2017年12月2日(土)「鋼の錬金術師」

2017・ワーナー・ブラザース映画/スクウェア・エニックス/ジェイ・ストーム/パルコ/電通/毎日放送/SDP/WOWOW/アニプレックス/KDDI/GYAO/朝日新聞/OXYBOT・2時間13分

シネスコ・サイズ(デジタル、表記なし)/ドルビー・デジタル?(表記なし)

(英語字幕版、IMAX版、4D上映もあり)

監督:曽利文彦
原作:荒川 弘「鋼の錬金術師」(月刊「ガンガンコ
 ミックス」スクウェア・エニックス刊)
脚本:曽利文彦、宮本武史
撮影:橋本桂二
出演:山田涼介、本田 翼、
 ディーン・フジオカ、松雪泰子、ほか

公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/hagarenmovie/index.html
(全国の劇場リストもあり)

幼い時から錬金術で才能を発揮するエドとアルの兄弟は、ある日突然、母を失ったことで、禁じられている「人体錬成」によって母を甦らせようとして失敗。エドは左足を失い、アルは体を失い、エドが右腕と引き換えにアルの魂をどうにか鎧の中に定着させた。しばらくして最年少で国家錬金術師「鋼の錬金術師」となったエド(山田涼介)はアル(声:水石亜飛夢)の体を取り戻すため、賢者の石を探し求める旅に出る。そして軍のハクロ将軍(小日向文世)から、キメラ(合成獣)の研究家の国家錬金術師「綴命の錬金術師」ショウ・タッカー(大泉 洋)を紹介され、弟のアルと、幼なじみのオートメイル(機械鎧)技師ウィンリィ(本田 翼)と、3人で会いに行くが……。


72点

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 原作を読んでいないのでわからないが、奇想天外な話で、冒険に次ぐ冒険。スケールもなかなか大きく、実に映画らしい構成。予算も掛かっているし、CGが素晴らしい。音も迫力があり、よく回っていた。映画としての世界観は良くできていたと思う。

 ボクはてっきり弟のアルの鎧姿は誰かが中に入っている実写だと思っていたのだが、すべてCGらしい。それくらいリアルで良くできていた。素晴らしい。

 それでも…… 最初30分くらいは外国が舞台で、登場人物たちも外国の名前で、普通に日本語で話しているのに大いに違和感があった。漫画やアニメならまったく違和感がないのに、やはり実写の映画では気になってしまう。その上、脚本か、演技か、演出か、特に冒頭はセリフがいかにも作られたたセリフで、学芸会レベルのような印象で、なかなか乗れなかった。山田涼介はアイドルとは言えさすがに演技が上手く、セリフも生きた言葉になっていたが……。後半は、ほとんど日本の物語として見ていた。

 ただ、特に前半にちりばめられた、漫画感を出すためというか、原作の味を出すためというかギャグが、かなり悲しいことに。これだったら無かった方が良かったかも。前半は軽く入れておいて、観客が乗ってきて後半に飛ばすのならついて行けたと思うが……。子供狙いなのかなあ。

 全世界で大ヒットした漫画だけに、評価は分かれると思う。それは宿命みたいなもの。どんなに良くできていても必ず文句を言われるし、出来が悪かったらミソクソだ。

 銃は第二次世界大戦時のドイツといったような設定で、ライフルはモーゼルkar98、MP40、MG42。ただ拳銃だけはなぜかガバメント。マスタング大佐の副官、蓮佛美沙子演じるホークアイ中尉はガバの2挺拳銃だ。國村隼演じる医師のマルコーは有鶏頭の水平二連ショットガンを持ち出す。ガン・エフェクトはビッグショット。クレジットにはエランの名前があった。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、ムビチケカードで2日前に確保。当日は、映画の日の翌日の初回ということもあってか、比較的ゆったりしていた感じ。観客層は若い人から中高年まで幅広かったが、高齢者は少ない印象。メインは若い人たち。男女比は4対6くらいで女性のほうが多かった。山田涼介やディーン・フジオカ・ファンということか。最終的には301席に4割くらいの入り。

 スクリーンはシネスコで開いており、CM・予告の後そのまま本編へ。とにかく場内ではケータイを点けるな! 入場者プレゼントで「鋼の錬金術師」のオリジナル小冊子をもらった。


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