。現金輸送車を襲ったところ“JD”のミスで失敗しそうになり、“ベイビー”のドライビング・テクニックでどうにか逃げ切りやりとげる。借金のなくなった“ベイビー”は足を洗ってデボラと旅に出る計画を立てるが、“ドク”から次の仕事があると連絡が入る。


76点

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 面白かった。耳鳴りを打ち消すため、主人公が常にiPodで聴いている曲がそのまま映画のBGMとして使われている。しかも、それが強盗から逃走のシーンでほとんど主人公の行動とシンクロしていて、とてもノリが良い!

 しかも、キャラクターが配役にぴったりのイメージ。優しそうなベイビーに、可憐でかわいらしいデボラ、頭が良さそうでいて冷酷な面と情に篤い面とを併せ持つボス、凶悪な犯罪者気質のバッツなど素晴らしい。どの登場人物もキャラが良く立っている。

 素晴らしい曲の数々に、超絶ドライビング・テクニックを見せるカー・アクション、派手な銃撃戦など、聞き所、見所もたっぷり。絵も良い。コイン・ランドリーで、ドラム乾燥機で赤・青・黄の原色の洗濯物が回っていてキレイ。レストランでは2人のテーブルの周りをカメラがぐるぐる回る。悪党の話で、ピカレスクものなのだが、主人公の良い人ぶりが伝わってくるので、感情移入でき、応援したくなる。

 ストーリー展開は、冷静になれば読めるオーソドックスなものだが、見ているときは他の凶悪な悪党たちが何をやるかわからず、恐ろしくて、先が読めない。だからハラハラドキドキの展開となる。この辺もうまい。

 銃は、強盗たちが使うモスバーグ、レミントンなどのショットガンに、追ってくる海兵隊がMP5K。武器屋はAK、M4カービン、SIG MPX、手榴弾などを売っており、ジェイミーはS&Wのシングルのシルバー・オート、M3906あたりか。警官たちはS&WのM&Pやグロック。“ダーリン”はキンバーのラプター、バディがP228。ほかにP320らしい銃も。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、当初、前売り券はなかったが、8/12からムビチケのオンライン券発売されたので、それを購入。どうしてこんなに出来の良い映画で、この酷い扱いなのだろう。と良く見ればソニー・ピクチャーズか……。券がないので忘れそうになったが、見たかったのでこまめにチェックして、金曜にネットで確保。二次元バーコードを印刷しておいて、当日は機械でそれを読み込ませて即印刷。これは簡単。

 観客層は若者から中高年まで幅広く、まんべんなくいた感じ。男女比は6対4くらいで男性が多かった。まあ、アクションで、女性ウケする有名なイケメン俳優も出ていないので、むしろ意外に女性が多い感じ。最終的には前席の頭がちょっと気になる405席の9割くらいが埋まった。さすがに評判が良いだけのことはある。まあ、ボクからしたらいわゆる普通のアクション映画だけど、あちこちで評論家が褒めていたからなあ。


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