2017年11月18日(土)「ローガン・ラッキー」

LOGAN LUCKY・2017・米・1時間59分(IMDbでは118分)

日本語字幕:丸ゴシック体下、川嶋加奈子/シネスコ・サイズ(デジタル、Red(表記なし))/音響表記なし(IMDbではドルビーAtmos)

(米PG-13指定)

監督・撮影・編集:スティーヴン・ソダーバーグ
脚本:レベッカ・ブラント
出演:チャニング・テイタム、アダム・ドライ
 ヴァー、ダニエル・クレイグ、ライリー・キー
 オ、ほか

公式サイト
http://www.logan-lucky.jp
(全国の劇場リストもあり)

妻と離婚し、決められた日にだけ娘のセイディ(ファラ・マッケンジー)と会えるジミー・ローガン(チャニング・テイタム)は、足が悪いことを申告しなかったため、レース場の工事現場の仕事を失ってしまう。ジミーは温めていた「NASCARレース場からの現金強奪計画」を実行するため、バーテンの弟クライド(アダム・ドライヴァー)と、美容師でカー・マニアの妹メリー(ライリー・キーオ)を誘い、コンピューターに詳しいバング兄弟も仲間に入れると、どうしても欠かせないメンバーとして、金庫爆破の専門家ジョー・バング(ダニエル・クレイグ)に白羽の矢を立てるが、彼は刑務所の中だった。

76点

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 面白かった。ピカレスク・ロマンを堪能した。これはやっぱりファンタジーだろう。コミカルな味付けはあるが、日本人的にはあまり笑えず、予告で言うような「悪運だけはある」ような映画ではなかった。予告はミス・リーディングか? 「ド素人の強盗団」でも「史上最低」でもなかった。すべては緻密な計算で、とてもクレバーで、絶対にルールを破らないという強い意志もある。そしてベースに愛があり、勧善懲悪的な結末。やっぱりファンタジーだ。

 行き当たりばったり、思いつきの犯行のように思わせて、完璧なシナリオ、完全犯罪。最後にみんなが笑う。FBIさえも。ラストに英語字幕「誰も損をしていない。損をしたのはあなた(観客)だけ」というような内容の言葉が出るが、観客は果たして損をしたのだろうか。確かに金は払っているが、代わりに楽しい2時間をもらった。むしろ得した感じ。その意味で予告は酷い。予告には欺されて損をした。おバカ系の作品かと思ってた。

 ギャグというかコミカルな部分は、人の不運を笑うような感じのものが多く、日本人的にはあまり笑えなかった。一部、英語のわかるギャルとかオヤジが声を出して笑っていたが、ほとんどの人は笑っていなかった。アメリカじゃドカーンと来るのだろう。文化が違うのだから、笑うポイントが違うのはしようがない。

 銃を使わないアクションは珍しい。それでもちゃんとメリハリをつけ、緊張感も保っている。若干、間延びしているようなところもあるかも。主演のチャニング・テイタムは製作にも名を連ねている。

 公開初日の初回、新宿の劇場は全席指定で、木曜にムビチケカードで確保。当日は15分前くらいに開場。観客は若い人から中高年まで幅広く、最初は15人くらいいて女性は3人ほど。最終的には184席に4割くらいの入り。女性は2割くらいで、ほとんどは若い人だった。もっと入っても良い映画だと思うけどなあ。


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