2017年10月1日(日)「亜人」

2017・東宝/電通/アミューズ/講談社/ジェイアール東日本企画/KDDI/日本出版販売/NTTぷらら/ローソンHMVエンタテイメント/LINE/GYAO!・1時間49分

シネスコ・サイズ(デジタル、ALEXA)/表記無し(ドルビー・デジタル?)

(4D上映、IMAX版もあり)

監督:本広克行
原作:『亜人』(講談社「good!アフタヌーン」連載)
   桜井画門
脚本:瀬古浩司、山浦雅大
撮影:佐光朗
出演:佐藤 健、玉山鉄二、城田 優、
   川栄李奈、綾野剛、ほか

公式サイト
http://ajin-movie.com
(全国の劇場リストもあり)

20年前のアフリカの戦場で、死なない人類が発見され「亜人」と名付けられた。全世界でも40体ほどしか確認されておらず、日本でもわずかに3体。人類の進化のために必要な存在と、政府は厚生労働省内に専門の部署を作り対策を進めていたが、実際には戸崎優(とさきゆう、玉山鉄二)率いるチームが密かに新薬開発などのための残虐な人体実験を繰り返していた。3体目の亜人、26歳の永井圭(ながいけい、佐藤健)は妹の病気を治すため医師を目指し研修医となったが、交通事故で死亡し、その場で再生したことから亜人と判明、以来、拷問のような人体実験に使われていた。その時、日本最初の亜人、佐藤(さとう、綾野剛)と2体目となった田中(たなか、城田優)とともに現れ、永井を救出し仲間に加えようとする。しかし佐藤たちの殺人を楽しむような残虐なやり口に共感できず、佐藤たちと戦いながら、1人、脱出を図る。


76点

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 思った以上にアクション映画。ほぼ全編アクションといっても良いような、ジェットコースター・ムービー。息つく暇もないくらい。逆に、ちょっと落ち着く部分もあって良かったような気はする。それでも、これでストーリーを語るのは良い感じ。かなりハードな内容で、「踊る大捜査線」(1998〜2012・日)シリーズの本広克行監督だけあって、ギャグもちょっと盛り込まれているのだが、凄絶な内容で、それに気付きにくく、気付いても笑って良いのか戸惑ってしまうほど。

 ガン・アクションはリアルで、たぶんCARシステムを取り入れた格闘技もミックスした超接近戦はほとんど「ジョン・ウィック:チャプター2」(John Wick: Chapter 2・2017・米/香)を彷彿とさせるもの。1人でSAT部隊を全滅させるシーンは圧巻。それも超人的というよりは説得力のあるリアルで。まあ死なない亜人だから可能になる話ではあるけど。こういうものが邦画で見られるとは思わなかった。マガジン・チェンジは銃を振ってマガジンを飛ばしており、ショットガンでは3ガン・マッチなどの競技で使うスピード・ローダーも使っている。

 それを許したプロデューサーはもちろん、これは本広克行監督とアクション監督の手腕ということになるのだろうか。邦画だって、やろうと思えばここまでできるんだ!! これだけでも見る価値がある。これは相当撮影に手間が掛かったことだろう。そして、綾野剛、佐藤健、川栄李奈らのトレーニングも大変だったはず。特に綾野剛はスゴイ! ちらりと見せる肉体美もスゴイけど。

 音も良く移動しており、サラウンド感も良好。色も濃いめでキレイ。カラー・コレクションしているのだろうけど、健康的な肌色で、特に青空が美しかった。そしてオープニング・タイトルもちょっとハリウッド的で、昨今になく、凝った作り。

 銃器特殊効果はBIG SHOT。銃はエランやシステマが提供しており、ガバメントとM4のほか、MP5、P226、たぶんレミントンM870なども使われている。

 公開2日目のノーマル版の初回、新宿の劇場は全席指定で、金曜にムビチケカードで確保。当日は20分前くらいに開場になって、最初は中高年の男性が13〜14人、女性が3人。若い男性が1人。プレミアム席が10席×2列もあるスクリーン。最終的には若い人も女性も増え、若い人が1/4くらい、男女比は6.5対3.5くらいに。下は父に連れられた小学生くらいの兄と一緒にいた幼稚園くらいの男の子。407席の6.5割くらいが埋まり、P席も8人ほど座っていた。終わって出る時、中国語を話している若い女の子たちがいたが、やっぱり佐藤健ファンだろうか。

 毎月1日の映画の日だったので、入場料が1,100円。多くのスクリーンで売り切れになっていた。良いことなんだけど、土日と重なると混むから嫌なんだよなあ。しかも普段映画に来ないヤツも来たりして、遅れて上映直前に入ってきて、ライトを煌々と付けて席を探すバカ女がいて驚かされた。


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