2017年12月23日(土)「フラットライナーズ」

FLATLINERS・2017・米/加・1時間50分(IMDbでは109分)

日本語字幕:丸ゴシック体下、伊原奈津子/シネスコ・サイズ(デジタル、Arriロゴ)/ドルビーATMOS、Auro 11.1(IMDbではDTS: Xも)

(米PG-13指定)

監督:ニールス・アルデン・オプレヴ
脚本:ベン・リプリー
撮影:エリック・クレス
出演:エレン・ペイジ、ディエゴ・ルナ、
 ニーナ・ドブレフ、ジェームズ・ノートン、
 カーシー・クレモンズ、ほか

公式サイト
http://www.flatliners.jp
(全国の劇場リストもあり)

コートニー(エレン・ペイジ)は、ドライブ中、自分の不注意から同乗していた妹を死なせてしまう。9年後、医学生となったコートニーは死後の世界に興味を持ち、自ら臨死体験をするため、医学生仲間のソフィア(カーシー・クレモンズ)、ジェイミー(ジェームズ・ノートン)、マーロー(ニーナ・ドブレフ)に協力を仰ぎ、院内の地下にある災害用の施設を使い1分間だけ心臓を止める。ところが蘇生が上手くいかず、ジェイミーが同じ医学生のレイ(ディエゴ・ルナ)を呼び、どうにか事なきを得る。するとコートニーは、突然、ささいな記憶までが鮮明に蘇り、過去に読んだ本の注釈まで思い出したり、かつて習っていたピアノを流ちょうに弾いたりし始める。それを見た友人たちも臨死体験に挑むが、実はコートニーの周りでは奇怪な現象も起こっていた。


71点

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 メイン・ビジュアルが怖い。しかし、このイメージは映画の内容とは異なると思う。オリジナル版の「フラットライナーズ」(Flatliners・1990・米)に似せた感じなのだろうか。色調は似ている。決め台詞「今日は死ぬには良い日だ」もあった。そういえば同じ年に、別の世界が見える「ジェイコブス・ラダー」(Jacob's Ladder・1990・米)という怖い映画も公開されていたなあ。

 基本、怖い。音で脅かすのは1、2カ所で、ほとんどは正統派の怖さ。音もなく何かが近づき、いつの間にか後ろに立っている恐怖。怖さはなかなかだ。俳優たちの死んだ時の顔がスゴイ。リアル。

 ただ、ストーリー展開として、主人公の扱いが掟破りだろう。これがどうなのか。IMDbでは1万票以上の投票で平均5.0点の低評価。そこまで酷いとは思わなかったが、裏切られた感は強いかもしれない。

 自分の過去の過ちと向き合い、解決するという部分に重点が置かれているようで、死後の世界の掘り下げや、連れてきたものが何だったのかというような部分の掘り下げはほとんどなし。ちょっと宗教的というか、お説教臭い感じもして、ちゃんと怖いだけにもったいな気が。

 監督は傑作「ミレニアム ドラゴン・タトゥの女」(M穫 som hatar kvinnor・2009・スウェーデンほか)のニールス・アルデン・オプレヴ。製作はオリジナル版も手がけたマイケル・ダグラス。厳しい大学教授役で、オリジナル版に出ていたキーファー・サザーランドが出ている。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にムビチケカードで確保。当日は10分前くらいに開場。すぐに入ったが、もうシネマ・チャンネルが始まっていた。タイミングを合わせて欲しいなあ。観客層は若い人も少しいたものの、やっぱり中高年がメイン。男女比は7対3くらいで男性が多かった。まあ納得かな。女性は若い人が多かった。最終的には128席に6.5割くらいの入り。まあこんなものでしょう。


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