2017年9月17日(日)「エイリアン:コヴェナント」

ALIEN: COVENANT・2017・米/英/豪/ニュージーランド/加・2時間02分

日本語字幕:丸ゴシック体下、松浦美奈/シネスコ・サイズ(デジタル、Arri)/ドルビーATMOS(IMDbではDTS X、ドルビー・サラウンド7.1、Auro 11.1も)

(米R指定、英15指定、日R15+指定)(4D上映もあり)

監督:リドリー・スコット
原案:ジャック・パグレン、マイケル・グリーン
脚本:ジョン・ローガン、ダンテ・ハーパー
撮影:ダリウス・ウォルスキー
出演:マイケル・ファスベンダー、キャサリン・ウォーターストン    ビリー・クラダップ、ダニー・マクブライド、ほか

公式サイト
http://www.foxmovies-jp.com/alien/
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

2104年12月5日、宇宙船コヴェナント号は入植者2,000名とクルーを乗せ、移住先のオリガエ6に向かっていた。船のコントロールは、コンピューター・システムのマザーが改良型アンドロイド、ウォルター(マイケル・ファスベンダー)に指示して行っていたが、充電のため太陽電池パネルを展開していた時に惑星爆発の衝撃波を受け、太陽電池パネルに損傷を受け、火災が発生する。緊急事態のため、全クルーがマザーによりコールド・スリープから目覚めさせられるが、その時、船長のジェイコブ(ジェームズ・フランコ)が焼死する。そして太陽電池パネルを修理しているとき、作業員が謎の通信を傍受。分析すると、英語で「カントリー・ロード」を歌う女性の声で、近くの地球によく似た惑星から発信されていた。代わって船長となったオラム(ビリー・クラダップ)は、副官となったダニエルズ(キャサリン・ウォーターストーン)の反対を押し切り、その惑星に調査隊を送り込む。


74点

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 絶望を描いた映画。最近こういうのが多いなあ。なぜなんだろう。前作「プロメテウス」(Prometheus・2012・米/英)とストーリーはつながっており、意外な展開を見せる。だからウェイランド・ユタニの社長ピーターも前作のガイ・ピアースが演じているし、動かないがノオミ・ラパス演じるエリザベス博士も出てくる。そしてシリーズすべてで、アンドロイドが大きな鍵を握る。ちなみに前作は2093年の話。

 ホラーと言うより、陰謀の映画という感じ。ホラーの点で第1作には遠く及ばない。第1作で観客はネタのほとんど知ってしまったのだから驚きの怖さはない。第1作は怖かったなあ。当時は観客から悲鳴が上がったりしたもの。うーむ、創造主になろうとするか。この辺は「ブレードランナー」(Blade Runner・1982・米/香/英)にもつながるテーマなのかもしれない。

 絵は美しく、高画質。音もクリアーで、よく回る。立体感もあり、4Dで見たらすごい迫力なのかもしれない。ただ、血まみれで、腕がもげ、頭がとれ、体を突き破ってエイリアンが飛び出す。かなりグロい。

 それにしても、クルーの検疫の意識が低すぎではないだろうか。「ライフ」(Life・2017・米)で描かれていたのがリアルで普通だろう。怖さで言ったらあっちが上。こちらは何も考えず感染者かもわからないのに、平気で船内に入れてしまう。そこがすべての元凶。ドジすぎ。

 銃は、ハンドガンがベレッタM92ブリガディア、長物がM4カービン、AUG、ポンプ・ショットガンはM870か。

 ダニエルズの夫であるジェイコブ船長役でジェームズ・フランコがクレジット無しカメオ出演していた。ラストはお約束のタンクトップ1枚での格闘。戦う女がエイリアンをぶっ飛ばす。そこは痛快。

 公開3日目の通常2D版の初回、新宿の劇場は全席指定で、金曜にムビチケカードで確保。20分前くらいに開場し、やはり最初は中高年のみ。女性は20人中2〜3人という感じ。その後若い人と女性も少し増えて、最終的にはプレミアム席2列の半分くらいが埋まり、499席の7割くらいが埋まった。ほぼ中高年で、女性は1/4ほど、若い人は1/5ほど。この内容でもさすがの話題作。これから増えるかどうかは微妙。

 下の階の4D劇場の振動か、不快な振動がときどき伝わってきて、気持ち悪かった。場内が暗くなって、東宝の大スクリーンTCXのデモがあって、映画泥棒の後、フル・サイズで本編へ。

 なんだか続編がありそうな終わり方。3部作で解決編があるのか? でないと本当に絶望のみになる。


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