日本語字幕:丸ゴシック体下、松崎広幸/シネスコ・サイズ(デジタル、Arri、ドルビーVISION)/ドルビーAtmos
(米R指定、日R15+指定)
監督:デヴィッド・リーチ 原作:アントニー・ジョンストン(作)、 サム・ハート(画) 脚本:カート・ジョンスタッド 撮影:ジョナサン・セラ 出演:シャーリーズ・セロン、 ジェームズ・マカヴォイ、 ジョン・グッドマン、 ティル・シュヴァイガー、ほか |
1989年、ドイツ、ベルリン。東側の情報提供者スパイグラス(エディ・マーサン)から提供されたあるリストを手に入れたMI6のエージェントが、KGBのくずエージェント、ユーリ・バクティン(ヨハンネス・ヨハネッソン)にそれを奪われる。MI6は腕利きの女性エージェント、ロレーン・ブロートン(シャーリーズ・セロン)に、現地エージェントのデヴィッド・パーシヴァル(ジェームズ・マカヴォイ)と組んで、リストの奪還を命じる。一方、KGBもリストが届けられていないことから、バクティンを探していた。
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コミカル風を装ってはいるが、かなりエグくて怖いスパイ・ハード・アクション。まあひと言で言うとすれば、女版ジェイソン・ボーン。女スパイという面では「ソルト」(Salt・2010・米)という人も。冒頭にMI6のボス「C」から言われるように、「誰も信じてはいけない」映画。スパイ映画らしく、欺し欺され、どんでん返しのどんでん返しで複雑な構成。日本人的には登場人物の名前が覚えきれず、誰が誰かわからなくなるからなおさら混乱する。スパイ映画らしく、とんでもない悪党もいて、美女もいて、エロもある。シャーリーズ・セロンも全裸になっているし、胸が見えているから気になって……これまた強烈。 ほとんどアクションの連続で、しかもほとんど格闘技で、射撃まで至近距離だから、ガンカタ的というかCARシステム風で、しかも1カットでシャーリーズ・セロンが殴られ、殴り、刺して、銃をぶっ放し、スライドが動いて薬莢が飛び、マズル・フラッシュがほとばしっている。すごいなあ。この辺は「ジョン・ウィック」(John Wick・2014・米/中)並み。飛び散る血糊や銃創はデジタルとしても、こんなに至近距離でプロップ・ガンをぶっ放して、撃たれ役の人は大丈夫なのだろうか。そんなはずはない。一体どうやって撮っているのだろう。手持ちカメラの1カットで撮っているシーンもあって、セロンが投げ飛ばされ血を流している。デジタルとは思うが、スタントマンの顔を入れ替えているのだろうか。1カットで車内から撮ったカー・スタントもある。デジタルだろうが、どうやって撮っているのだろう。 もちろんデジタル駆使しまくりとしても、シャーリーズ・セロンのアクションはスゴイ。かなりのトレーニングを積んでいるはずだ。カットと編集だけではごまかしきれないアクションの切れがある。しかも敵の銃を取ると、プレス・チェックし、マガジンも確認し、一部トリガーに指が掛かっているシーンもあったがおおむねプロっぽいガン捌き。これも見事。そして出てくる度に違う衣装をまとっている。そこも見所かも。そして時代を反映してタバコ吸いまくり。 銃はKGB系が、シルバー・スライドのステチキン(スチェッキン)、トカレフ、マカロフ。サプレッサー付きもたくさん。スナイパーはドラグノフ。フランスの女スパイはマニューラン・リボルバー。ラスト近く、主人公は敵からP226を拾って使う。 公開2日目の初回、新宿の劇場は40分前くらいに着いたら、まだ開いていなかったが、なにやら女性メインの長い列。なんでもJAL主催の「ラストレシピ」の試写会があるんだとか。その横に一般客の列。すでに座席は確保しているので並ぶ必要はないのだが、並ばなければならないような雰囲気で、しかたなく列へ。20分前くらいにようやく劇場がオープン。チケットをプリントして、トイレに行ったりしたらすぐに開場。観客層は若い人から中高年まで、以外と幅広かった。もちろんメインは中高年。開場当初は20人くらいいて女性は2〜3人。プレミアム席は10席×2列。最終的には407席に5.5〜6割くらいの入り。P席にも3人ほどが座った。 東宝のシネマ・チャンネルは新作に。英語・日本語字幕のマナー広告の後、フルサイズで本編へ。 |