2018年1月14日(日)「ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!」

RENEGADES・2017・仏/独・1時間46分(IMDbでは105分)

日本語字幕:丸ゴシック体下、風間綾平/シネスコ・サイズ(デジタル、Arri)/ドルビーATMOS

(英12A指定、米PG-13指定)
監督:スティーヴン・クォーレ
脚本:リチャード・ウェンク、リュック・ベッソン
撮影:ブライアン・ピアソン
出演:サリバン・ステイプルトン、シルヴィア・フークス、
 J・K・シモンズ、ユエン・ブレムナー、ほか

公式サイト
http://renegades.asmik-ace.co.jp
(全国の劇場リストもあり)

1995年、サラエボに展開していたアメリカ海軍特殊部隊ネイビー・シールズのチームは、セルビア軍のリーチ将軍の身柄を拘束する任務で、イギリス軍特殊部隊SASの協力が得られなかったため、脱出ができなくなり、敵の戦車を奪い市内を暴走したあげく、ボート奪って脱出する。任務には成功したものの、司令官であるレヴィン少将(J・K・シモンズ)の怒りを買い、処分を検討する間の3日間、謹慎を命じられる。そんなとき、チームの1人スタントン・ベイカー(チャーリー・ビューリー)が恋人のウエイトレス、ララ(シルヴィア・フークス)から、祖父から聞かされていたというナチスの金の延べ棒の話を聞き、リーダーのマット・バーンズ(サリバン・ステイプルトン)に相談。マットは3日間を利用してチームで回収する計画を立てる。


71点

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 原案・脚本・製作リュック・ベッソンのお気軽冒険活劇。アクション満載で、思ったよりコメディ要素を減らしてシリアス寄りで作っていたので、不覚にもドキドキしてしまった。ただ、あり得ない大人のおとぎ話で、荒唐無稽。軽い。漫画をそのまま実写映画にしてしまったような印象。やっぱりリュック・ベッソン印だからなあ……。

 それにしても、この邦題で良いのだろうか。内容では勝負できないから、タイトルで人気の特殊部隊の名前を出してきたと。確かに、この計画に乗るのはネイビー・シールズだけど。ただ、この感じだとネイビー・シールズをバカにしている感じにならないか? 少なくとも敬意は感じられない。特殊部隊はネタになるから使ったという流れか。

 構成としては、予告から想像したように、クリント・イーストウッド主演の「戦略大作戦」(Kelly's Heroes・1970・米)だった。できる男たちが休暇を利用して敵の支配地内に侵入して、協力者も得つつ、隠されたナチスの金塊を強奪する。まったく一緒。もちろんはるかに「戦略大作戦」の方が良くできている。笑いも、パロディも、戦争の悲惨さも、個性的なキャラクターたちも、すべて「戦略大作戦」の方が上。

 銃は、当然だが撮影国ごとにアーマラーがいたようで、それを統括していたのはたぶんアドロフ・ウォイティネクという人。銃は、もちろんM4カービンがメインで、MP5も使っている。ハンドガンはP226とM9(水中で撃つ!)。セルビア軍はAK、トカレフ、MG42の現代版MG3、PKかPKMマシンガン、ドラム・マガジン付きもあったような。戦車にはNSVTか。ドーシカもあった。とどめはRPG。戦車はT-72っぽかったが……。

 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にムビチケカードで確保。当日は25分くらい前に早くも開場。最初はオヤジ、しかもジジ寄り男性のみ。少しして、22人々中3人がババ寄り女性。という感じに。最終的には、中学生くらいの男の子から若い人も少し来たものの、ほぼジジで、184席の9割ほどが埋まった。ネイビー・シールズの名前のおかげか、まだまだリュック・ベッソンの神通力があるのか。こんなに入るとは思わなかった。


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