2017年10月29日(日)「ブレードランナー2049」

BLADE RUNNER 2049・2017・米/英/加・2時間43分(IMDbでは164分)

日本語字幕:丸ゴシック体下、松浦美奈/シネスコ・サイズ(IMDbでは2.39、デジタル、Arri)/ドルビーATMOS(IMDbではAuro 11.1、dts、IMAX 6-Track、12-Track Digital Soundも)

(米R指定、日PG12指定)(日本語吹替版、IMAX版もあり。3D上映、4D上映もあり)

監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
原案:ハンプトン・ファンチャー
脚本:ハンプトン・ファンチャー、マイケル・グリーン
撮影:ロジャー・ディーキンス
出演:ライアン・ゴズリング、ハリソン・フォード、
   アナ・デ・アルマス、ロビン・ライト、ほか

公式サイト
http://www.bladerunner2049.jp
(全国の劇場リストもあり)

2049年、アメリカ、カリフォルニア。ロサンゼルス市警(LAPD)で、製造を禁じられた旧型レプリカント、ネスサス8型を追うブレードランナーのK(ライアン・ゴズリング)は、自身レプリカントだが新型だ。ある日、逃亡ネスサス8型レプリカントのサッパー・モートン(デイヴ・バウティスタ)を追い、地中に埋められたレプリカントの骨を発見する。それはとても重要なものらしく、新型レプリカントの開発と製造を手がけるウォレス社もそれに興味を持ち、強力なレプリカントを送り込んでくる。


86点

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 ちゃんとオリジナル版「ブレードランナー」(Blade Runner・1982・米/香/英)の雰囲気を受け継いで、新たな物語というか延長された物語を紡ぎ出したことに驚かされる。シリーズの第2作という位置づけでありながら、ほかの続編のように受けたポイントだけの積み重ねなどで失敗していない。

 SF的な世界観、第1作の無国籍なレトロ・フューチャー的な未来世界、シド・ミードが描き出した風景を継承している。スピンナーなどのメカもそうだし、A.I.っぽいバーチャルの恋人、家の内装なども、ボクには違和感がなかった。まずそれが嬉しい。そして適度なエロチックさ、暴力と残酷さ、終末的な倦怠感というか退廃感が漂う感じも良い。笑いはないかな。音楽も雰囲気を壊していないが、さすがにヴァンゲリスのあのインパクトには負けるかなと。

 感動的な物語。はたして自分は新種なのか普通なのかといった希望と葛藤、そして人間らしさとは何で、人間になろうとする男の思いが感動的だ。泣かせる。ただ結構長いので、寝不足だと、途中でちょっと眠くなるかも。

 銃は、デッカードが当時のブラスターを、Kが新型を使う。やはりボクには旧型の方が魅力的に見えた。ショルダーにはS&WのM&Pみたいなグリップが見えていたが、新型ブラスターのグリップだったのか? スピンナーはプジョーかあ。デザインは似ているけど、やっばり前作の方がカッコ良かった気がする。

 追加料金200円を払ってドルビーAtmosで見た。素晴らしい音響効果。音に包まれる感じと迫力。音の移動も明確だ。ヘタな3Dで見るより、映画に集中できてよっぽど良い。ただ、下の階の4D劇場の振動が伝わってきて、ちょっと不快だった。最初は地震かとビビったものの、最近は慣れてきた。でも不快は不快。

 公開3日目、新宿の劇場、TCX(東宝の大型スクリーン)・ドルビーAtmos上映の初回はもちろん全席指定で、ムビチケカードで金曜に確保。当日は20分前ほどに開場。若い人から中高年まで割と幅広い。ただ男女比は7対3くらいと男性の方がずっと多い。最終的には499席の9.5割くらいが埋まった。プレミアム席も9席×2列すべてが埋まった。すごいなあ。後方の特別席のようなところはどうだったのか、わからない。

 TCXとドルビーのデモの後、本編へ。場内が暗くなっているのに、ケータイを煌々と照らしてライト代わりにして入ってくるヤツ(若い女だった)がまだいるとは!


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